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神保町文具屋めぐりでご乱心【ポスクロ用ポストカード探し'19】

こんにちは、DEKAEです。

私のささやかな楽しみのひとつ、「ポストクロッシング」用のポストカードを仕入れに神保町へ行ってきました。

神保町は古書と喫茶店とカレーの町として有名ですが、個性的な文房具店もいくつかあるんです。

日本らしいカードやクリスマスカードなんかも見つかるといいな~と淡い期待を抱いて出かけた結果…

発狂。

以下、神保町の文房具店で熱に浮かされたように買い漁ったハガキの数々を勝手に紹介するブログです。

レモン画翠

はじめに降り立ったのは東京のカルチエ・ラタン(笑)こと御茶ノ水です。

レモン画翠は創業1923年にさかのぼる老舗で、その名の通り画材専門店。

もともと輸入画材を扱っていたようですが、建築模型材料の輸入も手掛けるようになったことでわが国の建築文化の発展に一役買ったそう。

現在は画材や建築模型だけでなく素敵なデザインの雑貨や文房具も扱っていますよ。外観もヨーロッパの雑貨店さながらでウキウキ。

なんかよく分からんけど可愛いので購入。ポスクロメンバーには編み物好きがやたら多いので、右のはすぐに出番がくるでしょう。

左のはブリュッセル万博(1910)のポスターでしょうかね。日本の国旗もあっていいですね

なぜか「VOGUEの表紙のカードが欲しい」という方も多いんですよね。どこで買えるんだろうと思ってましたが、初めてそれっぽいものを発見しました。

永遠のスター。私も大好きなんですけど意外とオードリーのポストカードが売られている場所が少なくってねぇ。

『ローマの休日』も『ティファニーで朝食を』も、何度観てもラストで号泣してしまう乙女な私です←

このようにレモン画翠には輸入もののポストカードが多いので、ポスクロ用というよりむしろ自分が集めたくなってしまうものばかり。

ビンテージっぽいデザインのラインナップが豊富なので、そういうのが好きなメンバーには最適かと思います。

さて、ここいらでメインの目的地である神保町に移動するとしましょう。御茶ノ水から神保町までは歩いて10分とかからない距離です。

レモン画翠

三省堂書店

御茶ノ水から明大通りの坂をくだりきると神保町の入り口にたどりつきます。

そこに現れるのが三省堂書店。3階は三省堂ステーショナリーという文具売り場になっています。

まぁ普通に世界遺産とかのベタな風景カードでも仕入れるつもりで立ち寄ったんですけどね、

…待って待ってこんなイカしたクリスマスカード見たことないんですが!

まさかのみなとみらいっ。しかもグリーティングカードではなく普通のポストカードってのが最高では

こっちは「ビリーザトナカイ」っていうシリーズより。オラオラ系のトナカイとボーッとしたサンタっていう萌え要素のあるコンビです←

めっちゃ和な銭湯柄があったのでゲット。クリスマス感はそんなに無いけど

普段本屋に寄るとあっという間に数時間 経ってしまいます。「今日はポストカードだけ!」と言い聞かせ、本には目もくれず早々に脱出。

三省堂書店神保町本店

文房堂

神保町の有名文具店。貫禄の1887年創業です。こちらも画材の開発・販売から始まったお店だそう。

お店の読み方「ぶんうどう」なんですよ、知らなかったでしょ…

いやぁここはマジでワンダーランドでした。まず老舗特有の雰囲気がたまらない。あぁ神保町にいるなぁという不思議な安心感を覚えます。

そして!階段の両壁沿いにズラーっと並び、訪れる者を待つポストカードたちっ。

左右を交互に凝視しながら階段をひとつずつ這い上がってゆきます。…なんか最上階までおびき寄せられた挙げ句バクッと食われる罠みたいw

最終的には階段に座り込んでカード選んでましたからね。だって量が膨大すぎるんですよ

昔実家でマルチーズを飼っていたのでマルチーズには滅法弱いのです…

岩崎浩三さんの版画。ウラジオストク宛はこれまで何度か引いたことがあるので、いつか送るチャンスがあるでしょう。

おおおぉぉ大好きな川瀬巴水ぃぃ。絵葉書は初めて見たぁぁぁ

どちらも昭和初期の作品です。芝大門に車が乗り入れているのがモダンですし、右の品川は…傘の色が洒落すぎてません?

何これー何で買っちゃったのー。←

なーにーこの昔の日本製マッチ箱の復刻デザイン…。これだけで十数種あって集めたくなる勢い。

いざレジに向かおうとしたら、地下に向かう階段沿いにもカードの棚があり‥

ウソやろ!?ちょっとかわいすぎ升よね!?←

これ以外にも爆買い。で、会計時に合計金額を見て「えっ?」って言いそうになりました。えっじゃねーよっていうね

店員さんが紙袋にハガキを入れて、中で動かないように横も折ってから封をしてくれました。商品を大切にしている感じがして素敵です。

紙袋のデザインも小粋ですし、テープは黄色地に黒猫の模様でこれまた絶妙。

文房堂

山形屋紙点

老舗の和紙店。日本全国の和紙製品を紹介するのみならず自社製品も取り扱っています。皇室へ献上したこともあるそうですよ。

一口に和紙といっても、書道用から手芸用まで様々な用途があるんですねぇ。最近は高級ホテルの壁紙に使用されてたりもしますよね。

富士山のちぎり絵カードは、1枚150円が5枚で500円になっていたのですが…種類が多すぎて、ここから5枚選ばされるのとか軽く拷問。

手漉きの和紙で作られたカード。

キラキラしているブドウはフランスのギルディング?五色の金属箔でデザインを施す手法、と説明書きがあります。なんかもうこじらせすぎ←

ってか帰ってから気付いたけど これ定型郵便で送れるか不安w

山形屋紙店

京都 便利堂

※2020年2月5日追記

便利堂さんの直営店は、京都店・神保町店ともに、2020年1月31日をもって一旦休業に入るとのこと。オンラインショップ、WebサイトやSNSは継続されています。

古くから培われた美術品の再現技術をもとに、美術館のグッズ制作などを手がける京都便利堂。

「美術はがきギャラリー」として、日本の名画の絵葉書を専門に置くお店が神保町にもあります。

店内には数本の柱が立ち、それぞれの柱を囲むように古今の日本画家たちの作品が上から下へズラリ。かなりの迫力です。

思わず回転棚と勘違いして柱を回そうとし、「あれ?動かんなぁ」などと しばらく考えておりました←

激推し現代日本画家、山口晃氏の作品も充実っ!これは公共広告のポスターだったそうです。

着物姿の女性というテーマもポスクロでは人気。

ポストカードで着物といえば ほとんどが舞妓さんの写真ですが、右の方はお茶を運ぶ女中さんなんですって!民俗学ヲタクとしては研究資料としても貴重な一品です。

こちらの夢二さんの絵葉書は、「コロタイプ」っていうフランスの古い印刷技術を用いてプリントされたそう。独特のはかなげな風合いが特徴です。

ポストモチーフはポスクロでもテッパンですからね。

便利堂オリジナル年賀状がかわいすぎてえええ。えええ。

意匠、色使い、全てが好み。ああっめまいがっ

夢二さんの絵と年賀状は、エアメールで出せる最小サイズ(9cm×14cm)ドンピシャの設計です(笑)やるねぇ。

便利堂ではこのほか、伊藤若冲作品や鳥獣人物戯画もかなり豊富。好きな方にはパラダイスかと思います。

株式会社 便利堂

おわりに

いや~買ったポストカードを眺めながら とやかく言うだけのブログとか、なんて楽しいんでしょう。

今回大量のカードを迎え入れた結果、未使用ハガキを保管している箱が閉まらなくなり嬉しい悲鳴、っていうかただの悲鳴。

最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

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おしまい