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悶絶…台湾の米どころ池上の甘美なる駅弁【台湾・池上弁当】

你好(リーホウ)、DEKAEです。

台湾東部にある池上郷は、台湾の米どころ。その名を冠した「池上米」がブランド米として知られています。

さらに、その池上米を堪能できる弁当も池上郷の名物。地元民・旅行者に人気です。

この「池上弁当」を駅前で買って列車内でいただいてみました。

車窓に映る美しい田園風景を供に味わう池上のお米は、それはそれは美味しくて…もううっとりです…

池上便當

概要

台湾を歩いていると、あちこちで「池上便當」「池上飯包」と書かれた弁当屋を見かけます。

全国展開している池上郷の弁当業者の店もあるものの、単に池上ブランドにあやかって名乗っているだけの業者がほとんど。

それだけ池上郷のお米とお弁当にはネームバリューがあるということでしょうね。讃岐うどんの「丸亀製麺」みたいなイメージでしょうか

池上郷の弁当屋

さて、本家本元の「池上便當」を食べるべく、池上郷を目指すDEKAE。

台東駅から電車に揺られることおよそ30分、池上駅に到着しました。

かつては池上駅のプラットホームに弁当の売り子さんが立っていて、短い停車時間で列車の窓越しに買うことができたそうです。

近年はホームでの販売は休止されているようで、弁当を食べたければ一度駅を出なければなりません。

池上駅を出たところ。小さな町で人もほとんど歩いていませんが、この駅前だけで複数の弁当屋さんがあるのです。

いずれも店内での食事・持ち帰りともに可能。

最も有名なのが全美行池上便當でしょう。

池上便當発祥の地を謳っている店です。

看板に書かれた「月台」とはプラットホームのことで、かつてホーム上でも販売していたことが伺えますね。

ちゃんと流行も取り入れ、映えスポットが用意されています。

と言いつつ、今回私が入ったのはお向かいの家郷池上飯包

あらかじめこちらに伺うと決めていたわけではありませんが、家郷のほうが店内でお弁当を食べている人々の様子がよく見えたんですよね。

全美行は何となく薄暗く、かつ中の様子がよく見えないようなレイアウトだったので少々ビビってしまいましたw

う~ん光の加減が…

15時前くらいの中途半端な時間だったにもかかわらず、半分以上のテーブルにはお客さんがいました。

老若男女いましたが、皆さんラフな格好でいかにも地元民という感じ。

レジで持ち帰りたい旨を伝えると、後ろに積んであった弁当を一瞬で差し出されましたw

メニューは一種類だけで、作り置きしてあるんですね。列車停車中の一瞬で売り買いしていた頃の名残でしょう。

弁当を購入すると、野菜の惣菜とスープもセルフサービスで持って帰れます。

持ち運び中にスープがこぼれるのが嫌で、容器の半分くらい入れて蓋を閉めようとしたら、店員さんがやって来てなみなみ注いでくれましたw

惣菜も大量に袋に入れてくれます。「良かったらご近所にも配って!」とでも言わんばかり…。

このような感じで袋に入れてくれました~。

スープ容器が素晴らしくってですね、固定するものがないので動きまくっていたにもかかわらず、全くこぼれないんです!

恐るべし台湾の持ち帰り文化。

列車内にて

さあっ!次なる目的地に向かう列車の中で、早速弁当をいただきますよっ!

乗った車両にテーブルが無くて、まさかのお膝の上弁当。

じゃ~ん。思いのほか肉々しい弁当でしたw

鶏肉と豚肉がメインで、フライやローストにソーセージ、煮玉子。漬物も入っています。

非常に日本人の口に合う、醤油ベースの甘じょっぱい味。

冷めても美味しいようにハッキリした味付けにはなっていますが、決してしょっぱすぎることなく、薄味好みの私も箸が止まりません。

あとね!右上に乗っかっているショウガの漬物が!まじで!美味!!

ま、これだけだと色合い的には寂しい感じがしますね。

梅干しと野菜を乗っけてみると、ちょっと華やぎました。

これね、友人に写真を見せても「不味そう」とか酷評されてますが、ビジュアルに騙されないでくださいね。

本当にどのおかずも美味しくて、かつそれぞれの味付けが微妙に異なっているという、見た目からは想像できないワンダーランドですから。

しかし!それらを差し置いて主役を張るのが噂の池上米ですよ。もうね、本っ当に美味いの。車内で一人悶絶。

炊き方がいいのかもしれませんが、歯ごたえが絶妙にモチモチしています。

もち米ほどベタっとするわけでもなく、ちゃんとコメが立っているというか…噛むと少し押し返されるような抵抗も感じる。

そして何より、驚くほど甘い!もちろんデザート的な甘さではなくて、醤油ベースのおかずにベストマッチするお味なのです。

こういうのを甘露というんじゃなかろうか…米好きな私、池上米をおかずにご飯が食べられる勢い。

ア~ン、こんなことなら家郷と全美行、両方の弁当を買って食べ比べれば良かった…。二つくらい余裕でペロリですよ。

甘めの味付けが極端に苦手な方でなければ、これを食べるためだけに池上まで足を運ぶ価値は大いにアリだと言えます。

おまけ

その他の弁当屋

駅前で有名な弁当屋は上述の2軒ですが、家郷の隣に素食(ベジタリアン)専門の吉祥軒素食飯包店もありました。

ここはレンタサイクル屋を兼ねているらしく(笑)入口に大量の自転車が置いてあるので素通りしちゃいましたよ。

また池上駅から徒歩5分ほどのところには、「池上弁当文化物語館」というミュージアムを兼ねた弁当屋があります。

運営するのは悟饕池上飯包という弁当屋です。恐らく、池上の弁当業者として唯一全国にチェーン展開している店じゃないかな?

こちらの弁当は数種類から選べるようです。

店内の雰囲気もレトロに演出されており、人気なのは列車のシートに座って食べられる席。

古い列車の車両も丸ごと置いてあり、テラス席感覚で食事を楽しめるそうですよ。

お土産も売っているし、池上の弁当文化にまつわる展示も無料で見られるという複合施設と化しています。もはや観光スポット。

池上駅

池上駅は台東県に位置しています。鉄道でアクセスする場合は、台東駅から30分前後。

各駅停車である「区間車」または「区間快」が停車しますが、特急列車などは通過するものが多いです。事前に確認しておくことが望ましいでしょう。

私は池上駅を出て花蓮駅に向かいましたが、池上・花蓮間は1時間40分ほどの旅路でした。

池上駅舎はかなり新しく、木組みの構内が目を引きます。

駅を出るとレンタサイクルの客引きにしきりに話しかけられましたが、全体的に皆さんのんびりしている印象。

池上駅では池上米を用いた甘味も売られていました。パッケージがカワイイのでお土産に良さそう。

おわりに

池上の少し南には関山という駅があり、こちらも米どころ。この「関山米」を使った弁当も美味しいそうです。

できればハシゴしたかったのですが…台湾東部は電車の本数が多くないので、今回は池上だけで我慢。

いつか関山弁当にも挑戦してみたいと思います。

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おしまい