你好(リーホウ)、DEKAEです。
台湾・台中で超絶SNS映えするカフェを発見。このカフェ、ただ洒落た空間でお茶を飲ませてくれるだけではありません。
なんとカセットテープ専門店でもあるのです!
感傷唄片行
概要
台中にある、「感傷唄片行」というなんとなくロマンチックな名をもつ店。
外から見た様子はただのお洒落カフェですが、実はそれだけではないのです。
ご覧ください、この衝撃的なビジュアル!
壁一面を覆うカラフルなカセットテープの数々。こんなに映える内装、現代の若者が放っておくはずはありませんね。女子を中心に若者が集まっておりました。
そしてこのカセット、ただの飾りではありません。新譜・中古含め、全て売り物です!
世間ではPharrell WilliamsのHappy(2013)あたりから、70~80年代の音楽に熱い視線が注がれ始めたのは記憶に新しいところ。
そこから流行に敏感な層を中心にVinyl、つまりアナログレコードが再興。ほどなくして、一部の数奇者の間でカセットテープもリバイバルを果たします。
そんな流れを受けて、2016年にカセットテープ専門店、兼カフェとしての「感傷唄片行」が台中にオープンしました。
中華圏では専門店のことを「○○行」といいます。店名の「感傷唄片行」は、「懐かしい唄のかけらを売る店」とでも訳せましょうか。
何を隠そうこの私、カセットテープを購入するためにここを訪れたのですよ。
カセットテープの物色
というわけで、早速カセットを拝見しましょう。
ご覧の通り、宝の山のようなディスプレイに胸が高鳴りまくります。
で、私テンションが上がりすぎて、漁り始めた途端に盛大にカセットの山を崩し、ドンガラガッチャ~ンと床に落としました。
もう本当…その場で消えてしまいたかったです。
でもこのジェンガみたいなカセットを抜き取るのって、けっこう至難の業だと思うの…
さすが台湾、日本の歌手の品ぞろえも豊富でした。
昭和歌謡はもちろん、セーラームーンのアニメ挿入歌をリミックスした謎のコンピレーションアルバムとかもあったり…
アナログレコードも一部取扱いがあります。
最前にきていたのが「忘れられた伝説の昭和アイドル」ですからねぇ…奥深いというか何というか。
カセット売り場にはバカでかいスピーカーも置いてあり、BGM代わりにイカした音が流れています。全てのカセットはこちらで試聴可。
このテーブルには新譜がずらりと並んでいました。「懐かしい唄」だけじゃないんですね。
テイラー・スイフトから始まり台湾・中国の若手、日本をはじめとしたアジアのアーティストなど、多岐にわたるセレクト。
ジャンルも幅広く、テープと相性のいいブラックミュージックのみならずテクノや民族音楽まで。変態的な世界です。
カセット再生機器(おそらく中古)もたくさん売られていますよ。おもちゃのようなものから本格オーディオまで、さまざま。
SONY製品が大変多く、やはりウォークマンのSONYが一時代を築いたのだなぁ…としばし感慨にふけります。
なぜか日本の書籍も充実。オリジナルグッズも売ってます。
モレスキンとコラボレーションしたノートもハイセンスですよねっ。
価格も日本と変わらないので、台湾の平均的な物価と比べるとだいぶお高め…
店舗は地下や2階にも広がっていました。2階では定期的にイベントも開催しているようです。
私が行った日、店長さんが「今週末に東京からDJを呼んでイベントやるんだよ~」と言っていて、その模様は店長のInstagram(@being_yu)で生配信もされていました。
アナログとデジタルの融合、そして人と音楽を繋ぐ場でもあるわけですね。
そういえば店長、日本語が話せるわけではないようでしたが、背中に思いっきり「トーキョー」とプリントされたシャツを着ておいででした。「トーキョーって書いてますね」と言うと、「シャツは台湾で買ったけど、文字は東京で入れてもらった」という謎の説明w
カフェ
せっかくなのでお茶もいただいて行きましょー。
コーヒーや紅茶、少しですがアルコールメニューもあります。値段はお洒落カフェ価格。
カセット型のブックマークもカワイイですよね~。これも販売していました。
レモンティーです。
お茶はまぁ普通ですが(笑)カセット模様にデコレーションされた焼き菓子なんかもあり、興味をそそられました。
自分が注文したものではないですが、テーブルに置かれていて素敵だったので撮りました←
アクセス・営業時間
感傷唄片行は観光の中心地からは離れているため、アクセスは少々不便です。
国立台湾美術館から歩いてすぐなので、ここを目指して行くといいでしょう。
近くにある「忠信市場」もなかなかディープなスポットなので、散策におすすめ。
営業時間は午後1時から9時までと、遅めの開店なのでご注意ください。
仕入れたカセットテープ
ところでカセットなんて買ってどーすんの?と思われたかもしれませんがね、ふふふ…
実は台湾に出発する前、この超イカした80sラジカセを購入しておいたのですっ!
ひゃあああ、カワEeeeeeeee!!!←
ん、まぁ見た目が全てなので音質とかは度外視なんですけど…。
このイケてるヤツを鳴らすために仕入れたカセットテープは以下の通りです。
まず、John MayerのROOM FOR SQUARES(2001)。ジョン・メイヤー24歳ぐらい。若い…。
デビューアルバムにして不朽の名作です。彼の曲はけっこう好きなのに音源を買ったことがなく、これが初になりました。中古でごめんね
続いて、2019年最も話題をさらったBillie EilishのWhen We All Fall Asleep, Where Do We Go?。
販促グッズ的に(?)数量限定で売り出されたカセット。本体は蛍光オレンジでめっちゃ可愛いです。ダァダァ言うております。
そして、台湾のネオ・ソウルシンガーLINION(林翰宇)のミニアルバム、Me In Dat Blue(2018)。
店長さんに「台湾人アーティストの作品はありますか?」と尋ねて、いくつか紹介して頂いた中の一つでした。
ネオ・ソウルは好物なので試聴させてもらったところ、最初の音が鳴り響いた瞬間に即決。
もちろん、お店のオーディオがとんでもない重装備だったので、家で聴く分にはそこまで期待していなかったのです。
ところがどっこい(死語)、このチープな80sラジカセからもモノスンゲー音がするんですよ。
シンセの包み込むような浮遊感とか、ガラスが砕けるような効果音の立体感とか…ちょっと信じられないような体験でした。
後から調べたところ、LINIONはサブスクリプション上での楽曲発表がほとんど。フィジカル音源はテープしか出していないようです。
とんだひねくれ者ですね。嫌いじゃない←
むしろ、こんな音がするのはテープ専用にマスタリングしているからこそ、なのではないかと。大変良い買い物でした。
なお、感傷唄片行ではクレジットカードが使えないので要注意です。
おわりに
懐かしさだけでなく新しさもある、カセットテープ専門店の感傷唄片行。
自宅でカセットを聴けない方でも、お茶を飲んで休憩しつつ、カセットのもつ音のポテンシャルを体感してみてはいかがでしょうか。
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おしまい