こんにちは、DEKAEです。
アメリカ海軍の街、横須賀。在日米軍人が多く住まうここでは、当然彼らの胃袋を満足させるアメリカンフードにもありつけます。
中でも老舗のハニービーは、おそらく日本人が初めてアメリカ人向けに営業開始した本格的なダイナー。
英語が飛び交う店内で、人生最高のネイビーバーガーにかぶりつきます。
横須賀/ハニービー HONEY BEE
概要
横須賀で遊ぶといえばやっぱりどぶ板通りなのでしょうが、ハニービーがあるのは一番の大通り沿い。
米海軍基地のメインゲートの真向かいにどーんと構えています。
外観のネオンから雰囲気は抜群。アメリカの、それもちょっと田舎町で古くから営業しているダイナーっぽさが気分を高めてくれます。
店内の様子もダイナーそのもの!
何でしょうね、一枚板のカウンターと独特の形状の椅子がそう見せているのかな?
窓に書かれた英語もただただメニューを羅列しただけ、というのが気取っておらず素敵です。
厨房にはこれまた大きなグリルが!ここでジュージュー焼かれるパテを見るだけで、自然とよだれが←
頭上のメニュー板からも歴史を感じますね~。ごくごくシンプルに、日本語と英語でメニューが並べられています。
各テーブルには写真付きのメニューブックも置かれていますのでご安心を。
初代店主がこの地にハニービーを開いたのは1968年。苛烈をきわめたベトナム戦争の真っ最中です。
横須賀は米国とベトナムの中継地点になったこともあり、それは多くの米兵が滞在していたそう。
いつ実戦に駆り出されるか分からないという緊張感もあってか、当時のどぶ板通りはかなり荒れていたようですね。
そんな中、米軍基地内でコックとして働いていた初代店主が、米兵と日本人の友好の場としてこのダイナーをオープン。
以後、多くの米兵や日本人に愛された味を守り続けて今に至るというわけです。
開店当時の様子は公式サイトに詳しく記載されています。
ネイビーバーガー
本場のダイナーさながらにメニューも豊富なんですが、やはり横須賀に来たらつい目がいってしまう…ネイビーバーガー!
海軍ならではのネーミングにそそられます。
いずれもそこそこのお値段ですが、見るからにボリュームが半端ないんだわ。
ハンバーガーってなんとなくジャンクフードなイメージがありますが、もともとは「健康的なメニュー」として開発されたんですよね…
24時間体制で働かなくてはいけない軍人たちが、短時間で、しかも片手で肉・野菜・炭水化物をとれる食べ物、ということのようです。
まぁ言われてみればそうなんですけれども
しばらく悩んだ結果、ヴァイス・アドミラル・ネイビーバーガーのコンボ(税込2,930円)にしました。
単品では2,430円で、コンボにするとポテトとソフトドリンクが付きます。
こちらのバーガー(通称ヴァイス)にした決め手は、ケイジャン風味のパテという点です。
さらに野菜のタコスソース、仕上げのサルサソースでピリッと感も楽しめるという超欲張りな一品。
ご覧いただいて分かる通り、バンズがめちゃくちゃふっくら!
バンズだけで口いっぱい、てなことになってしまいますので、当然バーガー全体を一度に頬張るのは困難です。
これをナイフとフォークできれいに食べるのもいいですが、ぎゅぎゅっと押し潰してしまうのがUS流。
このお作法で豪快にかぶりついてみますと…
Ohhhhhっ(何)
これは私の中のザ・ベスト・バーガー・エバーかもしれない…
まず感動した点として、食べている間に水分がまったく出てこないのです!
最近こういった分厚いグルメバーガーを食べる機会も多くなりましたが、だいたい潰すと水分が出てきてびっしょびしょになるんですよ。
しまいには袖やらズボンやらに汁がついてテンションがた落ち、なんてこともままあるのですが…
このバーガーはマジで、最後まで何事もなかったかのような美しさを保っていました。
そして、ミックスされたソース類の恐るべきバランス!
味の濃いソースがこれだけ入っていると何が何やら分からなくなってしまいますが、きちんと各々の場所で各々の味が分かるのです。
注文してから鉄板でグリルされたパテのジューシーさはもちろん、スモーキーなベーコンの風味もたまりません…
これはもう、その辺のジャンキーなハンバーガーとは一線を画す、紛うことなき「料理」です。
付け合わせのポテトはいわゆるフレンチフライ。極細切りの芋がカリッカリに揚げてあります。
ケチャップ・マスタードはご自由にお使いくださいスタイルですが、絶妙な塩加減だったため何も付けずに美味しくいただけました。
写真には写っていませんが、ドリンクはもちろんコカ・コーラです。
こんなスペシャルメニューも。
右のはもはや誰が食べるの…っていうかハンバーガーが2個重なってますよね?
左下のBLTバーガーは昔のまかない料理だったようですが、それが有名となって今ではレギュラーメニューに。
こちらも隠れた名物、テクス・メクス料理も魅力的なんですよね~。
典型的なブレックファストプレートも、この空間でいただけば特別な体験になりそうです。
あんなハンバーガーを食べてしまったら、もうどれを見ても旨いに違いないという気持ちにさせられてしまいます。
ちなみにハニービーではネイビーカレーも食べられますよ。
ハニービー → 食べログ
11:30〜23:00の通し営業。定休日はありません。
土日のお昼時は長蛇の列ができます。一つずつ注文が入ってから作るため、あまり回転が速くないのでご注意ください。
なんだかタバコが吸いたくなりそうな空間ですが、全席禁煙です。
おわりに
思わず声が出てしまいそうになるほど、味わい豊かなハニービーのネイビーバーガー。老舗の底力を目の当たりにしました。
私が食事をしている間にも、地元民・米軍関係者と思しき方たちが入れ代わり立ち代わりやってきます。
日米の食文化交流のハブとして、地域の人々が当たり前のように立ち寄る店…ここが横須賀を横須賀たらしめていると言っても過言ではないでしょう。
これまで伝統の味とこの空間を守ってきたように、今後も末永く続いてほしいと思うお店です。
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おしまい