こんにちは、DEKAEです。
世界を驚かす日本文化のひとつが公衆浴場、つまり銭湯。その姿は現代社会から少しずつ消えつつあります。
近年は廃業した銭湯を使用したイベントも増えており、銭湯文化や特徴的な建築を残そうとする気運が高まっていますね。
台東区には古い銭湯を改装したカフェがあると聞いて訪れてみました。
入谷/レボン快哉湯 rebon Kaisaiyu
概要
東京メトロ入谷駅を出て路地を進むこと数分、住宅街の中にひときわ威厳に満ちた和風建築がありました。
照明や看板から古い建物をモダンに改装した店であることが伺えます。
写り込むおじさんの影
こちらが今回の目的地、レボン快哉湯。
1928年から営業していた銭湯「快哉湯」は2016年、建物や設備の老朽化によりその役目を終えました。
「この場所の記憶を残したい」という持ち主の思いが、銭湯をカフェに生まれ変わらせるプロジェクトにつながったようです。
rebonとは、再生を意味する英語rebornに由来するそうですよ。
このプロジェクト、単なるオシャレカフェに改装するだけではなく、銭湯としての現役時代を偲ばせる調度品の数々がそのまま残されていて…
銭湯よろしく、入口で靴を脱いで入ります。
下足入れがそのまま活用されていてテンション上がる!
こちらは傘立てならぬ傘挿し。こういうものは初めて見ました。さすが昭和3年から営業してきた銭湯…
けっこうな勢いでぶっ挿すのですね。
そして、カフェに入るやいなや目に飛び込んできたのがこれ!
番台が高座のよう!座布団が敷いてあるのが実にいいですね~。
かなり高いところにあり、脚立などを使わないと登れません。
今では番台さんの挨拶の代わりに、Marshallのスピーカーが小粋な音楽を奏でます。
入口入ってすぐ右手にカウンターがあり、左手側のスペースがカフェスペースになっています。
カウンターで注文と会計を済ませるとカフェスペースに運んでくださいますよ。
「とられぬ前の御用心」という七五調の文句が大らかな時代を感じさせます。
天井が高く開放的な空間です。
イケイケなスクエア蛍光灯に紛れて、「快哉湯」の文字が渋い古時計。
カフェ
さて、伺う前の下調べでカレーがあるやに聞いてランチ時に訪れましたが、このとき食事メニューはお休み中。ドリンクとデザートのみの提供でした。
てなわけで、この日はパパッとお茶だけしばくことにいたします。
カフェオレ(税込550円)。温かいミルクを自分で入れられるようになっています。
ミルクをちょっと高いところから注いでみちゃったりして。こうすると空気が入って口当たりがふんわりする、気がするのですよ。
なお、ドリップは各種スペシャリティコーヒーから選べます。
このコーヒーとアイスクリームの「マリアージュ」(各980円)がレボン快哉湯イチオシメニューです。
見るからに濃厚そうな抹茶のガトーショコラは、期待を裏切らず濃い味。
メニューは時期によって変わるようなので、行ってみてのお楽しみですね。
店内には立派な焙煎機が。これも閉業した焙煎所から譲り受けたものだそうで、もちろん現役で動いています。
自家焙煎のコーヒー豆も購入可能です。お値段はそこそこしますが、希少な雲南もラインナップされていてコーフンしました。
古い建物にしろマシンにしろ、大切なものを受け継いで使ってゆくのは良いですね。入谷というノスタルジックなエリアではその魅力が際立ちます。
銭湯
かつて浴場だった場所は、このカフェの改装プロジェクトも担った建築事務所のオフィスになっています。
が、一定のルールを守りつつ内部の見学が可能です。
これぞ銭湯なペンキの絵画はやっぱり富士山なんですね~。
右側は北海道の風景でした。
やっぱり天井が高~い。窓から光がいっぱいに差し込む作りです。
しかし、こう見るとずいぶん小さな浴槽。大人が5人入ればいっぱいという感じでしょうか。
銭湯という社交場が、今ではカフェという新たな社交場として地域に息づいています。
レボン快哉湯 → 食べログ
営業時間は平日が11:30~19:00、土日祝が11:00~19:00。
不定休のため、営業状況はInstagram等をご確認ください。
おわりに
下町エリアにひっそりと佇む元・銭湯カフェ。
コンセプトのすばらしさはもちろん、メニューにも徹底したこだわりが見られるので、カフェめぐりの候補としても外せません。
外国人のお友達をお連れしても喜ばれること間違いなしです。
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おしまい