こんにちは、DEKAEです。
2020年の春分の三連休は京の都におりました。その中日にあたる21日の朝、宿の案内板に「今日の催し」が書かれていたんです。
”東大寺弘法市”
どうやら東寺で毎月開催されている蚤の市のよう。蚤の市好き(?)な私、詳細も知らずに出かけてみることにしました。
東寺縁日(弘法市)
境内の様子
さて、やって参りました東寺。空海上人(弘法大師)が開いた東寺真言宗の総本山です。
門をくぐってみると…
すごい熱気!
重要文化財を背景に夥しい数の店が軒を並べ、地元民・観光客問わず大勢が物色しています。
その規模、境内の端から端まで!のみならず、門をはみ出して一般道にまで店を広げているエリアもありました。
民家の前に段ボールが積み上げられていたり…大丈夫なのでしょうか…
とにかく、お店をじっくり見て回ることにしましょう。
骨董品はもちろん。
和洋問わず、古着屋もたくさん!
単衣の着物があれば買って帰りたかったのですが、ほとんどありませんでした。
袷はあったものの、男物は極端に派手か地味なものばかり…まぁ古着あるあるですね。
こちらは「交通わすれもの市」の一角。お忘れ物の傘がずらりと…。
ビニール傘ならともかく、ちゃんとした傘でも放置してしまう人が多いんですね~。
出されていたのは新品同様のものばかりで、有意義なリサイクルです。
シブいレコードショップ。タンゴ界のスター、カルロス・ガルデルのLPが堂々と飾られていて足を止めてしまいました。
彼の代表曲が複数収録されたベスト・アルバム的な内容。プレイヤーがあったら買ってましたね…
生花市や青果市もあります。
高野槇はお供え用かな?
「雑草の小さいのを雨の日にぬくのにいいスコップ」5本で100円。
安っ!しかも用途限定されすぎでは!?
しかし5本あっても困るというか…雨の日に家族総出で草抜きやるのかな?それとも使い捨て?
う~ん良い雰囲気。陶芸家が自身の作品を売っているお店もたくさんありました。
このように古物だけでなく、オリジナル商品を販売している方も多数見えましたよ~。
手作りの鞠のお店。さすがまろの国…
右のお店では、あらゆるものに単三電池で動く時計をくっつけた作品を売っていたのです。
すーっごい可愛くて最後の最後まで悩んだのですが、自宅に置き場所を見出せなかったため諦めました…
ねこのデザイナーさんのお店。自宅や職場に置いておきたいメッセージボードが多数ありました。
手作りマスクを売っている店もけっこうありましたね~!私がつけられそうな柄がなかったのが残念ですが…笑
※のんちゃんの写真はスタイリスト私物
買ったもの
で、冷やかすだけのつもりが気付いたらすごい散財していて青ざめました…何やってんだろう私
陶芸家の方から購入した食器。ちょうどこれぐらいの深さの器を欲していたのです!
色・サイズ・手触りなど良い感じ。
着物は良いものに出会えませんでしたが、探していた青系の羽織紐を買えました。
この店はグイグイ系で「普通に買ったら一万円以上するで。お兄ちゃんやから特別にまけとくわ」とか何とか…
怪しいと思って帰ってから調べたところ、まぁ大方相場通りの値段で売ってくれてました(笑)
デザインもシンプルで、意外と見かけない形なので満足です。
エスビーカレーです。
じゃなくて…
カリンバというアフリカの楽器なんです!
こちらのカリンバ工房さんでは、カンカンにヘアピンを付けたカリンバを手作りされています。西洋音階だけでなく、沖縄音階のものもあるのが特徴。
シンプルながら非常に丁寧に作ってあり、綺麗な音色です。
鯖缶と迷ったんですが、蓋をした時の「元通り感」が一番だったこちらにしました。カレー臭がすごい(笑)
実は、カリンバ工房さんとはものすごく運命的な「再会」でした。
店頭で楽器を触らせてもらっていると、ご店主に「カリンバ、知ってました?」と聞かれたんです。
「昔、石垣島で沖縄音階のを買ったんですよね~(上の写真)」なんて話しているうちに…なんと同じ方から買っていたことが判明!
数年前に石垣から京都に移られたそうで、まさかこんなところで出会うとは…まさに「縁日」。鳥肌が立ちました。
食べ物
弘法市には、屋台や漬物など美味しいものもいろいろあります。
斬新!と思った焼竹の子。たれを塗った竹の子を串焼きにするというものですが、意外と見かけないですよね。
京都名物のすぐき。今回の京都で初めて食べました。発酵食品特有の酸味があります。
「発酵食品で免疫アップ」という、時宜にかなった宣伝文句が掲げられていました。
「京都で二番目に美味しい」という微妙なアピールが目を引くわらび餅屋。日本で初めてアツアツの釜揚げわらび餅を出したお店なんだそうですよ。
1カップ200円という手軽さに惹かれて買ってみました。
「よかったらお茶でも飲んでって」というお言葉に甘えて、裏の椅子でいただきます。
想像以上に熱かったですが(笑)ぷるんぷるんで美味!冷たいわらび餅よりも喉越しがよく、個人的にはこちらのほうが好きかも。
「京都で二番目に美味しい」根拠は謎のままにせよ、屋台でこのクオリティのわらび餅がいただけて感動です。
人だかりのできていた鯖寿司屋!弘法市の名物のひとつみたいですよ。
翌日まで日持ちしたので、帰宅してから夕飯にいただきました!
幅が不揃いなことは突っ込まないで
お土産に買ったかぼちゃのお漬物も、早速購入した器に入れましたよん(切り方には突っ込まないで)
この組み合わせめっちゃ喉乾きそう…と思いきや、優しい塩加減で全然大丈夫でした!
そもそも弘法市とは
随分満喫してしまった弘法市ですが、正式名称は「東寺縁日」。江戸時代から続いている縁日なんだそうですよ。
空海上人の入定が3月21日だったため、月命日にあたる21日が上人とのご縁を結ぶ日なわけですね。
正確には、入定は瞑想状態であり死ではないらしいですが。
毎月21日に多くの参拝客があるため、自然と茶店などが集まり始めました。これが全国の縁日の起源という説もあるほど、由緒ある催しだったのです。
ただ、私が行った時はちょうど新型肺炎のパンデミック宣言が出された直後。果たして開催されるのか疑問でした。
事務局のWebサイトをチェックしてみると…
(引用元:http://www.touji-ennichi.com/)
とのこと。すごい屁理屈
ま、こういうギルド的な場所はけっこう好きです。さすがに4月・5月は中止になったようですが…
しかし初めての私にとってはパニックになる規模でしたよ。
古着屋を漁っていた際、話しかけてきたご店主に「このご時世にすごい人ですね~!」と言ってしまったほど。
しかし、ご店主によるとやはり出店を見合わせる店も多く、いつもより規模が小さかったそうです。さらにこの日は阪神間の移動自粛が要請されたこともあり、
「他から人が来られへんようになったやろ。ただな…」
急に人目を憚るようにして声を潜めるご店主。
「今日は四天王寺さんが中止になったんや」
どうやら大阪の四天王寺でも、毎月21日に「お大師さん」という大規模な骨董市が開かれるそう。
これが中止になったことで、東寺に流れたきた人も多いのだろうとのことでした。
この後も散策していると、2回くらい「四天王寺さんが…」という会話が聞こえてきました。やっぱりひそひそ声で。
あまり知られちゃまずいことなんでしょうか?もはや公然の秘密と化してますけど!
なんかすごい京都を感じる(笑)
「もう慣れっこ」とでも言いたげな、日向ぼっこ中のカメさん
アクセス
東寺へは、京都市バスや近鉄京都線の東寺駅など、さまざまな手段でアクセス可能です(雑)。
京都駅の八条口からでも徒歩15分程度。新幹線の窓から五重塔が見えるぐらいですしね。
おわりに
天気の良い週末かつ「四天王寺さん」の件もあり、いつもより賑わっていた弘法市。
蚤の市ってウロウロしているだけで本当に面白いし、京都人は独特だし(笑)またタイミングが合ったら行ってみたいと思います。
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おしまい