ニッチでごめんね

A pulp information about lesser-known world

ライブビューイングで、映画のようにオペラを観る

こんにちは、DEKAEです。

もうすぐ東京都文化会館にローマ歌劇場がやってきます。演目は指揮者リッカルド・ムーティの娘キアラ・ムーティの手による『マノン・レスコー』。そして映画監督ソフィア・コッポラの『椿姫』。

豪華です。オペラの新時代を担う女性演出家対決だなんて煽られたらばますます観たくなっちゃう。

で、当然私のような若造が気軽に行けるようなお値段設定にはなっておらず、S席なんて家賃一ヶ月分ぐらいの勢いです。

 

芸術を愛する貧乏人に救世主現

「推しごと」(アイドルオタク活動)に勤しむ皆さんの中には、アイドルのコンサートを見に映画館のライブビューイングに出向かれたことがある方も多いのではないのでしょうか。

私は未体験なのですが、映画館にいてもメンバーが声掛けしてくれたり、サイリュームを振ったり、けっこう楽しいと聞きます。

実は今、オペラの世界にもライブビューイングが普及しています。

アイドルのライブビューイングはチケットが取れなかったり、距離の制約があったりという用途が多いかと思いますが、オペラの場合圧倒的にカネです、カネ。

準備と出演料に元手がかかりすぎるオペラは、いやが応にもチケット代が跳ね上がっちゃうのですね。

私なんかが一度でもオペラの公演を観ようものならかなりの出血を伴いますので、映画館価格で鑑賞できるライブビューイングはまさに救世主

まぁ何だかんだ言っても臨場感ではかなわないですし、アイドルと違ってオペラの場合、映画館では拍手もなければブラボーもないのが少々寂しいのですが…背に腹は代えられません。

 

ライブビューイング

オペラのライブビューイングで最も有名であろう劇場はニューヨークのメトロポリタン歌劇場。

当然現地ではリアルタイム上映ですが、日本では字幕を付ける関係で一か月程度遅れての上映となります。まぁ、背に腹は代えられませんから…

日本では松竹さん系列の劇場で上映しています。お値段は作品によりますが3,000円程度から!映画と比べれば高いですが、これならその気になれば複数演目見られます。

私はこの『METライブビューイング2017』で、オペラのライブビューイングデビューを果たしました。

演目は新演出の『コジ・ファン・トゥッテ』(モーツァルト作曲)。大胆にも舞台が1950年代のアメリカ合衆国に置き換えられています。

その時代の服装とレトロアメリカングラフィティなセットがツボで、もうね、それをアップの映像でじっくり見られただけでも映画館まで観に行ったかいがあったというもの。

ストーリー自体はおっそろしく下らなく、突っ込みどころ満載です。が、モーツァルトのキラキラした音楽の魔法で何となく楽しく観られるという感じ。

個人的には初めてのオペラにはおすすめしません。笑

 

我らが早稲田松竹

はてさて話は冒頭に戻り、ソフィア・コッポラの『椿姫』

こちら映画監督のソフィア・コッポラのオペラ演出デビュー作にして、衣装デザインは全てヴァレンティノという超話題プロダクション。2016年のローマ歌劇場での初演は大成功を収めたとか。

2018年9月、それがそっくりそのまま東京に来るというので、チケットを買うべきか財布と相談して悶々としておったわけです。

そのような折、高田馬場にある名画座・早稲田松竹に出かけましたら、何とこの『椿姫』のローマ初演の特別上映があるというのでこれ幸いと見てまいりました。 

METのライブビューイングと比べると音質がイマイチというか…雑音がけっこう気になりましたが(『雨に唄えば』という映画のワンシーンを思い出す)

やっぱり良かったです。というか、結局生でも観たくなってしまいかえって逆効果…

カメラワークも監督の指示が入っていたのか、映画のようなアングルがけっこうありました。

しかしまぁ衣装はさることながら舞台セットの豪華なこと。特に二幕は幕が開いた瞬間わぁ…と声が出ました。ものすごいカネのニオイ。

ちなみに『椿姫』は分かりやすい悲恋ものなのでオペラデビューにはおすすめです(特に女子)。あまりにも不条理すぎるので多少「?」な部分はありますが…

 

オペラの今後

クラシック音楽界も若い客層を取り込もうと様々な施策を打っていると思いますが、やはり最大のネックは手頃感でしょう。

その点映画館でのライブビューイングは一つの解決策を提示しているように思います。

ただこれが日本では本当のライブ、つまり生中継で上映できないという点ではDVDを家で見るのと差別化がなかなか難しいかも。

ライブビューイングといってもリアルタイムではない映像に向かって「ブラボー」とか叫ぶのもイマイチ臨場感に欠けますしね…でもやはり一体感がほしいですね、アイドルのコンサートのように。笑

 

おわりに

そもそも、クラシック音楽ってハードルの高いものと思われがちですよね、学校の授業では真面目なことしか教えてくれませんし。

友人のイメージもだいたい「高そう」「寝そう」「長そう」というあたりに落ち着きます。

日本でもその辺に寝っころがって聴ける野外コンサートのような、カジュアルな取り組みがもう少し普及すればいいな~と思っているところです。

 

 

おしまい