こんにちは、DEKAEです。
東京随一の観光地である浅草は、ぶらぶらしていると一日があっという間。
一息つくのに最適な甘味処も多数ありますが、そういったお店はなんとなく観光客向けの印象がありますよね。
しかし!浅草には古くから地域で愛されているお店も確かに存在しているのです。
今回はそんな甘味処の中から、美味しいあんみつが食べられるお店をご紹介。
あんみつ小話
ここで突如のDEKAE豆知識!
「あんみつ」「豆かん」「みつ豆」――日本の甘味には似たような名前のものがありますが、これらはどのように区別されているのでしょう。
実は、最初に世の中に登場したのはみつ豆。あんみつも豆かんもそのバリエーションなのです。
みつ豆を日本で初めて売り出したのは、芋ようかんで有名な舟和だと言われています。
煮た赤えんどう豆と賽の目に切った寒天にフルーツを加え、シロップや黒蜜をかけるというのがベーシックなみつ豆。
これにあんこを乗せたものがあんみつ、赤えんどう豆と寒天のみに黒蜜をかけたシンプルな甘味が豆かんというわけですね。
さらにソフトクリームやアイスクリームを乗せた「クリームあんみつ」、白玉をトッピングした「白玉あんみつ」などなど…
多くの甘味処でこれらがずらっとラインナップされているため混乱の元に(笑)
以上をおさえておけば、バラエティ豊かなメニューを見ても慌てずにすむことでしょう。
1. 梅むら
仲見世・浅草寺の喧騒を抜けた観音裏(裏浅草)にひっそりと佇むのが、1968年創業のこちら。「豆かん」の発祥の地とも言われています。
ベースとなるあんみつは600円。みつ豆・豆かんは500円~です。
あんずあんみつ(700円)。大ぶりなドライあんずが3片も乗っています!
黒蜜はかけてある状態で提供されました。
やはり豆かん発祥の店として注目したいのが、宝石のごとくきらめくお豆さんです。
さくっと軽い口あたりはスナック菓子のよう。豆豆しいのが苦手な方でも歯触りを楽しめることでしょう。
寒天も小ぶりでクセが少なく、海藻の香りが苦手な方も美味しくいただけるはず(豆豆しい豆や寒天の苦手な人があんみつを食べるかはさておき)。
あんこがしっかり甘い一方で、さらりとしたタイプの黒蜜は甘さ控えめでちょうど良いです。
求肥は砂糖がしっかり付いて昔懐かしの駄菓子のようでもあり、ほっとします。
お店はカウンター4席に小上がりだけの非常に小さな空間。ただし、お土産あんみつの持ち帰りにも対応しています。
保冷剤がもらえず発送も行っていないので、夏場はご近所さんでないと厳しいかもしれません。
持ち帰りのあんずあんみつも同じく700円です。あんずは寒天に乗っかった状態で渡されました。
盛り付けがちょっと上手くいって満足
たっぷりの豆と寒天のバランスが素晴らしい!決して派手さのないシンプルな一杯ですが、トータルで見ると最強のあんみつかも。
食べログ → 梅むら
※12:30~19:00(ラストオーダー30分前)、日曜定休。
2022年1月現在、土曜日はテイクアウトのみの営業になっています。平日・祝日はイートイン可です。
2. 梅園 浅草本店
梅園(うめぞの)は「あわぜんざい」で名を成した甘味処。その始まりは1854年にさかのぼるとされ、まさに老舗中の老舗です。
仲見世通りのど真ん中という好立地のため、おやつタイムには行列ができることもしばしば。
生粋の江戸っ子なら、一度は親や祖父母に手を引かれて入ったことのあるお店のひとつではないでしょうか。
あんみつ(770円)。
ぱっと目を引くのが求肥の大きさですよね。しっかりモチモチで「すあま」のよう。
寒天にはしっかり歯ごたえを感じるっ。「スコンッ」と歯が落ちていく感触が何とも気持ちいいです。お豆さん少なめなのが少々寂しいけれど…
あんこはスプーンも簡単に通さないほどしっかり水分を飛ばしてあります。ほんのり塩気が利いていて最高ぅ~
食べログ → 梅園
※11:00~18:00(ラストオーダー30分前)、水曜定休(祝日の場合は翌日休)。
他に月2日の不定休があり、年末年始もお休みになるので要確認です。
浅草本店の他、ソラマチ・髙島屋日本橋店にも甘味処があります。
また、関東各地の百貨店や駅ビルに店舗があるほか催事にもよく出しているので、浅草の外でも見つけやすいかもしれません。
3. 浅草 いづ美
雷門から田原町方面へ向かっていくアーケードに、若年層で賑わう和モダンなお店があります。
何だろうと思って覗くと、意外や意外のオーセンティックな甘味処!もっとも、若者は主にかき氷目当てのようですが。
私は大人世代のお客さんに混じってあんみつを頂きます。
あんみつ(700円)。
あんこをこしあんとつぶあんから選べるのはここだけかも。あんみつってこしあんが使われることが多いですが、実はつぶあん派の私には嬉しいオプションです。
さらに特筆すべきは盛り付け方ですよ。抹茶の寒天と小さめにカットされた求肥、果物も小ぶりなものが丁寧に散らしてあり、なんともカラフルで楽しげ。
白玉あんみつとかもう最強にレトロ可愛くて映えます。
食べログ → 浅草 いづ美
※11:30~18:00(ラストオーダー30分前)、無休。
4. 純喫茶マウンテン
いづ美さんのすぐ隣にあるのがこちら。1948年創業で、地元民・観光客が混ざり合っていい感じに活気のある純喫茶です。
喫茶店らしく洋食やコーヒーフロートなども楽しめますが、2階ではお好み焼き・もんじゃ屋も兼ねるというのがユニーク。
下町育ち感満載の店員さんたちの接客も小気味よいですよ。
巨大な「スカイツリーパフェ」などがたびたびメディアに登場していますが、あんみつも名物。
クリームあんみつ(900円)。黒蜜をかけた状態での提供です。
もはやソフトクリームが主役といってもいいインパクト!通常のあんみつが800円ですから、お得に感じます。
アイスクリームは苦手だがソフトクリームは好きという謎の偏食をもつ私にとって、これはありがたい。
豆がほとんど入ってない代わりに(笑)寒天がボリューム満点!しかも、ちょっとコリッ?サクッ?とした食感が妙にクセになるんですよね…
干しあんず、缶詰のみかんや桃が隠れているのも懐かしくてグッド。
全体的に単価はお高めですが、賑やかな浅草の地でゆ~ったり過ごせる場所はなかなか貴重です。
界隈であんみつを食べられる店としては遅くまで開いているのもポイント高し。
食べログ → 純喫茶マウンテン
※11:30~23:00、無休
※喫煙は電子タバコのみ可能です。
5. 甘味茶房 菊丸
雷門を抜けて田原町エリアに出ると、そこには本山東本願寺が。
お寺の隣にあるのがこのお店です。かっぱ橋道具街の散策途中に寄るのもおすすめですよ。
甘味処で修業を積んだご店主が、「自分の食べたいあんみつ」を提供したいと独立。
素材へのこだわりに特色があり、小豆・寒天・黒蜜と選りすぐりの国産素材から手作りされています。
そして店主の「食べたいあんみつ」は素材のみならず…
ご覧ください、あんみつ「ベルサイユのばら」(870円)です。
リンゴの赤ワイン煮がバラ型に飾られた一品。キウイなんてハイカラな果物が乗っているのにも要注目です。
こんな思いっきり洋風なものにあんこと黒蜜が合うなんて、誰が想像したでしょう…。まさにあんみつの可能性を無限に押し広げる一杯です。
ソフトクリームもたっぷりで、牛乳の風味をしっかり感じて美味ですよ。
他のオリジナルあんみつや季節限定メニュー、濃抹茶アイスがでーんと乗ったものなど、いずれも迫力満点。
写真映えするのは良いのですが、どこから食べていいやらちょっと困っちゃいますね。
通常のあんみつ(690円)にはデフォルトで白玉と最中がトッピングされており、コスパも抜群。白玉ももちもちで美味しいのです。
素材にこだわっているだけあり、寒天はけっこう強く風味を感じます。海藻っぽさが苦手な方は要注意かも。
あんこは甘めで、かなりなめらかです。
食べログ → 菊丸
※11:30~19:00(ラストオーダー30分前)、第1・第3月曜、第3火曜定休。
店休日は暦や周辺のイベントによって変わりますので、事前に食べログで確認するのが無難です。
おわりに
一杯700円超えもザラなあんみつ、今となってはかなりの贅沢品ですよね。
とはいえ、せっかく浅草にお出かけするのであれば、個性的なあんみつの数々をぜひ試してみていただきたい!
この記事が、あなた好みのあんみつ選びに役立てば幸いです。
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おしまい