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山陰の絶景を満喫!観光列車「○○のはなし」の見どころやお弁当

こんにちは、DEKAEです。

最近流行の観光列車。中でも山口県で運行する「○○のはなし」は、私の故郷である下関より発着します。

これは地元民として一度は乗ってみなければ!ということで、往復約6時間、山陰線の列車旅を満喫してまいりました。

快速○○のはなし

概要

快速「○○のはなし」は、2017年夏に運行を開始したJR西日本の列車です。

一風変わったネーミングですが、「はなし」には山口県の3つの町の名前が込められています。

それは、山口県北西部の萩、長門、そして下関。

新幹線と接続するJR山陽本線の新下関駅を出発し、下関駅を経由してJR山陰本線の東萩駅までを結んでいます。

山陰本線の車窓に広がるのは、響灘・日本海・湯谷湾の青さ。晴れたときの風景がとにかく最高なんです。

運行日・料金

「○○のはなし」は基本的に土日祝日のみの運行。12月31日から1月3日まではお休みです。

観光列車ですが、区分としては快速列車の扱い。

というわけで、通常の乗車券に特急料金(おとな530円、こども260円)を上乗せするだけなので意外とリーズナブルです。

運行日の1ヶ月前の午前10時に発売開始。全席指定のため、お近くのJR駅のみどりの窓口などで予約が必要です。

かなり人気で、特に下り(下関~東萩)はすぐに満席になってしまうため、早めのご予約がおすすめ。

下関駅から乗車しました。下関駅〜東萩駅の片道運賃が1,980円ですので、今回は2,510円。

下関駅の現駅舎。2006年に焼失した旧駅舎の、特徴的な三角屋根を模しています。

Instagramでの宣伝活動も行っているようですが…「○○」ってハッシュタグ付けづらいんだわ。

車両

一号車

「○○のはなし」は二両編成。各車両の内装は「和」と「洋」をイメージしており、異なる雰囲気を楽しむことができます。

まずは一号車。

外観は落ち着いたグリーンです。

内装のイメージは「和」。2人掛けの席、4人掛けのボックス席に、窓側を向いたカウンター席が配されています。

一名利用ながらボックス席をあてがわれていたのですが、最後まで相席の方はいらっしゃいませんでした。

奥のほうにもコンセントもあって便利。ただ、車内にWi-Fiは飛んでいないもようです。

そして、この「○○のはなし」は二号車より一号車のほうが人気のようなのですが、その秘密が…

畳!一部の座席では靴を脱いで足を乗せられるのです。

萩・長門・下関に伝わる工芸品や特産品の展示コーナーもあり、道中に沿線の文化に触れられます。

二号車

続く二号車はシックな紅色。内装のテーマは「洋」です。

こちらは全席が海側席を向いたテーブル席。一人~二人旅ですと、こちらのほうが気楽かもしれません。

煉瓦を模した壁紙、ガス灯風のランプが明治時代の西洋を感じさせます。

こちらも場所によってはコンセントがありますよ。

二号車にはお土産販売カウンターも。

ここでしか買えないオリジナルグッズが多数ありますので、旅の記念にぜひどうぞ。

軽食や飲み物は車内で販売していないため、あらかじめ買ってから乗り込みましょう。

車窓

響灘、日本海、そして油谷湾の海に沿うように走り続ける山陰本線。

車窓風景は随一で、これを堪能できるよう窓の面積は大きくとられています。

わが故郷の海の美しさにダリもびっくり。

コバルトブルーに輝く山陰の海は、南国リゾートにもひけを取らないほどの鮮やかさです。

道中には「○○のはなし」専用の停車ポイントが複数あり、見どころを解説してくれます。

こちらは山と海に挟まれた線路。車道は山の向こうにあるため、この光景は列車に乗らないと見られません!

海だけでなく、広大な田園風景の中を通る区間もあります。

この日は晴れてよかったね~という感じ。天気が悪いとかなり悲惨です。

曇りでも海の色がきれいに見えないため、天候面での運に左右される面が多分にあるのが難点ですね…

往路

停車駅

ここからは、下関駅~東萩駅間を往復する際の見どころ、事前予約したお弁当や東萩駅での過ごし方をご紹介します。

まずは、下関駅で駅員さんたちによるお見送り。走り出す車内から手を振って、しばしのお別れです。

川棚温泉、小串の各駅を経て到着するのが、日本難読駅名のひとつに数えられる特牛(こっとい)駅です。

もともとコトイという地名でしたが、その由来やこの漢字があてられるようになった理由には諸説あるとのこと。

絶景で有名な角島大橋の最寄り駅でもあります(到底歩いては行かれませんが)。

こちらは人丸駅。

米CNNが「日本の美しい風景31選」に選び、にわかに注目を浴びることとなった元乃隅神社の最寄り駅です。

海を背景とした断崖に123基の鳥居が立ち並ぶ様は圧巻。とはいえ歩いて行くことはできませんので、代わりに駅前の鳥居がフォトスポットになっていますw

いくつかの停車駅では、立派な幟とともに熱いお出迎えを受けます。

出発時には下関駅同様、駅員さんや観光協会の皆さんが手を振って送り出してくれました。

のみならず、「○○のはなし」の見物に来た地元の方まで旗を振ってお見送りをしてくれることも。

こちらは2019年に駅舎が取り壊されて以来、「駅舎のない駅」となった阿川駅です。

2020年に再開発され、ガラス張りのシャレオツなカフェAgawaとレンタサイクルショップがオープンしました。

阿川駅には十数分間停車するため、このカフェに行こうと思っていたのに、

この日は臨時休業。しーん…みたいな

しかし、カフェ周辺の広場には地域の方が集まって賑やかな様子。無人駅にもかかわらず、出発時には盛大に送り出してくれました。

他にも沿線のご家族や海水浴客が手を振ってくれるなど、地域から愛されている列車であることを感じてムネアツになる瞬間も←

弁当

往路は朝下関を出発し、萩に着くのが13時前。というわけで気になるのが昼食事情です。

「○○のはなし」では、季節で内容が変わるお弁当を購入できます。

乗車日の3日前までの要予約で、お値段は税込2,600円。下関駅を出発後、二号車のカウンターにて受け取り、現金で支払います。

下関の老舗料亭である古串屋さんがこのために仕立て、郷土料理を詰め込んだお弁当。

いかめんたい鯨の大和煮をはじめ、好物しか入っていなくて目がハート!

コバルトブルーの海を眼前にしていただく食事は幸福以外の何物でもありません。

東萩駅にて

さて、そうこうしているうちに東萩駅に到着です。

12:52に到着し、復路も「○○のはなし」に乗車する場合は出発時間が14:13。およそ1時間20分の空き時間があります。※2022年夏時点のダイヤによる

徒歩圏内にいくつかある喫茶店でのんびりするのも一つの手。

駅を出てすぐのところにレンタサイクルショップがあります。これを活用すれば、城下町を散策することもギリギリ可能。

一般的なママチャリは1時間200円、クロスバイクや電気自転車もありました。

駅前からバスも出ていますが、本数があまりないため自転車かタクシー利用が安全ですね。

白壁なまこ壁が特有の、城下町の風情ある街並みを散策するもよし、

安政の大獄の犠牲となった吉田松陰先生が祀られる松陰神社をお参りし、松下村塾を訪ねるもよし。

城下町と松陰神社は駅から逆方向で少々距離があるので、しっかり見るならどちらか片方を選ぶほうがいいでしょう。

復路

道の駅センザキッチン

復路では、長門市駅で進路を変え、往路では立ち寄らなかった仙崎駅へ。

仙崎駅ではおよそ30分停車しますが、ここで何をするかというと…

駅から徒歩5分の道の駅センザキッチンに寄り道できるのです!

ここは地元の方にも人気の道の駅で、県産のお土産品や海産物が山盛り売られています。

パニックになった挙句爆買いに走る奥様方も多いので、出発時間に遅れないよう気を付けてショッピングを楽しみましょう。

スイーツセット

東萩発の列車では、地元のケーキ店うきしま工房さんのスイーツセットを購入できます。

一番の人気商品と思われるシュークリームに、焼き菓子3点がついていました。

こちらも乗車日の3日前までの要予約。お値段は1,300円です。

シュークリームは昔ながらのとてもオーソドックスなもの。こういうのが一番安心するのです。

ふわふわのシュー生地になめらかカスタードで午後のひとときを素敵に彩ってくれました。

その他

「〇〇のはなし」に乗車すると、いくつか記念品をもらえますよ。

記念乗車証の写真は、見どころのひとつでもある海と山に挟まれた区間ですね。

自分が列車に乗っているとこの状態の画は見られないので、こうして頂けると助かります。

記念スタンプのインクが薄いのには突っ込まないで…

乗車証はハガキとして郵送することも可能ッ!

郵便ヲタでもある私としてはかなりテンションが上がるポイントです。郵趣活動を通じて知り合った鉄ちゃんにでも送ってあげようかな。

おわりに

「○○のはなし」車内では見どころの案内のほか、列車や地域にまつわるさまざまな「はなし」がアナウンスされます。

本記事にご紹介しきれなかったこともありますので、そちらもぜひ楽しみに、すてきな列車旅時間をお過ごしください。

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おしまい