¡Hola! DEKAEです。
旨いスペイン料理屋は日本にも数あれど、中でも「コメ料理」に特化したレストランが注目を浴びているのをご存じですか?
日本人とも相性のいいスペインのコメ料理、その専門店が東京にもありますよ。
- Arroceria(アロセリア)とは?
- 1. 代官山/サル・イ・アモール Sal y Amor
- 2. 銀座一丁目/アロセリア・ラ・パンサ Arroceria La Panza
- 3. 渋谷/チリンギート・エスクリバ XIRINGUITO Escribà
- おわりに
Arroceria(アロセリア)とは?
スペイン語でコメのことをarroz(アロス)といいますが、コメ料理を専門で出すレストランのことをArroceria(アロセリア)といいます。
スペインのコメ料理は水分量によっていくつかに分かれますが、それらをバラエティ豊かな具材とともに取りそろえたのがアロセリアです。
日本でも圧倒的に有名なパエリアは「アロス・セコ」。セコは「乾いた」の意味で、汁気を完全に飛ばしてしまいます。
きちんと火入れをするレストランではおこげもできますが、これが絶品!
ほかに「アロス・メロッソ」はおじやとかリゾットといった趣。お粥のような「アロス・カルドソ」はスープパスタならぬスープライスとでもいえましょうか。
しかしまぁ、わざわざコメ料理専門店ができるほどの米食文化があることに驚きますが、それが東京にもあるのというのがさらなる驚き。
日本人にもなじみ深い、スペイン風コメ料理の世界を覗いてみましょう。
1. 代官山/サル・イ・アモール Sal y Amor
雰囲気
2012年代官山に初めてオープンしたアロセリア、その名も「塩と愛情」。
代官山駅から八幡通りを渋谷方面にしばらく歩いていったところにひっそりと佇んでいます。
地下に降りていくと…
これは「美味しい雰囲気」であると確信(どや顔)。座席数が少ないので予約必須です。
そんな今をときめくアロセリアはスペイン人と日本人のお二人で経営されています。
特にスペイン出身のガルシア氏は、青山で40年にわたり店を構え続ける老舗レストランEl Castellano(エル・カステジャーノ)オーナーの息子さんとのこと。
私El Castellanoは行ったことがないのですが、ここのオーナー夫妻はかなりの個性派らしいですね!いつか会ってみたいような恐ろしいような…
料理
それではお料理の写真をば。
冷製スープのガスパチョ。トマトと桃の味がしっかりします。
おなじみタコのガリシア風にトルティージャ。
カジョス!トリッパ(ハチノス)のトマト煮込みです。ハチノスは牛の「第二胃」のこと。
今回のお米はアロス・ネグロ(イカ墨のパエリア)にいたしました。
他にもウサギを使ったパエリアや、おじやに近いアロス・カルデロ、フィデウア(ショートパスタのパエリア)なんかもあってめっちゃ迷います…。
看板に偽りなしで、全体的にけっこう塩気はしっかりめ。お酒が進むやつですね。
ドリンクメニューですが、私は大好きなMOSTO(モスト。ワイン醸造用のぶどうから作ったジュース)があったのでそれだけで満足です。
もちろんワインも豊富ですが、友人はシードルのようなリンゴの発泡酒を飲んでました。
ホスピタリティ
ところでこちらのお店、味はもちろんサービス精神も素晴らしかったのです。
今回は友人A、友人Bと三人でお邪魔したのですが、Bが遅れてくるのでAと二人でしばらく待っていました。
するとAが「あれ、この間Bの誕生日だったよね?」と。
で、その場で店員さんに「すいません、今からバースデープレートとかお願いできますか…?」と聞いたところ快くOK!
急なお願いだったにもかかわらず、ちゃんと照明を落として花火付きのプレートを出してくれました。
お店がコンパクトなので他のお客様も祝ってくれて…なんかすげースペインっぽい!←
この店員さん、見た目は完全にラテンなお兄さんなのに あまりにも日本語が自然すぎて、私のスペイン語が火を噴く機会はついぞ訪れませんでした…。
多分、この方がオーナーのガルシアさんだったと思われます。
Sal y Amorはミシュランガイドのビブグルマンに2016年~2018年と3年連続で選出されていますよ~。
味・雰囲気・ラテンのホスピタリティを満喫できてこのお値段なら大満足です。
アロセリア・サル・イ・アモール → 食べログ・ぐるなび・ホットペッパー
2. 銀座一丁目/アロセリア・ラ・パンサ Arroceria La Panza
概要
Sal y Amorの成功を受けて、ガルシアさんが銀座の端っこに2店舗目のアロセリアを開きました。
端っこというだけあってけっこう分かりづらいところにあり…銀座一丁目、京橋、宝町の各駅から徒歩5分程度です。ただし出口を間違えなければ、ですがw
店名の意味するところは「たいこっぱら」。
温かみのある店内の雰囲気は本店に近いですが、大きな窓がありオープンな雰囲気。
店員さんもフレンドリーで、リラックスしてお腹いっぱいになれます。
料理
今回いただいた料理は以下の通りです。
・青トウガラシのピクルス
しっかりと酸味がきいた中にピリッとトウガラシの辛さが。最初にこれを食べると食欲倍増ですな
・茄子のフリット
薄~くスライスされた茄子を揚げてあり、ちょっと天ぷらのような食感です。
ソースは塩と黒蜜で作られたもの!味の想像がつかぬ…と思いましたが、蒲焼のようで意外と懐かしさを覚えるものでした。
・トルティージャ
絶対安定♡わずかに半熟で完璧な出来栄え。
・バレンシア風パエリア
鶏肉とうさぎ肉(!)を使った、ザ・バレンシアな一皿。うさぎは鶏むねに近い食感だと聞いてはいましたが、実際に食べるのは人生初です。
…感想としては、思いのほか骨が多くて取るのが面倒w
それを見越して殻入れと新しいお手拭きも用意してくれています。
後からスペインの友人たちに伝えてみると、やっぱりスペイン人もうさぎの骨に関しては面倒くさいと思っているようで安心しました。笑
だからこそコクが出て、コメにもしっかり味わいがしみ込むので骨は不可欠なんですけどね~。鶏モモも骨付き肉でしたが、圧倒的に食べるのが簡単w
チャージとしてバゲット代が別途かかりますが、バゲットは無くなると追加してくれました。
なお、2019年には中目黒にバルスタイルの姉妹店Bar Portillo de Sal y Amor(バル・ポルティージョ)もオープンしています。儲かるね←
3. 渋谷/チリンギート・エスクリバ XIRINGUITO Escribà
概要
2018年開業した『渋谷ストリーム』の目玉として入居したレストラン。
スペインのバルセロナで一番のパエリアを食べられるお店として、25年もの間愛され続けています。渋谷にオープンしたのは世界初の支店。
CHIRINGUITO(チリンギート)とは夏の浜辺で魚介料理を出すカジュアルレストランのこと。
ですので厳密にはアロセリアではありませんが、やはり自慢のパエリアは極上の一品なのです。
xiringuitoはカタルーニャ語かなぁ?
料理
鱈のすり身(バカラウ)のコロッケ。
どこでも食べたいタコのガリシア風…
お店おすすめのパタタス・ブラーバス。スペインのバルでは定番らしいですね。
素揚げしたジャガイモにアリオリソースとブラーバソースというものを和えて頂くんですが、絶品!これ食べたさに再訪したいと思うほどです。
お店の看板メニューのエスクリバ・パエリア(Mサイズ)。
大きなパエリア鍋に入っており、木のスプーンでみんなでつつきながら頂きます。
デカさのわりにペロリと食べられてしまいます。おこげも美味!
んでアロス・ネグロ(Mサイズ)を追加注文してしまいました。周りを見ると、3名以上なら2種類頼んでいるテーブルがほとんど。
パエリアは4種類あり、全てコメかフィデウア(パスタ)かを選べます。
今回はどちらもコメにしましたが、個人的にはフィデウアも好き。日本人にはあまりウケが良くないそうですが。
バスク風チーズケーキ。上が黒いとバスク風なんだそうです。
青いタイルを中心とした地中海風の内装で、カジュアルにリラックスして楽しめます。
この看板だけはいかがなモノかと…スペイン料理店にこの書体で英語かよっていう。
おわりに
魚介の旨味が凝縮したアルデンテのコメ、パエリア。食べ始めたら止まらない魅力がありますよね。
都内には他にも超絶美味しいパエリアを食べさせる店がいくつかあるのですが…今は内緒♡←
通なあなたにはバスク地方の料理なんていかがです?
おしまい