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圧巻のフラメンコバレエ…スペイン国立バレエ団に失神寸前

¡Hola! DEKAEです。

2018年秋、スペイン国立バレエ団3年ぶりの来日公演を観ました。

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Ballet Nacional de España – スペイン国立バレエ団

昔とあるバレエ公演を観に行って見事に爆睡したのがトラウマで、その後私の中でバレエに対するハードルは格段に上がっておりました。

しかし!

このスペインのバレエ団の来日公演にあたっての触れこみを読んでいると、どうも彼らのショーは純粋なバレエではなくフラメンコの要素をふんだんに取り入れたものになっている模様。

それなら楽しめるかも、ということでチケットを取ってみました。

会場は東京文化会館。一番安い席で5,000円でしたが、これなら許容範囲でしょう。まぁ、東京文化会館の一番安い席が恐ろしい見切れ席であることは承知のうえでしたが。

 

フラメンコバレエに酔いしれる

芸術監督アントニオ・ナハーロとは

現在、同バレエ団の芸術監督を務めているのはアントニオ・ナハーロ氏という方。

フィギュアスケート仁川オリンピック銅メダリストのハビエル・フェルナンデスの振付もした人なのですね!話題性バツグン。

バレエ界の趨勢については疎すぎるのでこの辺りで失礼してっと…

二つのプログラム

今回、AとBの二種類のプログラムが用意されていましたが、私が行ったのはBプログラム。

参考までに両プログラムを掲載してみます。

〔Aプログラム〕

・エリターニャ

・マントンのソレア(「サグアン」より)

・サラサーテのサパテアード

・アレント

〔Bプログラム〕

・カンティーニャス・デ・コルドバ(「サグアン」より)

・ビバ・ナバーラ

・ボレロ

・セビリア組曲

このラインナップの中で、「ボレロ」という単語しか理解できていない状態での鑑賞。実際、初めてならオーソドックスなBプロが妥当だった気がします。

感想・前半

とりあえず1曲目の『カンティーニャス・デ・コルドバ』からもう泣けました…

やはりギターとパルマ(手拍子)そしてカンテ(歌手)の生演奏が付くと格別です。

男女二人組のダンサーが履いているのはトゥシューズではなくフラメンコシューズ。激しく床を打ち鳴らして細かなステップを刻みながらのダンスです。タップダンスしながらバレエを舞っているようにすら見える(語彙力)。

女性ダンサーの足を使ったドレスの裾捌きに見とれました。

フラメンコの中にはpalo(パロ)と呼ばれる形式がいくつかあり、cantiñas(カンティーニャス)もその形式の一つみたいですね。

続いてビバ・ナバーラは、ホタと呼ばれるスペイン北部の民俗舞踊。トゥシューズを履いたお姉さんが一人で出てきました。

脚を交差したり高く上げたりしながらヒョイヒョイ飛びながら、ひたすらカスタネットを打ち鳴らしています。

双眼鏡かぶりつきで観ていたのですが(←)最後まで笑顔を崩すことのないパフォーマンスに敬服いたしました…難しいことを簡単そうに見せるのが真のプロですよね。

そしてボレロです。イスと扇を使った女性群舞に始まり、プリンシパルのセルヒオ・ベルナルが上半身裸で登場。やがて男性群舞も一体となり、圧巻のラストに向かいます。

私ラヴェルという作曲家がものすごく好きで、この人はフランス人ですがお母ちゃんがスペイン人ということもあり、同バレエ団での起用は非常に理にかなっています。

中でもボレロというのは同じフレーズを何度も繰り返すだけなのに、楽器の使い方と強弱だけでものすごいエネルギーとうねりを生み出す恐ろしい曲なのですよ。

その特異性を増幅させるように、別々の動きをしていたダンサーたちがすれ違い、交わり、最後には一つになるというスペクタクルなステージでした。

バレエってもともと身体にぴったりの衣装のイメージですが…裸ってもう何もごまかしきかないですよね。

肉体の美しさもさることながら、20分近く踊り続けてなお軸を保ったままくるくると回転することがどれほど大変かは、素人の私でも分かります。

ラストは男性陣にリフトされちゃってましたよ。

ここまで約40分のステージで、20分間の休憩。

感想・後半

後半はセビリア組曲・約60分。全編生演奏でテンション上がります。

色々なパターンのダンスがありましたが、個人的に印象に残っているのは闘牛を模した『マエストランサ』。

男性が闘牛士、女性が牛に扮していましたが、牛は黒の全身タイツを着せられ、手で角を作るという表現でした。そしてなぜか二人が官能的に絡むという…シュールな世界観。

最後の『フビロ』は20名超での群舞です。全員がダダダダダダダ!とリズムを揃えるラストが最高。と同時に、えっもう1時間終わっちゃったのっていう感じ。

とにかく圧倒的美でした。

最上階近いD席でも迫力に圧倒されたのに、土間席で正面から見ようもんなら失神するんじゃないかという勢いです。

ちなみにこの日が楽日だったこともあり、カーテンコールではラメと赤と黄色のカラーテープがステージに降り注ぎ、華やかだったのが良かったです。

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スペイン国立バレエ団とファッションショー

余談ですが、事前に同バレエ団について調べているうちに、最近あるアパレルブランドのファッションショーに起用されていることを知りました。

こちら『OTEYZA』というマドリッドのブランド。19年春夏コレクションを男性ダンサーがランウェイにて披露しています。

確かにバレエダンサーというのはモデルのような容姿でカッチョイイことは間違いないんですけど…服がよく見えない…

服が主役のファッションショーでダンスというのはいかがなものか。ま、動きやすさのアピールという点ではいいのかもしれないですが。ISSEY MIYAKEのプリーツ的な。

ところでこのOTEYZA、コレクションを発表しているものの、アパレルブランドというより仕立て屋のようですね。

公式サイトに店舗情報はなく、テイラリングとシャツメイキングについての説明と連絡先が書いてあるのみ。

とりあえずご縁がなさそう…けどむっちゃかっこいいですよね このコレクション…

 

おわりに

バレエを観ながら、誰も入れ墨が入ってないな~などと至極当然なことも考えていたのですが、恐らくバレエダンサーというのも幼少期から決めてないとなれない職業ですよねぇ。

容姿・身体能力・財力、あらゆる才能と運に恵まれた者だけに開かれる世界で、かつその中で熾烈な競争にさらされる。

『ブラックスワン』のような映画を作りたくなっちゃうのも何となく理解できます。

 

 

おしまい