こんにちは、DEKAEです。
カリフォルニア州の州都サクラメントは日本人にはなじみが薄いですが、数々の博物館を有しており見どころ満載。
サンフランシスコから一日遊びに行くのにぴったりです。
※本文中の価格は2024年1月現在のものです。
カリフォルニア州立鉄道博物館
カリフォルニアが誇る鉄道博物館。
1時間もあればゆっくり見て回れる規模ですが、西部開拓の時代に迷い込んだかのような世界観は圧巻です。
訪れた日は観光客や家族連れが中心で、いわゆる鉄道ヲタク的な方はいませんでした…
展示室に入ると真っ先に現れる、巨大な蒸気機関車。
さすがアメリカというか、館内には原寸大の鉄道車両がドーンと並べられています。
デカすぎるため写真を撮るのが難しく、記念撮影をしようとしてもあまり映えないのが難点ですw
アメリカの開拓史と、それにともなう鉄道の発展を解説する展示内容がメインです。
19世紀の雰囲気が漂うテーマパークのようでもあり…そういうのがお好きな方であれば、鉄ヲタでなくても十分楽しめそう。
最初に現れたのは、いわゆる苦力(クーリー)に関する展示でした。
展示全体の最初ですから、開拓の時代にどれだけ彼らの労働力が不可欠であったかが伺えます。
高~い天井を活かした大規模な設えになっており、訪れる人々も展示の一部のようになっていました。
最初期の駅舎を再現した建物。内部にも蝋人形がいたりと芸が細かいです。
大道具以外にも当時の写真を用いた展示がふんだんにあるのですが…
説明文がすべて英語のため、疲れて途中からはあまり読んでいません←
旅客車・貨物車とそれぞれ車両が置かれ、すべて乗り込めるようになっています。
特にすばらしかったのが寝台列車の体験車両で、音声と振動で実際の電車に乗っているかのような体験ができました。
こちらは食堂車の体験車両。
蝋人形がやたら精巧なため、係の人がいるのかと思って「Hi,」って言っちゃいましたよ
当時のレストランで使用されていた食器類が路線ごとに展示されています。
もっとも、このように立派な食事ができていたのはごく一部の富裕層だけだったようですが(それは現代も同じですね)。
美しい食器の一部はショップで購入可能です。
郵便物を輸送するための列車を再現している車両もあります。
中には2人のおじさんがいて、これも蝋人形かと思っていたら喋り始めてびっくりしました←
座っているおじさんはスタッフの方。
私の後ろから来たお客さんが「同行者が車椅子なんですが、リフトを動かしてもらえますか?」と頼んでいました。
どの車両にも簡易リフトが付いており、車椅子でも見学できるようになっています。
「お手間かけてすみません」と声をかけるお客さんに「いやいや頼んでくれてうれしいよ、これが私の仕事だからね」と返すおじさん。
私もこんな大人になりたいと思いました。涙
上階に行くと鉄道模型コーナーです!!
Nゲージをはじめとする鉄道模型はハマると完全に沼。そんな沼に引きずり込もうとする展示が続きますのでご注意ください。
もちろんジオラマもありますよ。老若男女問わず、列車が走る様子を見つめています。
子どもたちが想像力を働かせて新たな鉄道を開発するコーナーもありました。
大型のパーツを使って列車を作っている子たちがいましたが、よく分からないパーツを組み合わせてうまく形にするので感心してしまいましたよ←
開館時間:10:00~17:00
休館日:なし。ただしホリデーシーズン等は休館となる可能性があるため事前にご確認ください。
入館料:大人:12USD、6~17歳:6USD。5歳以下は無料です。
カリフォルニア自動車博物館
カリフォルニア州立の鉄道博物館に対して、こちらはプライベートなコレクションとして始まったらしい自動車博物館。
ガレージ風のスペースで小ぢんまりして見えますが、ひとたび中に入るとその解放感に驚きます。
プレスリーが乗ってそうな50年代のクラシックカーが多数展示されており、クルマにまったく詳しくない私も大興奮!
インパラやキャデラック程度はさすがに聞いたことがあります。
自動車が初めて作られたころの、幌馬車からの過渡期みたいなクルマもたくさん。ひたすらカワイイです。
こういった自動車が出たころは当然男性優位の時代。しかし、成功した女性も乗り回していたと解説がありました。
エンジンの仕組みが分かるようボンネットが開けてあるものもあります。
この辺りに係のおじさんがいましたが、見るからに説明したくてうずうずしているご様子。自動車を眺める人々に話しかけていました。
明らかに私のほうもちらちら見ていましたが、そもそも詳しくないクルマについて英語で解説してもらっても何も理解できないため、巧妙に避けて歩きました←
かの有名なデロリアン!DMCのロゴといいシルバーの躯体といい、さすがの近未来感です。
ってまぁ、手前でバック・トゥ・ザ・フューチャーが流れてなければ気付きませんでしたけど
クルマにはまったく詳しくないし運転もそんなに好きではないのですが、アメリカ横断は夢。
誰かほかの人の運転でもいいから実現してみたいものです←
突然「ブルンブルン、ダダダダダ…」という音が鳴り響きました。
何事かと思って目をやると、クラシックカーの一台がゆっくりと動いています!
何かの実演なのか分かりませんが、ちょっとラッキーでした。
ちなみに、毎月第3日曜の10:00~14:00は「SUNDAY DRIVE」と銘打ち、展示品で街に繰り出せるそうです!
古いクルマなのでいろいろと制約はありますが、これでダウンタウンを走ればさぞ爽快でしょうね~。
このミュージアム、自家用車で行く前提の立地にありバス停もありません。
市街地からの徒歩ルートはホームレスさんたちの野営地みたいになっており、かなり恐ろしかったです。
別に襲われるわけでもないのですが、よっぽどの理由がなければ無理して行かなくてもいいかもしれません…
開館時間:10:00~17:00
休館日:火曜日
入館料:大人:12USD、65歳以上:10USD、6~17歳:6USD。5歳以下は無料です。
クロッカー美術館
クロッカー美術館のはじまりは、地域の富豪であったクロッカー氏の美術コレクション。
一族の後継者がこれらの作品を市に寄贈したことから、広く市民も享受できるようになりました。
アメリカ西部では最古の美術館であり、現在はクロッカー家のコレクションに加え近現代の作品も多く収蔵されています。
中は想像以上に広く、しかもちょっとした迷路なので地図なしにはうまく回れませんでした。
浮世絵とストリートの衝撃的な融合。ガジン・フジタという、LAを拠点に活動するグラフィテイ画家の作品です。
なんか…今まで見たことないテイストのアートが山盛りあって圧倒されました。
芸術家ってこの「今まで見たことない」を生み出し続ける職業なわけですから、過酷だなぁと改めて感じちゃった
しかし現代アートって基本メッセージ性が強すぎ・情報量が多すぎてぐったりするんですよね←
このように挑発的な作品が多々ある中、クロッカー家のクラシカルなコレクションを見ると落ち着きます。笑
期間限定だったのか、AIが作り出すアートの特設コーナーもありました。
ほぼ理解不能でしたが(←)オープンAIが作品を生成してくれるアクティビティが興味深かったです。
平日だったためか人も少なく、非常に快適な鑑賞体験でした。
開館時間:10:00~17:00(木曜日のみ21時まで)
休館日:月・火曜日
入館料:大人:15USD、65歳以上:10USD、6~17歳:8USD。5歳以下は無料です。
サクラメントへのアクセス
今回はサンフランシスコに滞在中、バスでサクラメント(Old Sacramento)まで往復しました。所要時間は片道約2時間です。
バスの運行情報サイトを見ると、ちょうど良い時間にあるのはヨーロッパのバス会社FLIXの運行便のみ。
この会社が悪名高く不安だったものの、帰りが少し遅れた程度で大きな問題はありませんでした。
サンフランシスコには2ヶ所停まりますが、ダウンタウンに近いのはTown Send/5thというバス停。
Google Mapで調べたところに着いても、周囲に何もなく…目印はこの看板?だけでした。
サクラメントのバス停も似たようなものですが、付近には荷物を持った人たちがなんとなく集まっています。
ベイブリッジ通行中、コイトタワー・アルカトラズ島・ゴールデンゲートブリッジの三大ランドマークが一度に見えて得した気分
鉄道利用の場合、サンフランシスコからBART(市営交通)でオークランドまで出て、そこからサクラメントまでAmtrakです。
ただ、鉄道のほうが高い&時間がかかります。オークランド駅付近もあまり良い雰囲気とはいえません…
それ以外の都市からの場合、サクラメント国際空港まで空路という手もありです。
おわりに
鉄道博物館を目当てに訪れたサクラメントでしたが、見ごたえある博物館が徒歩圏内に集約されており、非常に充実した一日を過ごせました。
駅前のオールド・サクラメントやリバーサイドの散策も気持ちよく、カリフォルニアらしいゆったり時間を楽しんでみてはいかがでしょう。
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おしまい