こんにちは、DEKAEです。
神楽坂って素敵な響きですよね。地名そのものもさることながら、その名を聞いて思い起こされるのは江戸の風情。
魅力的な裏路地には今でも一見さんお断りの料亭が存在し、花街の香りを残しています。
実はこの近辺、素敵すぎる和菓子屋さんが密集するスポットでもあるのです。
老舗から和菓子界に新風を吹かせる存在まで、とても一日では回りきれず、神楽坂に通いたくなること必至。そんなお店の数々を一挙ご紹介します。
飯田橋からスタートして、坂を登ってまいりますよ。
紀の善
※紀の善さんは2022年9月、惜しまれつつ閉店しました。
飯田橋駅から神楽坂通りを登り始めてすぐ、右手に構える有名店。
江戸時代に寿司屋をやっていたのをやめ、昭和23年に甘味処に鞍替えしたそうですよ。
この辺りであんみつといったらこちらですね~。
店内でも頂けますが混雑していることが多いので、持ち帰り派です。保冷剤は1時間分サービス。
季節の果物乗せオプションもありましたが、今回はスタンダードなもので。みかんとさくらんぼがおります。
寒天の水を切るようにと説明書きがありましたが、面倒なのでそのまま食っちゃった←
紀の善のあんみつは、なんといっても寒天にこだわっています。混じり気なしの生寒天は天草の風味が強くて旨いっ。
色合いも上品なこしあんは甘さ控えめで、蜜と一緒に食べてもくどくありません。
そして、紀の善でもう一つ忘れちゃなんねぇのがこちら。
抹茶ババロアです!
こちらもお持ち帰り可能。カップのままでも頂けますが、せっかくなので皿に移してみましょー。
うーん、あまり見栄えがよろしくない…生クリームと小豆が思いのほか多くて全て乗せるのは無理でしたwww
もうちょい大きめの皿にして横に添えた方がきれいですね。
しっかりむっちり食感のババロアはかなり濃いお抹茶味で、単体で頂くと苦味を感じます。甘く炊かれた小豆と最強に合う!
生クリームも濃厚です。ぶっちゃけあまり得意じゃないので、全部平らげたらウエッてなっちゃった…じゃ全部食うなよって?いやほんとおっしゃる通りなんですが、いかんせん貧乏性でねぇ
ババロアはボリュームがすごいので、2人で分けてちょうどいいぐらいかもしれません。
ババロア・あんみつともに購入日の翌日が期限です。そして、ともに600円越えなのでなかなか高級なおやつ←
差し入れなどには豚の形の「豚せんべい」もおすすめですよー。「トントン拍子にいくように」ってね。
食べログ → 紀の善
※火~土:11:00~20:00、日祝:11:30~18:00。月曜定休。
五十鈴(いすず)
神楽坂上を目指して登り、善國寺を過ぎたあたりにあるのがこちら。昭和21年の創業です。
品ぞろえが豊富で、季節の上生菓子から洋菓子テイストのものまで揃います。
日持ちするお菓子の箱詰めもあるので、お遣いものや東京土産としても重宝しますよ。
薯蕷(じょうよ)饅頭。つくね芋、つまりとろろ芋を混ぜた生地でこしあんを包んでいます。
ふわもちっとした口当たりに、ほんのりとろろの風味を感じて不思議。
一日30〜40個程度しか作らないそうで、夕方行くと売り切れの可能性が高いです。前日までに電話すれば用意しておいてもらえます。
慶弔用のでっかい薯蕷饅頭もありますよ。
「神楽坂名物」と銘打つ、その名も神楽坂饅頭。
いわゆるパイ饅頭ですねぇ。コーヒー・お茶など何にでも合います。
写真の「くるみ」には炒ったくるみの食感が愉しい白餡が入っています。もう一種類の「小倉」はレーズン入りの小倉餡。
どら焼きです。沖縄の波照間島でとれた黒糖を使った皮はコクのある甘さ。その分つぶあんの甘さを控えめにしてあります。
食べログ → 五十鈴
※月~土:9:00~20:00。日祝休。
神楽坂にしては営業時間が長くてありがたいんですよね。日祝でも長期連休の際などは開けていることがあるため、事前に確認するのが望ましいでしょう。
梅花亭
モダンにリニューアルされているので新しいお店かと思いきや、創業昭和10年とこの辺りでは最長老でしょうか。
浅草橋の梅花亭(創業嘉永3年)からの暖簾分けだったそうで、現在腕を振るうのは四代目。
※この後ちょくちょく出てくる豆知識はお店のwebサイトからの受け売りです
神楽坂上から神楽坂駅方面へ下り、右手にあるのが本店です。
お客さんが3人も入ればぎゅうぎゅうになるような小さなお店に、きらっきらの和菓子が所狭しと並んでいます。めまいのするような空間…
個人的に梅花亭ならでは!と思っているのがこちらです。
その名も「神楽坂石畳」。薄〜いウエハース的なもので寒天を挟んであります。寒天といっても羊羹に近いかな。
美しいですよねぇぇぇ。焼き目をあえて斜に付けているところが粋で、手土産にすると評判が良いです。
白黒二色あります。黒は黒胡麻の風味が濃厚!
「鮎の天ぷら最中」これも梅花亭名物みたい。
鮎の最中ではなく、あえて「天ぷら」と名付けているのにはこだわりが。最中の皮を揚げることで、初代の思い出の味であった「かきもち」の食感に近づけているのだそうです。
こしあんと白あんがあります。
梅花亭の薯蕷饅頭は米粉も生地に使われているようです。
てっぺんの葉っぱは何ぞや…と思ったら、山椒の若芽なんですって!めっちゃハーブのにおいがして面白い。
もひとつ生菓子…と見せかけて、こちらはなんと焼き菓子!しっとりあんの上品なお菓子です。
バターや生クリームが使われているので、見た目に反して洋菓子っぽい味という意外性が愉しいですねぇ。
生じゃないので賞味期限がちょいと長めなのも嬉しい。
食べログ → 梅花亭
※10:00~19:30、不定休。
飯田橋駅寄り、東京理科大のビル「PORTA神楽坂」内に支店もあるので、行きやすいほうをご利用下さい。支店は紀の善のすぐ近くです。
清水
東京メトロ神楽坂駅の矢来口を出て、早稲田方面に少しだけ進んだところにある素朴なお店。
なんとなく歩いていると通り過ぎてしまうほど、小ぢんまりとした店構えです。が、こちらも由緒正しきお店のようですよ。
入口横の出窓に、ちょっとした季節の飾り物が並べてあるのが目印。
鳥獣戯画風のカエルがパッケージに描かれていて可愛い。
5月に伺ったので柏餅を頂いてみました。葉っぱデカっ。餅がすっぽりくるまるサイズです。
ところで私、和菓子屋で柏餅を買う際は必ず「みそあん」を選んでしまいます。スーパーなどで見かけないですが、恐ろしく美味しいですよね…
ちっこいどら焼き。このぐらいのサイズがおやつとしては理想な気がします。
焼印が菖蒲なのは、やはり端午の節句の季節だからでしょうか。
食べログ → 清水
※9:30~19:30、不定休。
大黒屋
こちらは神楽坂から少し離れ、早稲田寄りになりますが…早大通りに構える古めかしいお店です。
看板に「塩大福」「かぼちゃ饅頭」とあります。恐らく名物であろうその2つを頂いてみましょう。
大福は塩漬けの桜が乗っかって良い塩梅に。
かぼちゃ饅頭。かぼちゃあんがぎっしり入っています。
安くて素朴で美味しくて…本当に町の生活に溶け込んだお菓子という感じがいたします。
どちらも、ちょっとつまむのにちょうど良い大きさ♪
食べログ → 大黒屋
※9:00~18:30、日曜定休。
七里香(ななりか)
大黒屋よりもさらに早稲田大学に近づき、ほぼ早稲田駅寄りの立地ですが…
せっかくこの辺りまで来たならぜひ訪れてほしい七里香さん。「ななりか」と読みます。
2017年創業の、伝統を踏襲しつつ革新を追求するニューウェーブ和菓子。
百貨店などの催事に出店していることも多く、攻めの姿勢のスモールビジネスっぽさが好感です。
兎に角もう、季節の練り切りやきんとんの可愛さが異常。
ガーベラモチーフのねりきり。しかも並んでいるもの全て異なる色合いだったのです!選ぶ楽しみまであるなんて…
青梅。梅餡をういろうの生地でくるんであります。ほのかな甘酸っぱさが爽やか。
節分には鬼、春には桜など、見た瞬間に声が漏れ出るような色合いとデザインで作られています。
七里香餅。おはぎのようですが、まとっているのはきなこではなく「麦こがし」。あっさり風味です。
餅米にはくるみも隠れていて食感も楽しい。オリジナリティに溢れてますね。
一口サイズのシュー最中は、見た目も食感もまるでシュークリームな意欲作。
中身はラムレーズンバターというハイカラさんです。もちろん通常のあんこもあります。同じ中身のラインナップで、どら焼きもありますよ。
シュー最中をはじめ、一部の商品はグルテンフリー。アレルギーを理由にお菓子を諦めていた方には朗報です。
イートインスペースもありますよ。
食べログ → 七里香
※10:00~18:00、水曜定休。
おわりに
この辺りの和菓子屋さんって、話し上手なのか話好きなのか、買い物に行くと他愛のない会話で盛り上がります。
自分も神楽坂の風景に溶け込めているように感じさせてくれて、なんだかとても心地良いんですよね。
商品に関する疑問なども親切に答えてくれますので、どうぞお気軽に立ち寄ってみて下さいませ。
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おしまい