ニッチでごめんね

A pulp information about lesser-known world

ルーマニア大使館で行われたパンフルートの演奏会を聴いてきました

ブナ・ズィーワ(こんにちは)、DEKAEです。

東欧の国ルーマニア。一度旅行で訪れてからすっかり虜になったわけですが、図らずも駐日ルーマニア共和国大使館にお邪魔する機会ができました。

というのも、そこでルーマニアの民族楽器 パンフルートの演奏会が行われ、一般ピーポーも入場することができたのです。

 

パンフルートとは何ぞや

概要

さて、民族楽器パンフルートって一体どんなものなのでしょう。実は私もこの演奏会まで知らなかったのです。

端的に言うと、長さの違う縦笛を束ねて音階が出せるようにした木管楽器。

材質は特に決まっているわけではないようですが、やはり竹が多いみたいですね。木をくり抜いて作られることもあるそうです。

f:id:niche_dekae:20190325124249j:image

これはペルーのケーナ奏者。こちらはアンデス地方のパンフルートですが基本的な構造は同じです。

Wikipediaによるとアンデス地方に伝わるものは「サンポーニャ」、ルーマニアに伝わるものは「ナイ」と呼ばれるそう。

この手の楽器はまっすぐに並んでいるものしか見たことがありませんでしたが、今回見たものは弧を描くように束ねられていました。

かなりの音域をカバーしており、見た目も随分大きいです。

ちなみに「パンフルート」と聞いて真っ先に脳裏に浮かんだのはドビュッシー『「牧神の午後」への前奏曲』。

やはりパンフルートのパンもギリシア神話の牧神の名からとられたようです。

f:id:niche_dekae:20190322235405j:image

エリア

ところで私フォルクローレ(民俗学)ヲタクを自称しておりまして、その研究の一環でルーマニア北部のマラムレシュ地方に滞在したのです。

そこで民俗学的な資料も色々見たわけですが、パンフルートは目にしなかったんですよね。

演奏者の大束晋先生に聞いてみると、パンフルートはどちらかというとルーマニア南部、ドナウ川流域に伝わる楽器なのだとか。道理で!

ドナウというとウィーンをイメージされる方も多いと思いますが、ルーマニア最東端は「ドナウデルタ」という巨大な三角州になっており、野生のペリカンの群生地としても有名なのですよ。

f:id:niche_dekae:20190322235411j:image

 

ルーマニア共和国大使館でのコンサート

顚末

それまで全く知らなかったパンフルートなのに、どうやって演奏会の情報を得たかというと…

実は同時期『港区ワールドフェスティバル』という催しが行われており、大使館スタンプラリーなるものに首を突っ込んでいたのです。

ルーマニア大使館のスタンプももらいたかったのですが どうしても時間の折り合いがつかず…

なんとか大使館に滑り込む手段はないものか?と探し回った挙句この演奏会の情報を目にしたわけ。

まぁ動機が不純と言われればそれまでですが、自称フォルクローレヲタとしては民族楽器も当然研究対象です(どや顔)。

また自身もマイナー楽器をやっているということもあり、この手の楽器って非常に惹かれるんですよね。マイナーと言うと怒られるかもしれませんが…

f:id:niche_dekae:20190322235321j:image

本編

前口上は置いといて、コンサートについて。

秘書官の方からルーマニアについて簡単なプレゼンがあった後、演奏会本編にうつりました。

まずはパンフルートとピアノのデュオ。ルーマニアの美しい民謡や踊りの音楽などが素朴な音色で奏でられます。

激しいものはスイングする曲もありました。ルーマニア民謡ジャズがあったら面白そう。

他の楽器とのコラボレーションも非常に興味深かったです。今回登場したのはライアー(アイルランドの竪琴)、そして日本のお琴です。

アイルランド民謡をやるときにはティン・ホイッスル(アイルランドの縦笛)の音に聞こえるし、『春の海』をやるときには尺八の音がする。

もちろん基本的な構造が似ているので当然と言えば当然なのですが、個人的にはそれこそが民族楽器の魅力だと感じます。

洗練されていないからこそ普遍的な懐かしさを覚える音色…といいますか。

また特に面白かったのは、パンフルートと琴のために新たに作曲された委嘱作品。

琴の音色ってなじみ深いようで、意外と目の前で実演を見るのは初めて。けっこう奥深い奏法がいくつもあるのだなと気付かされました。

作曲家の先生自らフィンガー・シンバル、フレクサトーンといった打楽器で演奏に参加しており「おおっ」と思いながら拝見しました。笑

このパンフルート×琴のプロジェクトは今後も継続していくようで、期待大です。

(おまけ)ルーマニア大使館の様子

コンサート会場のサロンは非常に音の響きのいい空間。

うららかな春の午後、日当たりも風通りも良くて心地よいひと時でした(寝てませんよ)。

f:id:niche_dekae:20190322235445j:image

レシピのパンフレットが置いてあったのでいただいてみました。

ルーマニア料理で私が知っているものといえばチョルバというスープ、そしてサルマーレというロールキャベツ。

が、このパンフのレシピ

f:id:niche_dekae:20190322235257j:image

知らないやつばっかり!

特にナスのペーストが気になります。試してみたいけど、うちミキサー無いんですよねぇ…

 

おわりに

ルーマニアの民族楽器パンフルートと、アイルランド・日本の民族楽器との邂逅。

この楽器たちがこれからどんな世界を繰り広げてくれるのか、その可能性はまだまだ未知数です。

半ば大使館にお邪魔する口実で出会ったようなパンフルートですが、何だかまた新たな扉が開いてしまったような気がします。

 

関連記事

www.niche-dekae.com

www.niche-dekae.com

 

 

おしまい