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ヨーロッパ最後の中世・世界遺産マラムレシュ旅行記【ルーマニア】

ブナ・ズィーワ(こんにちは)、DEKAEです。

多くの日本人にとってあまりなじみないであろう東欧の国、ルーマニア。さらにその最奥部にマラムレシュと呼ばれる地方があります。

そんな”ヨーロッパ最後の中世”で古くからの生活様式を保ち続ける人々のお話です。

はっきり言って非常に行きづらいところにありますので、アクセス情報も掲載しました。参考になれば幸いです。

 

ヨーロッパ最後の中世

ルーマニアと言えばつい30年ほど前まで強烈な独裁政権が敷かれており、旧ソ連とも一味違う社会主義国でした。

その中にあって政権の影響が及ばなかったのが北部のマラムレシュ地方。それどころか、独裁政権崩壊後の近代化の波すら完全には訪れていません。

大きな理由としては、文字通り雪に閉ざされるという冬の厳しさと、公共交通機関の不便さがあげられるでしょう。

ルーマニアで家庭用自動車が普及し始めたのはここ20年ぐらいのことだと言いますから、つい最近まで都市部との往来が少なかったことがうかがえます。まさに みちのく。

その様子から「ヨーロッパ最後の中世」なんて言い方もされており、フォルクローレ(民俗学)研究者にとっては垂涎の土地。

私もフォルクローレヲタの端くれとして訪れないわけにはまいりません。てなわけで、東京から丸一日以上かけて行ってきましたっ

 

ルーマニア正教とマラムレシュの木造教会群(世界遺産)

私がマラムレシュの村ボグダン・ヴォーダに到着したのは日曜日。ルーマニアで主に信仰されるのはルーマニア正教で、毎週日曜日にミサを執り行っています。

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マラムレシュ地方は非常に敬虔な教徒が多いことで知られています。本当に小さな村が点在していて、人口も決して多くはないと思いますが、どの村にも必ず木造教会があります。

バスが着いたのが昼前で ちょうどミサ中だったにもかかわらず、ビビッて中には入れず…

なおこれらの教会、『マラムレシュの木造教会群』としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。最も観光客の少ない世界遺産の一つではなかろうか


JAPANから来たアイドル

ミサの日は少しお洒落して村を散歩する『プリンバーレ』というのが定例になっていて、そのお洒落というのが何と、民族衣装なのです!この日も民族衣装を着てプリンバーレ中の方はたくさんいらっしゃり、いやが応にも胸が高鳴ります。

そんなところを顔を上気させたアジア人が歩いているものですから、村の皆さんの訝しげな表情と言ったらもう。東北の山奥に突然ハイテンションな外国人が現れるようなものですよね多分。

しかし!「ブナズィーワ!」と明るく挨拶をしまくっていると、皆さんも笑顔で挨拶を返してくださいます。

そうそう、東欧といえばやはりロシアの影響が強く、そこに暮らす人々もスラヴ系民族のイメージがありますよね。

ルーマニアは「ローマニア」つまりローマからきた人々という言葉が転じてできたという説もあり、人種的なルーツはラテン系だそうです。東欧に位置しながら、特有の人懐っこさがあるわけですね。

次第に村の皆さんとも打ち解けて意気揚々と歩いていましたら、背後からものすごい音を立てて車が追ってきます。ピタッと私の横に車を付けたかと思うと、若い兄ちゃんが二人降りてきました。

――あ、これってカツアゲ?

その場に硬直している私のもとに、兄ちゃん方が向かってきます。そのうちの一人にこう英語で問われました。

兄「どこから来たんですか?」
私「日本です…」
兄「彼が一緒に写真を撮りたいそうなんで、お願いできませんか」

何と、もう一人の英語を話さない兄ちゃんが私とツーショットを撮りたいと言うのです!!!

もちろん喜んでお引き受けするとともに、自らの汎世界的なアイドル性を再認識したできごとでした。

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マラムレシュへのアクセス

マラムレシュ地方へ行くには、首都ブカレストから飛行機で近隣空港まで飛ぶのが最も楽な方法です。

玄関口となる空港はマラムレシュ県中西部のバヤ・マーレ(Baia Mare)空港。ここからマラムレシュ観光の拠点となるシゲトゥ・マルマツィエイ(Sighetu Marmației)までバスで1時間半程度です。

ただ私が行ったときは、このバヤ・マーレ空港が改装工事か何かでクローズ中…。航空券の予約もとれなくなっていました。

なので私はもう少し南のクルジュ=ナポカ(Cluj-Napoca)空港まで飛び、そこからバスで3時間ほどかけてマラムレシュ地方へ。

クルジュ=ナポカからボグダン・ヴォーダまで直で向かいました。

バス情報は下のサイトで調べられます。一応、私が使った限りでは正確でした。笑

Autogari.RO - Bus companies

参考までにクルジュ=ナポカのバス停はこちら。

ちなみにクルジュまでの国内線はルーマニアのフラグシップキャリアTAROM(タロム航空)。

使用機体は小型プロペラ機でした。着陸時はかなり派手に揺れてCAさん含めみんな笑っていましたw

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サービス面では全く期待していなかったのですが(←)CAさんも地上職員もにこやかで良かったです。


イエウドのペンシウネア(民宿)

私がマラムレシュ観光の拠点にしたのは、ボグダン・ヴォーダから徒歩30分程のイエウドという村。ここにあるペンシウネアと呼ばれる民宿に泊まりました。

宿のお姉さんに宣伝しといてと言われたので、宣伝です。イエウドの民宿Pensiune Casa traditiilor Ieudはコスパ最強の素晴らしい民宿でしたよ。

お姉さんが一人で運営しているようでした。昼ごろ到着したら手作りのパンを出してくれましたし、その他ゲストへの気遣いが感じられました。

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何と言っても食事が美味しいっ。伝統的なチョルバと言われるスープとか、なみなみと出てきます。部屋もこの地方の伝統的な刺繍で飾り付けてあったり、民族衣装を勝手に着て良かったり、フォルクローレヲタ狂喜乱舞。

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▲爆笑

これで日本円にして一泊2,000円ほど!Booking.comで予約できます。

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▲チョルバ。奥のおかわり分も全部飲んじゃった…

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▲こちらも国民食のサルマーレ。ロールキャベツのようなものです。

一泊目は他に三組ルーマニア人の旅行者が泊まっていて、夜みんなで話しましょうとお誘いを受けて合流しました。

私あんまり社交的じゃないんですけど…皆さんもそんなに英語は話せないようだったので、ひたすらルーマニア語のマシンガントークを聞く、みたいな感じで面白かったです。

一組の家族のお母さんは英語が得意だったので、ちょこちょこ訳してくれていたのですが…

副大統領の出身地にばかり金を使いやがってとか、ルーマニアの若い人が西欧に出ていって戻ってこないとかいう内容をずーっと話していたようです。

概してラテン系の人は政治の話が大好きですが、この人たちもご多聞に漏れず。

しかしほんの数十年前まで、きっとルーマニアでは政治の話なんてご法度だったことでしょう。言論の自由の尊さについてぼんやりと考えた夜でした。

 

おわりに

話の流れで日本は人口が多いんでしょ?と聞かれたので、皆さんに渋谷のスクランブル交差点の映像をお見せしました。

何かのお祭り?と聞かれたので、これが毎日ですよとお答えしたら

Wow! Everyday revolution!

ちょっと笑っていいのか分かりませんでした…

 

▼マラムレシュ旅行記

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おしまい