※最終更新:2019年6月19日
¡Hola! DEKAEです。
先日スペイン語の勉強に使える歌ということでÁlvaro Solerをご紹介しました。
彼は爽やかなラテンポップを歌う人ですが、大半のスペイン語の曲、とりわけ中南米の曲はかなりアダルティ。
まぁ、いわゆる”情熱的”なラテンのイメージそのものですよね。
お利口さんなスペイン語の教科書に飽きてきた頃、楽しくお勉強するのにぴったりな歌のご紹介です。
- Becky G
- Mayores Feat. Bad Bunny(2017)
- Sin Pijama Feat.Natti Natasha(2018)
- Mi Mala with Karol G Feat. Becky G, Leslie Grace & Lali / Mau y Ricky(2018)
- おわりに
Becky G
Hello Talkでペルー人とチャットをしていたときのこと、「レゲトンは好きですか?」と問われました。
「あんまり好きじゃないけど、Pitbullぐらいなら聴きます」と答えたところ、「Pitbullはレゲトンじゃないですね笑」と微妙に小馬鹿にされました。
ぶっちゃけレゲトンってだいたい似たようなテイストの歌詞・リズム・展開なので、ずっと聴いていると飽きるんですけど←
そんなペルー人におすすめされたレゲトン歌手が、ラテンアメリカ圏で絶大な人気を誇るベッキー・G。
♯とか♪とかが付いているあの方とは全くの別人ですよ。
妖艶なルックスを湛えながら97年生まれという、まさに新世代の歌姫。キャリアのスタートはラッパーだったんですねぇ。
日本ではすっかり売れっ子のオースティン・マホーンと付き合っていたことがあったらしい。
そんなお若い彼女もご多聞に漏れず、楽曲の大半がオトナ路線。最近の曲を見てみましょう。
Mayores Feat. Bad Bunny(2017)
Mayoresとは ずばり"年上"。
<年上が好きなの 紳士って言われるようなひとがね>
<大きいのが好きなの 口に入らないぐらい大きいのが> ←おい
そんな歌詞。まぁ内容はこの際置いといて…
この曲のサビは接続詞「que」の用法(「~のような」)を覚えるのにぴったり。
あわせて、caber(入る)とsaber(知る)の接続法の不規則活用もこの曲のおかげで頭に入りました。
この二つの動詞は似たような変化をするのでセットで覚えておくといいですね!
ちょっと歌詞をお借りして見てみましょう。
Que no me quepa en la boca
これが<私の口に入らないような(アレ)>という意味。caberの接続活用quepaがポイントです。
Yo no quiero un niño que no sepa nada
<何も知らないようなお子ちゃまはいらない>。同じくsaberの接続活用sepaがポイント。
上のいずれも、que以降がその前の名詞にかかっていますね。
さて、ラップ部分ではBad Bunnyのご登場。レゲトンの本拠地・プエリトリコ出身の人気ラッパーです。ここは”年上さん”の語りパート。
<年上の男が好きって本当かい?
俺は年寄りってわけじゃないが口座なら持ってる
年中無休でアンタを楽しませられるよ>
ってな感じ。
これを聞く限り、ハロプロ的な(バイトの先輩♥的な)”年上”とはわけが違うようですね。
うーん20歳そこらでこの色気…スタイル良すぎてやらしさよりかっこよさが勝ってます。
Sin Pijama Feat.Natti Natasha(2018)
タイトル見た瞬間笑っちゃったやつ。
今夜は寝かすわけないでしょ、パジャマ持ってきてないんだから。っていう歌です。
Pijamaを教科書通りに発音すると「ピハマ」なのですが、彼女たちは「ピヤマ」と歌っていますね。
どうもラテンアメリカではPiyamaとつづるようです。
このように、スペイン語圏の各国でけっこう言葉が違うので、どれを覚えればいいのか悩むというのもスペイン語学習者あるあるですよねぇ…
この曲は全体的に、いくつかの単語の「s」の音をあえて省いて歌っています。
これも地域によって一概には言えないのですが、ちょっと教養がないというか、お下品なしゃべり方になります。
ちなみにキューバなんかでは、普段からみんな「s」を落として話してますね。
例:¿Cómo estás?(元気ですか)→コモ エッタ?
例:Gracias.(ありがとう)→グラースィア
それから「soy una perra」(私は犬)という歌詞があります。スペイン語圏の女性に対して「犬」「猫」「キツネ」は強烈な罵り文句になるので要注意。
まぁ日本語でも似たようなもんですけど。
とりあえず二人がベッドで戯れるシーンの小悪魔感ね…。
Mi Mala with Karol G Feat. Becky G, Leslie Grace & Lali / Mau y Ricky(2018)
これはMau y Rickyというベネズエラ人兄弟ユニットの曲のリミックス版。ゲスト歌手の一人としてベッキーが呼ばれてます。
レゲトンというか中南米の曲って、やたらFeaturingが多い。
これなんてwithのゲストとFeat.のゲストが合わせて四人もおり、名前も何か似てるし誰が誰だか状態…。
曲のタイトルは「俺のいじわるな女」。
あまり使わないフレーズですが、ベッキーのパートに「A ti te gusto mala」というのがあります。
「me gusta~」で「私は~が好き」という構文になりますが、「te gusto」は「あなたは私が好き」。
アタシが何してようが勝手でしょ、アンタはアタシみたいな悪い女にホレてるんだし、という強気な女性ですね。
ちなみにサビ終わりに出てくる「パミパミ」「パティパティ」というのは、「Para mi」「Para ti」を略して「Pa'mi」「Pa'ti」となったもの。
この「Para」の短縮もレゲトン関係ではよく耳にします。
おわりに
ラテンの曲って恋真っ盛りの歌か終わってしまった恋の歌がほとんどですね。
彼女たちにとっては、君に会いたくて震えたり、君からの返事を待つ手が震えたり、君と目があった瞬間 時が止まったりしているヒマはないのでしょう…
反面、失恋の歌は意外とウジウジしているのがまた面白いんですけど。
しかしまぁ勉強に役立つポップスを探すのは大変。
本当は、少し古い歌の方が覚えておきたい美しいフレーズがたくさんあるんですけどね。
私も日本語を勉強している外国人に曲を勧めるときは、坂本九さんや中島みゆきさんの曲を推しています。シンプルかつ美しい日本語の宝庫!
けれど、やはり若者としては多少今時の音の方が身体に入りやすいということもあり、今後も最新曲をチェックしていきたいと思います。
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おしまい