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【DELE B1合格体験記】2020年11月・口頭試験編

¡Hola! DEKAEです。

2020年秋に受験したDELENivel B1について、口頭試験の対策や当日の流れをご紹介しています。

今回は感染症流行下の受験だったということもあり、若干イレギュラーな点もあるかもしれません。毎度同じではないと思いますが、参考程度にご覧頂けたら幸いです。

【DELE B1】ほぼ独学で合格!対策に役立つテキスト・サイトまとめ

DELEの口頭試験 Expresión e Interacción Orales

DELE B1の試験

B1の口頭試験は事前準備の時間が15分間、実際の試験時間が15分間の計30分間。4つの課題(Tarea)がありますが、詳細は後述します。

採点基準はセルバンテス文化センターの公式サイト上に公開されています(全編スペイン語)。

これによると、論理性流暢さ文法や語彙の知識量正確性の4項目を4段階評価しているみたい。

接続詞を上手に使いながら自分の意見を述べるとか、動詞の活用・冠詞・前置詞を間違えずに使う、といったところがポイントでしょうか。

また、B1の文法の範囲は接続法現在までとなっているので、その辺りの表現も織り交ぜたほうがいいでしょう。

ただし、口頭試験の採点は減点方式といわれています。なるべく多様な文法・語彙を使いたいところですが、正しいと確信できる言い回し以外は避けたほうが無難です。

流暢さは慣れるしかない←

口頭試験だけで25点の配点。筆記試験のリスニング(25点満点)と合わせて30点以上獲得できなければ不合格となります。

試験対策について

口頭試験については「勉強」というより、とにかく会話に慣れるほかありません。

Hello Talkなどの語学出会い系アプリを使えば、ネイティブと話す機会を得られますよ。

Hello Talkとconversation exchangeでネイティブの友達はできるのか!?【スペイン語編】

ただ、やはり試験対策となるとDELEのことを知っている人が一緒でないと難しい。というわけで、独学を貫いてきた私も本番の少し前から語学学校に通い始めました。

また、YouTubeに実際の面接の一部始終を収録した動画もいくつかアップロードされています。

本番直前にこれらの映像を見返して、進行のイメージをつかんでから臨みました。

それでは、ここから当日の流れの振り返りです。

当日の流れ

2020年はイレギュラー?

通常、DELEの試験は午前中に筆記試験を一気に終わらせて、午後または翌日に口頭試験、というのが一般的です。

しかし、今回は午前中が口頭試験、午後が筆記試験となっていました。コ○ナの関係でイレギュラーになっていた可能性があります。

口頭試験の会場は例年通り、市ヶ谷のセルバンテス文化センター。私の開始時間は11時過ぎでした。ゆっくり寝られてラッキー

準備部屋にて

セルバンテスに着くとすでに多数の人が待機中。全てのレベルの受験者が一堂に会しています。

受験票に書かれている試験開始時刻の15分前に待合室に入れました。コ○ナがなければもう少し早く入れるのかも。

試験開始時刻になると同レベルの3~4人が名前を呼ばれ、準備部屋に案内されます。

それまで日本語で案内されていたのが、このタイミングで急にスペ語に変わりシュール

準備部屋では、口頭試験のうちTarea 1・2のための準備時間を15分間与えられます。

Tarea 1は与えられたテーマに対する2~3分間のスピーチ(Monólogo)。Tarea 2はそのスピーチに関する質疑応答なので、準備するのは実質不可能です。

多数のテーマがある中からランダムで2つが渡されます。私がもらったのはペット(Animales Domésticos)とネットショッピングについてでした。

犬を飼っていた私、ペット一択ッッ

準備部屋でメモに考えをまとめることができ、本番ではメモを見ても構いません(ただしメモをそのまま読むのはNG)。

ちなみに準備部屋ではテキスト・辞書・携帯一切使用不可でした~。

入室

準備時間が終わったら、各自部屋の前で待機。面接官の準備が整い次第呼ばれます。

B1では、面接官1人と採点者1人が同じ部屋にいます。直接対話するのは面接官だけで、採点者が背後でビシビシ採点するというシステム。

面接官はセニョーラ、採点者はセニョール。どちらも穏やかそうな方でした。

私、この「見えないところで採点される」システムがすごく嫌だなーと思っていたのですが、入室時に2人がとびっきりの笑顔で挨拶してくれたのでリラックスできました。

終わってからも2人して出口までお見送り(?)してくれてなんか感動~。穏やかさと挨拶大事ね

ただ、採点者がタイムキーパーも兼ねていたらしく、面接官がちらちらそっちを見るのが最初不安でしたけどw

あ、あと最初に「Usted」か「Tú」のどちらがいいか質問されるという話でしたが、私の場合は何も聞かれずtutearでしたね。

着席するや否や「スペイン語はどこで勉強しているんですか?」と雑談がスタート。

試験に入るタイミングで「では、これから試験を始めます」と言われました。

Entrevista(面接)

Tarea 1

まずはどのテーマを選んだかを尋ねられます。選択したテーマ(今回はペット)を伝え、「それではどうぞ」と言われたら話し始めましょう。

この時、「Bueno, 」とか「A ver, 」とか言ってから始めるとこなれ感が出ますね←

スピーチでは特に接続詞に気を配り、論理性を保つようにしました。

特に、最後の項目が「ペットとの逸話」でそれまでの流れをぶった切らなければならなかったので、「Por cierto(ところで)」とか入れてみたり。

思ったよりスラスラ言えてしまい若干時間余った感…「終わりです」って言って終わらせましたwww

その割には他のTareaが全部すごく短く感じ、結果的には15分あっという間だったんですが。

個人的な反省点として、犬に対する代名詞をずっと「le」って言ってたけど「lo」ですよね多分。

Tarea 2

Tarea 1のテーマに対しての質疑応答です。いくつかの質問はもともと準備されているようですが、こちらが述べた内容の深堀りもあります。

少々面食らったのが、「野生動物(animal salvaje)を飼う人についてどう思いますか?」という質問。

「salvaje!」と大げさに驚いた後「野生動物は野生として生きるべき、共感できません」と言い切りました。

しかし後から考えたら、野生動物を飼う人なんてそうそういませんよね。もしや野良猫の保護とかそういうことだったの…?

ただ、以前にネイティブの友人から「野良猫はsalvajeじゃなくてcallejeroだよ」と教わったんですよね。試験後に改めて聞いても「salvajeはジャングルとかのイメージ」だと言っていました。

質問が突拍子もなさすぎてどっちか分からんな~。まぁ人の意見は十人十色っつーことで←

Tarea 3

続いて、その場で面接官から2枚の写真を提示されます。そのいずれかを選んで状況を描写する試験です(1~2分間)。

渡された写真は「ヨーロッパのカフェ(路上のテラス席)」「本棚の前で女性がPC見ながら喋る写真」の2つでした。

カフェにしましたけど、全然まとめる時間なくて泣いたー。 目に入ったものを順番に述べただけで、これは状況描写とは言えない…

描写が終わると、写真のテーマに関する質疑応答に移ります(2~3分間)。

しょっぱなが「あなたは団体旅行を好みますか、それとも一人旅を好みますか」という質問。

え、あの写真のテーマって「カフェ」じゃなくて「旅行」だったの?

まぁその後の質疑は全て旅行関係で話しやすかったですけど。「一人旅のメリットは?」「今まで行った場所で一番好きなのは?」などなど。

Tarea 4

最後は、Tarea 3に関連するテーマに基づいたロールプレイ。

ここで「設定の説明」と「相手に尋ねる項目」が書かれたメモを面接官から受け取ります。これに一瞬で目を通し、会話をおっぱじめなければなりません。

今回は身分証の入ったカバンをなくして交番に駆け込んだ設定でした。もはやカフェ関係なくない?

写真描写よりさらに準備時間なくてグダグタ。お巡りさん(面接官)が「尋ねる項目」を会話に盛り込めるように導いてくれましたw

すべて終わったら退室を促されます。感謝の意と別れの挨拶をしっかり伝えましょー。

雑感

ひとつ心配だったのは…私の声、採点者に届いてた?マスク着用なので大きな声で話さねばと思っていたのですが、わりと低いトーンで話し続けてしまいました。

それでも口頭試験に関しては23点超という、ほぼ満点に近い評価を頂き恐縮しております…

何はともあれDELE一番の山場ともいうべき面接が真っ先に終わり、どっと身体の力が抜けるという。

とにかく朝に弱い私にとって開始時間が遅めなのは助かりましたが、やっぱり筆記を一気に終わらせてから面接のほうが良い気がする…

【DELE B1合格体験記】2020年11月・筆記試験編

このご時世で、あちこちでアルコール消毒を促されました。面接官はフェイスシールドまで付けて、受験者入れ換えのたびに消毒していて大変そうであった

ランチ

セルバンテス文化センターでの口頭試験が終わったのが12時前のこと。となれば、メソン・セルバンテスに立ち寄らないわけにはいきますまいっ

そう、この建物の7階には本格派のスペイン料理レストランが入っているのですよ。

ランチタイムであっても、一人で気軽に入れるスペイン料理店はなかなか貴重。しかもセルバンテスはかなりのスペイン通にしか知られていないので、穴場でもあります。

Menú Bのパエリア(税込1,000円)。

300円追加し、スープをガスパチョに変えてもらいました♪トマトの酸味つよめで美味しー

せっかく会場がセルバンテスなのに、他の受験者の方は見かけませんでした。まぁ普通こんな暢気なことしてる場合じゃないですよね

メソン・セルバンテス食べログホットペッパーぐるなび

ランチタイムが11:30~14:30(13:45ラスト)、ディナータイムが17:00~22:00(21:00ラスト)。日曜定休です。

おわりに

語学の試験で15分間の面接ってけっこうな贅沢ですよね。駆り出される試験官の数も尋常ではありません。15,000円もする受験料の大半はここに割かれているんじゃなかろうか…

試験と言われると独特の緊張感がありますが、せっかくのネイティブと話せる機会(しかもDELEの試験官は厳しい基準をクリアした国家公務員)。

「楽しんだもん勝ち」という感じなので、笑顔でリラックスして話すのが何よりのポイントです。

沈黙だけは絶対に避けたいところ

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おしまい