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メンフィスの最高すぎるゴスペル教会 - Full Gospel Tabernacle Church -【アメリカ合衆国南部】

こんにちは、DEKAEです。

2018年末は『憧れのアメリカ南部音楽旅』と称し、南部三都市を弾丸で回りました。

中でもハイライトになったのが、メンフィスにあるゴスペル教会!

Full Gospel Tabernacle Church

今回アメリカには5泊しかしなかったのですが、そのうち日曜日にはメンフィスにいる計画だったのです。

メンフィスといえばブルース。そしてブルースから何となくゴスペルを連想し、ゴスペルによるミサが行われている教会がないかな?と調べて発見したのがこちら。

Full Gospel Tabernacle Churchです。まんまFull Gospelの名に胸が高まります。

Tabernacleは礼拝堂という意味なんですね。

ダウンタウンからUberでやってきました。全く観光地ではない、地域に寄り添った教会です。この辺りにはこのような教会がいくつもありました。

天井が高くシャンデリアやステンドグラスが美しい。11時過ぎに到着したときはちょうどお説教の最中でしたが、聴いている人はまばらでしたw

お説教が終わるとバンドメンバーが準備・音出しに取り掛かります。

教会でバンドが音出しですよ。字面からしてもうワクワク。ピアニストのおじさまだけ白人でしたが、後ほど「From Nashville!」と紹介されていました。

ゴスペル隊も準備を始めます。

そしていよいよ午前11時30分、あいさつに引き続きゴスペルが始まりました!もちろんバンドによる伴奏付。

目の前に広がるリアル『天使にラブ・ソングを…』の世界に思わず笑みがこぼれます。観たことないけど←

歌が始まったころ続々と地元の方や観光客がやってきます。この教会は完全に黒人コミュニティで、白人の訪問者は全て観光客。黄色人種は私一人です←

地元の方々…男性は派手な色のスーツ、女性はケープや羽根帽子などでゴージャスに装っておいででした。

常々思いますが、黒人は自分の魅せ方をよく心得てますよね。着飾った黒人が集うと本当に華やか!

何より、毎週のミサにオシャレして出かけるっていうカルチャーがめちゃくちゃ素敵です。

Bishop Al Green(アル・グリーン司教)

さて、この教会の最大の目玉はBishop(司教さん)なのです。

司教を務めるAl Green(アル・グリーン)。

実はこの方、もともと超有名R&Bシンガーでした。しかも…

・「ローリング・ストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」第14位(2013年)

・アメリカの優れた芸術家に贈られる「ケネディ・センター名誉賞」受賞(2014年)

というレジェンド級の実績の持ち主。

1974年、キャリア最盛期に非常に辛い経験をした彼は、世俗的な曲を歌うことに絶望し、ゴスペルの道に進みます。

やがて1976年にこの教会を購入し、聖職者となりました。

参考:Al Green’s Full Gospel Tabernacle Church – Memphis, Tennessee - Atlas Obscura

▲手前の女性がほぼほぼメーテル

司教であるアル・グリーンは、前半は座って聴いているだけなんですが、後半からは説教も歌も自ら取り仕切ります。

私はもちろん彼の現役時代を知りません。しかし、過去の映像などから認められる人懐っこい笑顔や、軽妙なおしゃべりは健在。

今回は聖書を読む際に「今日はメガネが見つからなくて何も見えない」から始まり、お付きの方がさっとメガネを渡すと「ワ~オ!」とおどけて笑わせてくれました。

そして何よりその歌声!!!

70歳を超えているとは思えない突き抜けるような声で、ダミ声やファルセットも変幻自在。

その力強い歌を聴いていると、内なる魂が解放されるような不思議な気分になってきます。

聴衆も立ち上がって踊ってますし、地元民の中にはタンバリン持参の人まで!

歌の時はノリノリなのにお説教が始まった途端スマホを始める若者などもおり、緩い雰囲気ですw

寄付金 - Where are you from? -

ミサに参加するのに入場料などはいりませんが、途中で寄付金回収用の封筒が配布されます。

もちろん寄付は強制ではないものの、ぜひ封筒を受け取ってみてください。

この教会では係の方が回収にくるのではなく、自らお金を入れた封筒を前方へ持っていきます。

その際 観光客と思しき人にはグリーンが「どこから来たの?」と尋ねていました。

アメリカ全土を始めとし、世界各国から訪問者が集まっていることが分かりビックリ。

私のすぐ前に座っていた若いカップルは何とチェコからで、会場からどよめきと拍手がw

私はと言うと、グリーンの方から「Japan?」と聞いてきて笑いが起こると言う和やかな感じでした(笑)ここを訪れる日本人が意外と多いのかもしれません。

概要

以下、Full Gospel Tabernacle Church訪問にあたっての基本情報です。

アクセス

教会があるのは、メンフィスのWhitehaven(ホワイトヘブン)というエリア。

ダウンタウンからは車で20分ほど、観光名所のグレイスランド(エルビス・プレスリーの邸宅)からほど近くです。

エルビス・プレスリー大通りにあるバス停から歩けなくはない距離ですが、バスの本数が極めて少ないためUber/Lyft利用が現実的かと思います。すぐ来てくれますよ。

またホワイトヘブンはあまり評判の良いエリアではないので…この辺りを歩き回ることはおすすめしません。

礼拝の時間など

いただいたプログラムの裏面に案内がありました。

白熱のゴスペルを聴けるのは日曜午前11:30からのMorning Worshipです。

あの映画のような特別な世界が毎週繰り広げられているのかと思うと目が眩む…

早起きしなくていいのが嬉しいところですが、13:30まで続くのでお腹が空くのは否めません(礼拝堂内は飲食物持込禁止です)。

おわりに

今回のアメリカ旅ではたくさんの音楽に触れることが叶いましたが、「どこが一番良かった?」と聞かれたらFull Gospel Tabernacle Churchと即答しています。

最高すぎる教会は、飾られている絵も最高にクレイジーでした。

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おしまい

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