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リトル・イタリーの老舗カフェでイタリアを感じて【サンフランシスコ】

こんにちは、DEKAEです。

アメリカ西海岸の陽気さとヨーロッパのシックな街並みが同居するサンフランシスコ。

街の北側ノース・ビーチは「リトル・イタリー」と呼ばれ、イタリアンを中心とした魅力的な飲食店が立ち並びます。

中でも、イタリアの老舗のような雰囲気を醸す二軒のカフェが気に入ってしまいました。

※本文中の価格は2024年1月現在のものです。

1. カフェ・トリエステ Caffè Trieste

1956年オープンのカフェ・トリエステは、名前のまんまイタリア風のカフェです。

アメリカ西海岸で初めて、エスプレッソベースのコーヒーを提供したカフェだそう。

特に50年代は詩人や小説家が交流を温めた場所であり、今でも文学的な趣が強く残っています。

店員さんもヨーロッパ風というか、アメリカ特有の太陽のようなフレンドリーさがなくて私としては注文しやすかったです←

スタンダードなカプチーノ。4USDちょっとだったと思います。

ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』を携えてやってきました。

ここから「ビート・ジェネレーション」と呼ばれる文学的潮流が始まったともいわれる作品。

カフェ・トリエステはビートカルチャーの愛好者のたまり場でもあったので、70年の時を経て自分自身がそこにいることに身震いしました。

まぁ持ってきただけでまったく読んでない、完全な自己満足ですけれども

壁を見渡すと古い写真がたくさん。

この店で写されたものもよく分からないものも、著名人らしきものもそうでないものもごちゃ混ぜです。

視線を落とすと、今どきのアメリカの若者らしくない3人組を発見!

3人で同じ勉強をしているのかというとそういうわけでもなさそうな、とりあえず集まってみた感じ。

いいな~そういうの…学生さんでしょうかね。

こんな文化人のたまり場みたいな場所でも、地元チームが出るスポーツ中継はしっかりやります(笑)この日はバスケの試合です。

大騒ぎする人々の傍らで静かに読書にふける人がいるという、不思議な光景を生み出していました。

落ち着いているのに自由なこの雰囲気にすっかり魅せられ、後日再訪してカンノーリをいただいてみました。

お値段は完全に忘れましたが…3USDほどでしょうか。

大ぶりで、リコッタチーズのクリームがたっぷり詰まったカンノーリ。これだけでお腹いっぱいになりそうな感じに…

なお、どんなにイタリア風でもここはアメリカ。コーヒーの味そのものに過度な期待は禁物です←

Caffè Trieste

営業時間:7:00~22:00

定休日:なし

支払いは現金のみ。店内にATMがあります。

2. カフェ・グレコ Caffè Greco

店の設えが完璧にヨーロッパなカフェ・グレコ。お年寄りがテラスで新聞を読むのが実にサマになっています。

「グレコ」はイタリア語で「ギリシャ風の」という意味ですが、ここはアメリカ。

さらに店員さんはヒスパニックでスペイン語が飛び交う、という非常にややこしいことになっています。

日が出るかどうかの時間帯に朝食をとりに行きました。

夜明けの光と軒先のランプが幻想的です。

内装を見るとパリなんじゃないかと思いますが、ポスターにはしっかりイタリア語が書かれていますね。

BGMは哀愁漂うアコーディオンのワルツだったり、爆発的ヒットTime To Say Goodbyeの原曲だったりと、やはりイタリア。

さて、朝食にはブレックファストメニューからパニーニ(13.95USD)をチョイス。

具材がいろいろありましたが、トマトとターキーのものにしました。

しかしまぁ量が多いですね…。完食できましたが、チーズもごってり入っているので3個目の後半はもう必死。

ブレックファストは15時まで注文でき、他にもワッフルや卵料理などがあります。

ドリンクはセットになっておらず、別途カフェラテ(4.5USD)を注文しました。

日本の喫茶店のモーニング文化を知ってしまうと、何となく釈然としませんが…笑

ラテアートはチューリップかな。

レジ前には様々なペストリーが。これを一つとコーヒーだけでも立派なモーニングになりますね。

ケーキもあります。

こちらのカンノーリが人気らしいので試したかったのですが、出ていませんでした。

ジェラート完備な点もイタリア風。

アメリカではアイスクリームがブームらしく、多くのアイス専門店に夜遅くまで列ができています。

カフェ・トリエステの重厚感に比べ、カフェ・グレコは大きな窓もあって軽やかな空気感。

軽い食事をとったり、気の置けない友人とおしゃべりするのに最適な印象でした。

Caffè Greco

営業時間:7:00~22:00(金・土は24:00、日曜は23:00まで)

定休日:なし

トリエステ同様、支払いは現金のみ。

旅行者には少々ハードルが高いですが、この「時代に取り残された感」も味わい深さですね。

おわりに

サンフランシスコのリトル・イタリーには、歴史ある書店とそこで買った本をゆっくり読めるカフェがある…

なんだか東京の神保町で過ごすのとほぼ変わらないような気もしますが(笑)

「自由の国」のエネルギーを感じられるこの場所に滞在できたことは、とても貴重な経験になりました。

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おしまい