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チケットが取れなくても大丈夫!ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート【ウィーンで年越し】

こんにちは、DEKAEです。

音楽のジャンルの中で何が一番好きかと聞かれたら、クラシックと答えます。

幸い東京ではいくらでもクラシックを聴く機会があるんですが、やはりたまには本場で聴いてみたくなるというもの。

てなわけで2014年末と2017年末の二回、クラシック音楽の聖地・オーストリアはウィーンを訪れております。

天下のニューイヤーコンサート

皆さんご存じであろうウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートですが、なんせ世界中で中継されているような超有名コンサート。普通にチケットを入手するのはほぼ不可能です。

一応、一般的な方法として開かれている入手ルートは3つあります。

①ウィーン・フィルの定期会員になる

→会員になるのに10年待ちとかいう噂です。

公式Webサイトから抽選申し込みする

→これで当選した人を聞いたことがありません(笑)私も一度試みましたが、あっさり落選メールが届きました。

第一、ニューイヤーコンサートが開催される楽友協会の「黄金の間」というのは、そんなにキャパが大きいわけではないのです。そこにン年待ちの会員券を持つ人々が入る時点でその他大勢が入り込む余地はなさそう。

さらに、テレビ中継を見ると明らかにセレブ風な方々がひしめきあっていますよね。そういった方々には何か雲上のルートでチケットが渡っていると推測されます。

この抽選制度、カムフラージュなんじゃないかとすら思えます←

③当日、ボックスオフィスで立見席をゲットする

→挑戦したことがないのですが、一般庶民が入手する方法としては最も現実的ではないでしょうか。

ただし2時間以上立ちっぱなし(もしくは地べた座り)になる点、場所取りにしくじるとオーケストラが全く見えないという点で難はあります。

なお本コンサートは元旦当日の公演の他、全く同じ演目で大晦日にジルベスターコンサート、そして12月30日に公開リハーサルと銘打った公演が行われます。

会場の雰囲気が若干異なりますが、チャンスは3回あると言えるでしょう。

最も華やかなのは、ステージ装飾が完了し、かつ夜に開演するジルベスターコンサートと言われています(本チャンの元旦は昼公演のためドレスコードの格が下がるため)。

ただこの3日間の立見席は、何時間前からスタンバイしていればゲットできるのか皆目見当がつかないのです…

その他の方法としては、ダフ屋から購入、日本の代理店を通じて購入などありますが、確実性や金額の面でなかなか折り合いがつきません…。

実はそんなザ・一般庶民にも、現地で楽しむ方法があるのです!

パブリックビューイング

ウィーンにいて最も驚愕したことですが、シーズン中ほぼ連日上演される国立歌劇場のオペラが、誰でも無料で鑑賞できるのです!

というのも、国立歌劇場の外には大きなモニターが掲げられており、そこでステージが中継されているから。

こんな感じ。

同じように、ニューイヤーコンサートのパブリックビューイングも一種の風物詩のようになっています。

さて私、2018年の幕開けはこのパブリックビューイングでと心に決めておりました。

2018年の指揮はイタリア人のリッカルド・ムーティ

ウィーン・フィルとは長きにわたって蜜月関係にあったグッド・コンビネーションです(さも詳しいような書きぶりですが公式サイトの受け売りです)。

パブリックビューイングの会場は市庁舎前。

スクリーンがかなり巨大なため どこからでもよく見えます。場所取りの心配などは全く不要でしたよ~。

周囲にはスナックやホットワインのスタンドなんかもあります。

ウィーンと言えばお馴染みのシュトラウスのワルツやポルカ等々、比較的短い曲をたくさんやるコンサート。

クラシックに全く興味のない人やお子さん連れでも楽しめそうですね。

ハイライトはやはりヨハン・シュトラウス二世のウィンナーワルツ『美しく青きドナウ』でしょう。音楽の授業で聴いたことがある方も多いのでは?

ワルツというのはご存知3拍子のダンスミュージックです。

中でもウィンナーワルツのリズムは少し独特で、2拍目を少し前のめりに引っ掛け、3拍目は少し後ろに置くんですね。舞踏会で踊るときの身体の動きに合わせてるんだそうです。

やはり本場で聴くと「お~これこれ!」となりますねぇ。

『美しく~』がかかると踊り始める人多数。オーストリアでは高校時代にワルツの授業があるとかで、皆さん一通りの心得があるようです。

まぁ当然全員じゃないでしょうけどね、私だって中学・高校と体育で柔道の授業がありましたけど、全く(以下略)

私の近くでも若いカップルや親子、さらには犬を抱えた老夫妻も踊っておられました。リアル子犬のワルツ!

それからアンコールのラデツキー行進曲。みんなで手拍子しながら大盛り上がりのやつです。小さい子なんかはもう飛び跳ねちゃってます。

こういうのがあるので、ホールでお行儀よく聴くよりかえって楽しいかもしれませんね。

途中でPAトラブルが発生すると「Oh~~~…」っていうどよめきが起こってみたり。笑

ただやはり冬は恐ろしく極寒になることがありますので、防寒対策は抜かりなきよう…私がいた2018年元旦は、なぜかコートを着ていると汗をかくぐらいの暖かさだったのですが。

おわりに

このように誰もがクラシックに親しんでいるウィーンという街は、おとなしいのかと言えばそうでもなく。

確かに落ち着いた雰囲気であることは間違いないのですが、カウントダウンなんかは意外とイケイケです。

そこいら中で花火をブッぱなしたり粉々に砕けたビール瓶が散らばっていたり…

元旦の朝はきれいさっぱり元通りなんですけどね、自治体の方が夜通し清掃するんでしょうか。とても不思議。

市内中に特設ステージやDJブースができて、夕方からはどこに行っても最近のポップスが爆音でかかってます。

この街の懐の深さを感じるのが、そういう場でも皆さん踊るんですよね、けっこうなお年寄り含め。

私は年が変わる瞬間にはシュテファン寺院付近にいたんですが、ここのステージでは生オケが演奏してます。指かじかみそう…

カウントダウン→花火→「Foooooo!!」の流れは万国共通かと思いますが、年明け一発目の曲がやっぱり『美しき青きドナウ』なのです。笑

そして『美しき~』が終わった時も、割れんばかりの拍手と「Foooooo!!」笑

ジャンルにとらわれず、音楽が「音楽」として根付いているんでしょうね。

広く浅く色々な音楽を聞き漁っているDEKAEにとっては、非常に居心地の良い空間なのでした。

大晦日はこうもりをどうぞ

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おしまい