こんにちは、DEKAEです。
みんな大好き点心は、安くて美味しいのが魅力。お手軽感が強いため、ここぞという時の食事にはなかなか選ばれないかもしれません。
そんなイメージを覆す高級点心専門店が、東京の中心・丸の内にあります。
アジアの大都市に紛れ込んだような世界観に圧倒されながら、鮮烈な広東モダン・キュイジーヌ体験をどうぞ。
丸の内/ヤウメイ YAUMAY
概要
「点心のブティック」を謳うこのレストラン、店名のヤウメイを漢字で表すと「丘如春」。
丘はアラン・ヤウ氏の姓からとられ、春は万物の「はじまり」を意味します。詩的である
お店があるのは二重橋スクエアビル。東京會舘が入る丸の内二重橋ビルに隣接しています。
雰囲気とか
とりあえずね、2階に上がった瞬間
えっ?
入り口、赤いスモークかかってますけど…
時おり人の出入りで扉が開きますが、赤いスモークの自動扉がゆったりとスライドする様は、まるで近未来映画のワンシーン。
さらに、中からはクラブさながらの重低音が聞こえてきます。とてつもなく都会的でアッパーなレストランの模様…恐い
しかし、ひとたび中に入ってしまうとスノッブな感じはまったくありませんでした。
クラブ風のBGMは併設のバーから聞こえてくるもので、我々はレストランゾーンに案内されます。
スタッフには香港人らしき方、日本人らしき方いらっしゃいますが、皆さん穏やか&にこやか。彼らが丁寧に接客してくれます。
店内は意外なほどに開放的。そして、前衛的なエントランスとは打って変わってシックな空間に驚きます。
高い天井にはシーリングファンが回り、ホテルのラウンジを思わせるようなインテリアに浮かれずにはいられないっ
活気あふれるオープンキッチンを臨むカウンター席。グルメなカップルのデートなんかにめちゃくちゃハマりそうですな。
エントランスから席に至るまでのプロセスがあまりも洗練されていて夢心地でしたが、キッチンはしっかり広東料理でなんかちょっと安心。笑
点心が次から次に蒸されていく厨房で、料理人たちが動きを止めることはありません。
飲み物
ヤウメイでは点心とワインのマリアージュを提案しており、豊富なワインリストも用意されています。
その代わり紹興酒の類がまったくないという、一風変わった広東レストランです。
飲めない私はライチジュース。濃厚で美味っ!
ソフトドリンクも珍しいものが多く、市販品とは一味違う本格派です。下戸の方かなり楽しめます。
こちらはジンジャーエール。「辛口」を頼んだら、八街の生姜を使った立派なのがきました。ガツンときます。
なんと、THERMOSの保冷ホルダーに入れて提供されます!こんなスタイリッシュかつ絶妙なサイズのものがあるんですね。
料理
さて、お料理もバンバン注文したのでどんどん届きますよ~。
コースでなく好きなものを好きなだけ注文できて、待たずにすぐ提供されるのは点心のお手軽さが生きています。
帆立焼売。メニューには2個で1,000円と書いてましたが、3名で伺ったところ3個盛りにしてくださいました(以下同様)。
もう間違いなくおいしいよね…。魚卵もどっさり乗って超ゴージャス。
タレが3つ付きます。ラー油、スイートチリソース的なもの、酢醤油的なものでした。
頼まずにはいられない大根餅(2個800円)。
料理ごとにおすすめのタレを説明してくれるものの、いかんせん覚えられない…。ま、好きなものをつけたらよろしいかと!
海老とニラの蒸し餃子(2個800円)。
蒸し餃子って本当に美味しいですよね…皮のプリッ第一段階、海老のプリッ第二段階で二度幸せ。
美味しすぎて、終盤にもう一度注文しました。
揚げ湯葉とエビの腸粉(1,350円)。3等分にカットして提供してくださいました。
この見た目で「腸」と言われるとなんともアレな気持ちになりますが、まさに豚の腸に似ていることからこの名がつきました。
腸粉そのものは米粉を蒸して作られる生地のことを指し、これに様々な具材を巻き込むお料理です。
蒸し餃子や焼売の触感ともまた違う、むりゅっとした感じ…しかしこれがクセになるんですよね。
豆苗のガーリック炒め。
間違いなく美味しいんですが、あとあと見返すと1,800円ってまぁまぁなお値段ですね!
点心専門店のため当然と言えばそうですが、単純に野菜を食べるメニューはあまり多くありません。
そもそも中華圏では生野菜を食べる習慣があまりないですしね。
北京風水餃子(1,200円)。
個人的に焼き餃子はあんまりなんですが、蒸し餃子や水餃子ならいくらでも食べられちゃうんですよね~。
中華圏はそちらのほうが主流のため、それらの国に行くとだいたい爆食いします。
メインディッシュとしてお願いしたのは紋甲イカのカレー炒め(1,350円)でした。
イギリスの影響が色濃い香港。インドからイギリスに伝わったカレーが香港でも独自の進化を遂げ、カレーライスはもちろん様々な料理に応用されているようです。
別添えの蒸しパン(300円/個)もお願いしました。
肉まんの生地を思わせるものですが、表面はピカピカ、中はしっとりでこれだけでもムシャムシャ食べられるほどおいしーっ
イカのうまみエキスが凝縮されたカレーソースを蒸しパンに吸わせていただくと、これまた格別です。
〆はピータンと豚肉のお粥(1,650円)。豚ひき肉をうまく仕事してあり、臭みなくコクがしっかり引き出されていました。
お粥のとろみ加減も個人的にはとても好み。どろどろタイプが好きな方にはハマると思います。
揚げパンが付くと一気に香港感が増しますね!
〆もう一品ぐらいいけるんじゃね?で頼んだ担担麺(1,800円)。
激辛ではなく食べやすいのですが、案の定ここに至るころには満腹すぎて記憶がおぼろげ…
お茶
様々な中国茶がポットで選べますが、各メニューによりお値段の高い「香港式」というものがありました。
香港式にするとより濃く抽出されるようです。
「香港スペシャル」みたいなネーミングのお茶←
このポットを飲みきって次のお茶をいただこうとしたら、「まだお代わりがございますが…」ってことで、結局もう2回くらい出てきました。
めっちゃお得で申し訳ない一方、いろいろな種類のお茶を試すのが難しいという葛藤(笑)
デザートは、ごま団子とパイしかメニューに書かれていませんでした。
ちょっと重いかな~と思っていたら、なんと「杏仁豆腐とマンゴープリンもあります」とのことっ!
まさにそういうあっさり系を求めていたところだったので、迷わず注文しました(値段不明)。
優しいけれどしっかりと風味のある杏仁豆腐。これは本当に美味しかったよぉ~
上にハト麦が乗っていることで、台湾の豆花っぽさもあります。
同行者が注文したマンゴープリン。
マンゴーの果肉や種まであり、かなり果実感を味わえそうな仕立てですね。
平日は11:30~15:00がランチタイム(14:30ラストオーダー)、17:00~22:00がディナータイム(21:00)です。
土日祝は11:00~22:00の通し営業なのでありがたいですね。
かなりの人気店のため、食事時に予約なしで飛び込むのはなかなか困難。ここを目当てに訪れるのであれば、ぜひ予約してお出かけください。
ゴージャスなプランのコースもありますが、席だけ予約もOKです。
数量限定のアフタヌーンティーが出ることもあるらしく、気になります…
おわりに
料理の質はもちろん、エントランスの非日常感からサービスまでどれをとっても一流。
それを、点心の手ごろ感は残した価格帯で満喫できるとあり、予約のとれない人気店であることも頷けます。
特別な日に楽しむ点心という、新たな選択肢が増えました。
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おしまい