※最終更新:2019年5月14日
こんにちは、DEKAEです。
楽譜が手に入らなくてお困りの皆さーん、国立国会図書館に行ってみるという手がありますよ。
楽譜をどうやって手に入れるか問題
音楽をやっていると、どうしても避けて通れないのが楽譜問題。
私はといえば最近、StingのEnglishman in New Yorkをバンドネオンとスティールパンで弾いてみたくなりまして。
特に間奏のソプラノサックスの部分!ふいにジャズ全開になるのがクールなんですよねぇ。
で、耳コピするほどの根性がないので楽譜を探してみるのですが‥
バンドスコアはまぁ高いのです。
ぶっちゃけ1曲しか必要ないので、まるまる1冊買う気にはなれない‥楽譜を取り扱う古本屋にも無さそうだし。
かといって単品で売られているものはピアノソロアレンジだったりするので、ジャズの部分がきちんと再現されているか不安。買うまで中身を確かめられませんしね。
というわけで国民の味方、国立国会図書館の登場です。
国立国会図書館
国立国会図書館は、日本国内で出版された全ての出版物を所蔵することを義務づけられた図書館。
(その特性を悪用したのでは‥と囁かれた『亞書』事件が記憶に新しいところですが。)
永年保存が目的なので館外持ち出しはできませんが、18歳以上なら誰でも館内閲覧にて利用することができます。
楽譜も出版物ですから、日本で発行されたものなら国会図書館内で閲覧が可能です。
蔵書検索はインターネットで簡単にできますので、目当ての楽譜がこの図書館に眠っていることを事前に確認済み。
てなわけで、7年ぶりくらいに再訪することにしました。
なお国会図書館には東京館、関西館、国際こども図書館がありますが、今回は永田町にある東京館について。
閉架資料の閲覧には利用者登録が必要です。国会図書館の資料のほとんどは閉架書庫にあるので、基本的には登録が必要でしょう。
利用者登録は新館で行うので、初めて利用の場合はまず新館に入ってくださいね。
そしてこの登録がけっこう時間かかる‥私が行ったのが土曜の午後だったというのもあると思いますが。
さらに館内のPC端末で資料を申請してから、貸出カウンターに届くまでに2~30分かかります。全体的に時間に余裕のある方向け。
また一度に請求できるのは書籍3冊、雑誌10冊までです。
外国人も何名かいらっしゃいました。18歳以上なら、身分証さえあれば本当に誰でも利用できるんですね。
国会図書館で楽譜を借りる
今回借りる楽譜があるのは、新館1階の音楽・映像資料室。ここだけ区切られて独立した感じになっています。
入館と同時に『ベスト・オブ・ポリス&スティング』のバンドスコアを申請し、およそ20分後にこの部屋で受け取ることができました。
楽譜はこの部屋から持ち出しできないので、部屋の中で参照するのみ。
複写(コピー)の申請もこの部屋の中で行う必要があります。
部屋内のPC端末で複写申請をしてカウンターに提出したら、隣の複写受付に持っていきます。
そう、複写も自分ではできず、やってもらう必要があるのです!そしてそれにまた20分ぐらいかかるっていう。笑
複写カウンター内では書籍たちがベルトコンベアで運ばれ、エプロンをした複写職人たちが次々とコピーを取っていきます。
PCと利用者カードのタッチでほとんどの手続きが済む無機質さと、複写コーナーの工房感が絶妙にアンバランス。すごく萌えます。
国会図書館のやや不便な点は、貸出・複写ともに呼び出しがないこと。自らPC端末で状況を確認し、完了していればカウンターに申し出なければなりません。
一方で便利なのは、複写サービスの支払いに交通系電子マネーが使える点w
ちなみにB4で8枚コピーしてもらって200円弱でした。
注意
音楽を趣味とする者にとっては救世主のように思える国会図書館ですが、楽譜の複製については1点注意があります。
それは、著作権法の関係で一曲のうちの半分までしか複写ができないということ。
通常の書籍は「一冊のうちの半分まで」複写が可能。
しかし楽譜に関しては、一冊の楽譜集であっても曲ごとに一つの作品とみなされるので注意が必要です。
私は今回、曲中でソプラノサックスのソロが採譜されている部分だけ複写依頼しました。通常の歌のメロディなら耳コピできますしね。
全17ページのうち8ページ分だったのでギリギリ。
ただ、音楽雑誌などに掲載されている楽譜に関しては「一冊のうちの半分まで」ルールが適用されるようで、全ページ複写することも可能なようですよ~。
詳しくは館内のスタッフさんに問い合わせてみてくださいね。
おわりに
今回は楽譜のお助けで利用した国立国会図書館でしたが、その実用性はこれだけに留まりません。
とにかく館内がだだっ広いので土曜日でも混雑感がなく快適。寝るスペースも十分あります←違う
分厚い本を抱えて研究に励んでいる人が多く、遊びに行く雰囲気ではないですが…一日中ここでマンガや雑誌を読んでいる人もいるとの噂もw
日本の中枢部に位置しながら、なにげにお金をかけずに楽しめるスポットなのです。
おしまい