唐戸市場のにぎわいをよそに、ひっそりと残るシャッター街のアーケード。
その一角に下関市民が愛する町中華があります。
この店の「アレ」を急に食べたくなって、実に20年以上ぶりに訪れてみました。
下関/好楽園
好楽園は昭和40年代に開業した老舗で、きっと多くの下関市民が訪れたことのある町中華です。
商店街にあるためお店の駐車場はありませんが、すぐ向かいに市営赤間駐車場が。
入庫後60分は100円。好楽園でささっとランチする程度なら100円で済みます。
最大料金(入庫後12時間)でも600円という破格設定ですので、近辺を半日観光してもお安く済みます。
カウンターが7席程度、4人がけのテーブルが2つ、狭小な小上がりが1つ…と店内は広くありません。
寂れた商店街とはいえ、付近に下関市役所や銀行、小さな会社がたくさんあるためお昼時は大混雑。開店と同時に満席です。
ただし回転も速く、そこまで待たされることもありません。家族経営と戦場のような慌ただしさ、これぞ正しく町中華といった趣。
とにかく席につくや否や注文を聞かれますので、心の準備をして行かれたほうがいいでしょう。もたもたしても怒られはしませんが(笑)
というわけで、早速食べたかったアレを注文します。
レバニラ炒め(税別800円)。
これが好楽園で一番よく出るメニューであることは間違いないでしょう。
薄切りのレバーを揚げるように炒めてあるため、まとわりつくような口当たりのしつこさもありません。
レモンたっぷり風味に仕立ててあるため臭みが消え、後味もさっぱり。
幼いころ、そのビジュアルと鉄っぽいにおい、そして特有の食感がどうにも苦手だったレバーですが、これを食べて克服した…
いや、むしろ定期的にレバニラ炒めを欲する身体になってしまいました。
本当に美味しいものを食べると苦手な食材が好物に転じるという話はよく聞きますよね~。
実は、好楽園を訪れたのは20年以上ぶり。
久々に口にしてみると思いのほか唐辛子がピリリときいていました。子どものときにこれが食べられたのかなぁ?というのはちょっと不思議。
まぁ大人になってからは病的な辛い物好きですから、当時からその片鱗があったのかもしれません。
ところで、好楽園でレバニラを注文するにあたりちょっとしたポイントがあります。
レバー定食(730円)だとレバニラ炒めの量が少なくなってしまうため、単品に加えめし(200円)を注文するのが通っぽい。
メニューに唐突に表れる「めし」が面白すぎるわけですが…
なおレバー定食は「レバ定」、単品とめしは「レバ単めし」と略されます。覚えておくとスムーズでしょう。
同店のもうひとつの名物がカレー天津丼(同730円)です。
かかっているのはカレーライスのルウではなく、カレー風味のあんかけ。
なんとも不思議ですが、四日市のご当地グルメでこういうものがあるようですね。
中華丼(同700円)。こちらでは「チュウ丼」と呼ばれています。
もはや「カ」の一文字さえ省略されるという事実が、いかにスピード命のオペレーションかを伝えます。
好楽園 → 食べログ
お昼は11:00〜15:00、夜は17:00~21:00の営業です。
月・日祝が定休。お盆と年末年始にも閉まるので、営業状況を電話で確認して行くのがベターです。
※全席禁煙
おわりに
昭和の時代から令和まで、「あのレバニラ炒め」を変わらず食べさせてくれる好楽園。
いわゆる名産品よりも、地元民が通うこのようなお店にこそ土地の味が根付いている気がします。
関連記事
おしまい