ニッチでごめんね

A pulp information about lesser-known world

日本でここだけの山西省料理!集合体恐怖症は要注意@山西亭【東新宿】

你好、DEKAEです。

世界中に星の数ほどある中華料理、よほどの高級店を除いては差別化を図るのがなかなか難しいですよね。

そんな中にあって唯一無二の魅力を放つのが、東京を代表するエスニックタウン・東新宿にある山西省料理の専門店。

珍しい料理をお手頃価格でいただけるだけでなく、シェフのバランス感覚が冴える絶妙な塩梅にも要注目です。

東新宿/山西亭

山西亭は地下鉄の東新宿駅から徒歩4分ほどのところにある中華料理店です。

この辺りには、明治通りに沿うようにして多数の中華料理店が並んでいます。といっても、それぞれに雲南料理や蘭州料理といった地域性があるのが興味深いところ。

店名から推察される通り、山西亭では中国北部の山西省の料理を主に提供しています。

山西省ってのは「麺料理発祥の地」ともいわれているそうです。日本でも人気の刀削麺などもここから広がったとされていますね。

というわけで、こちらのお店では麺料理のメニューがものすっごい豊富!

他の中華料理店ではお目にかかれないようなものもたくさんあり、思わず迷ってしまいますが…そのうちのいくつかをご紹介します。

山西亭の料理

麺料理

さて、まずは圧倒的な個性を放つ麺料理からまいりましょう。

山西亭に初めて来たらマスト!とでもいうべき一品がこちら。

莜麺栲栳栳(外税1,280円)、「ヨウミェンカオラオラオ」と読むそうです。これぞ山西料理の神髄、せいろ蒸しそば!

日本で食べられるのはここ山西亭だけ(推定)!という激レア料理でございます。

…と言われても何のこっちゃという感じですよね。

店内に説明書きがあり、興味深く読みました。

こちらの麺の原料となるのはオートミールの一種である燕麦(エンバク)。オーツ麦なんて呼ばれることもありますね。これを本番山西省から取り寄せているそうですよ。

莜麺は燕麦から作られた麺のことで、蜂の巣状にするために非常に手の込んだ作業が行われていることが分かります。

ちなみに栲は布、栳栳は「せいろ」を表す漢字だそう。栲栳栳と書くと「蒸す」料理を想起させますね。

ところでこのお料理…

集合体恐怖症の私には若干厳しいものがあるのですが、味は一級品でした。

けっこう密着しているので手で引きちぎりながら頂きます。細いけれどしっかりモチッと食感。

タレは唐辛子入りの黒酢と、トマト&卵の2種類。後者は炒め料理として出てくるのはよく見かけますが、タレとして使うのには驚き!

山西省は黒酢も特産物だそうで、こちらも現地から取り寄せたものを使用しているとのこと。トータルでザ・山西省の料理なわけですね。

タレが両方ともめちゃくちゃ美味しく、歯ごたえのある麺にしっかり絡んで唯一無二の味わいです。

お次は莜麺魚魚(1,050円)。麺は同じものですが、成形の仕方がまったく異なることがお分かり頂けるでしょう。

平たく伸ばしてから筒状にする栲栳栳に対して、こちらは丸めてから細長くしています。名前の通り小魚っぽく見えないこともない…かも。

もちっとしてパスタのような食感です。青椒肉絲的な味付けですが、黒酢もきいているのかくどくなくてどんどん食べ進められるお味。

パスタ食べたいけど中華風の味がいいな…という時にはぴったりです!←そんな時ある?

その他の料理

麺以外にも山西省の特色が表れるメニューが多数あり、しかもなかなかのお手頃価格!試さない手はありません。

山西風味鶏(800円)。特産の黒酢を使った冷菜です。蒸し鶏と野菜がたっぷりでバンバンジーのような感じかな。

これがまた、ほんのり酸っぱ辛くて食欲が刺激される!麺とおかず両方を食べるとかなりお腹いっぱいになりますが、美味しいのでどんどん食べられてしまいます。

なんというか、いわゆる大味な中華料理とは一線を画す繊細な味付けなんですよね。

少しでも塩梅が狂うとしょっぱすぎるか味気なくなってしまう、そんな微妙なところをドンピシャでついてくるバランス感覚。

シェフは失礼ながらフッツーのおっちゃんで、店員さん(奥さんかな?)としゃべりながら料理してますが…ただ者ではない。

こちらは確か500円ぐらいだった野菜炒め。

このボリュームに豚肉の細切れも入ってお得感があります。けっこう塩気をきかせてあるので、飲兵衛の方にはたまらんでしょうな。

飲み物

私は下戸なのでアルコールメニューは未確認ですが、ソフトドリンクにも見慣れないものがあったので試してみました。

露露(400円)なるアーモンド飲料。

この店で初めて見ましたが、中国では女性を中心に人気みたいです。日本でも最近アーモンド飲料は流行ってきてますしね~。

ほんのり杏仁豆腐っぽい風味もしますが、意外とさっぱりとした飲み口です。

こちらはおなじみ王老吉(400円)、漢方配合のお茶です(加糖)。

おなじみと言っても、日本にあるその辺の中華で普通に置いている店は少ないですよね。中国では漢方飲料分野でシェアNo.1を誇ります(笑)

日本の飲み物に慣れているとスッゲー美味いというわけでもないですが、より現地気分を味わえるということで☆

その他

あまりにもマニアックすぎて完全予約制の料理もあるのです。

そのひとつが閻府豆腐団子というもの。政治問題にまで発展したという料理…実に興味深いではありませんか。

また、メニューには載っていませんがビャンビャン麺があるらしい!

これは生地を伸ばして伸ばして、幅2~3センチメートル、長さ1メートルほどのベルト状にするというかなり特殊な麺料理です。

ビャンビャン麺は正確には陝西省が発祥。兵馬俑で有名な西安のあるエリアですね。

「ビャン」の漢字は、58画くらいあるアレです。生地をビャンビャン振り回すときの擬音語で、このビャンビャン麺にしか使われないという凄い漢字。

こちらも事前に予約が必要です。

山西亭 → 食べログホットペッパーRetty

ランチは11:00~15:00、ディナーは17:30~23:30(23時ラストオーダー)。日祝が定休です。

ランチタイムにもコスパの高い刀削麺がいただけると評判。

トマト卵刀削麺(税込700円)

駅近・大通り沿いでアクセス良好ですが、入口が地下にあるためちょっと迷うかも。1階には他の中華料理も入っていますので、間違えないようご注意ください(笑)

あ、タバコが吸える席もあるみたいです。

おわりに

ただでさえ珍しい山西料理が多数あるだけでなく、予約しないとお目にかかれない激レア料理も気になります。

少人数ではなかなか制覇できないので、珍しい料理好きなグループで訪れたらめちゃくちゃ楽しそう!

お声がけお待ちしております←

関連記事

www.niche-dekae.com

 

おしまい