Buen día(こんにちは)、DEKAEです。
アルゼンチンといえばタンゴを思い浮かべる方も多いでしょう。
特に首都ブエノスアイレスでは、市民が気軽に楽しむダンスパーティが夜な夜な開催されています。
そこではプロによるデモンストレーション、オルケスタ(タンゴバンド)による生演奏もあり、ダンスをしない人も楽しめる空間!
一体どのような様子なのか、ご紹介したいと思います。
ミロンガとは Milonga
ブエノスアイレスを語るうえで欠かせないのがミロンガという言葉。ずばりアルゼンチンタンゴを踊るための場所のことです。
一般的にホール中央部がダンススペースとなっており、周囲にイスやテーブルが並べられた空間のことをいいます。
市内には無数のミロンガがあるといわれ、コンセプトも様々。
ご高齢の方が多い昔ながらの店があれば、客層が若い店もあり…屋外開催のミロンガなんてのもあります。
また、多くのミロンガで飲食が可能。軽く飲みに行く感覚で訪れるのも全然ありなのです。
当初踊る人しか入れないのかな?と思っていましたが、そんなことはなく、ふらりと入ってもまったく問題ありません。
ダンスを強要されることも無論ありません!←重要
曜日によって開くミロンガが異なり、イベントが開催される日もあります。
今日やってるミロンガはどこかな?と調べたいときはHoy Milongaというサイトが便利(英語対応)。
私は結局滞在中に一軒しか行けなかったのですが、その中でもタンゴ文化の一端を垣間見られました。
Salon Marabú
概要
私が入ったのがこちら。オベリスコからほど近いマイプ通りにあるミロンガです。
創業1935年、100年近い歴史をもつ老舗ながら、ナイトクラブ風なエントランスにキンチョー。
受付で「予約してないんですけど…」と言うと「全然問題ないですよ!お好きな席にどうぞ」とあっさり入れてもらえました。
入口で入場料の3,000アルゼンチンペソを支払いました。
これ日本円で500円ちょっとなんですよね(2024年5月現在)。レストラン併設といえ、採算とれるのか少々疑問です。
この日は21:30にミロンガが開くというので"念のため"21時45分くらいに到着したら、ようやく準備に取り掛かり始めた様子。
ミュージシャンたちは22時を過ぎてからパラパラと集まり始めました。
ダンサーにいたっては23時を過ぎてのおでまし。23時40分に至り、ようやくプロのダンサーペアによるデモンストレーションが始まりました…
ショーとミロンガ
受付をしてくれたチャーミングなお姉さんが実はダンサーでした。
ペアのお相手はラテン男のイメージぴったり!髭の整え方から身のこなしまでセルフプロデュースが行き届いており、思わず唸ってしまいました←
二人によるデモンストレーションが二曲あった後、オルケスタが登場。今度は生演奏に合わせて二人がダンスを披露します。
ダンスをしない私にとっては、このミニショーがこの夜のハイライトでした。
ペアがはけると、いよいよ本格的にミロンガが開幕。テーブルで鑑賞していた人々が中央のフロアに集い、思い思いにステップを踏み始めます。
生演奏にあわせてタンゴを踊るため、「生ミロンガ」なんて呼ばれることも。
すごく贅沢のことのように思えますが、これがブエノスアイレスのあちこちで夜な夜な行われているわけですね。
この日はひとつのオルケスタの出番が終わったのが午前1時ごろ。その後、別のバンドが演奏の準備を始めました。
朝から活動していた私はもうそろそろ眠さの限界に達していたため、ここで退散…。
しかしこれが普通の平日ですからね。この国の人たちの時間感覚ってどうなってんの?w
こんな日常が当たり前というか、ひとつの文化になっているんですね。
DJタイム
ショーが始まるまではDJがさまざまな楽曲をかけています。
DJがいるっていうのが今時なんですよね。照明の感じも完全にバーやクラブのそれでした。
ま、タンゴは芸術の一つとして確立された感がありますが、元は港の男女のあれこれだったわけですし、現代のクラブと似たような役割だったのでしょう。
てなわけで、DJタイムは皆さん好き勝手踊っております。
合間にちょいちょいレゲトンが入るのが何とも…苦笑。ブレイクとして分かりやすいからかな?
大半の方が連れ合いと来てますが、一人で来ていろいろな人と踊る方ももちろんいらっしゃいます。
「二人の出会いはミロンガで…」なんていうと格式高い感じがいたします。笑
備考
店の奥には広いスペースが広がっていました。
日中はタンゴのレッスンが開催されているようでしたが、このイケてるスペースを使うのかな?
レッスンは各ミロンガで開催されており、まったく経験のない観光客が気軽に参加してよいものもあります。
そういった情報も上述のサイトHoy Milongaに掲載されていますので、チェックしてみてください。
なお、私の訪れたMarabúはレストランとしても営業しており、テーブルで飲み物や食事を注文します。
帰る際には担当のウエイターに会計をしてもらうところまで普通のレストランと同じです。
飲み物しか頼みませんでしたが、特に何も言われませんでした。
おわりに
夜中に花開くミロンガの世界。ブエノスアイレスに来たならば一見の価値ありです。
ダンスをする方はお洒落をして訪れますが、時を過ごすだけなら気軽な服装でも問題ありません。
ぜひムードたっぷりのこの文化を味わってみてください。
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おしまい