你好(リーホウ)、DEKAEです。
台湾の古都とも称される台南は、昭和初期の日本にタイムスリップしたようなノスタルジックな趣が魅力。
のみならず、ここでしか食べられない小吃を擁する街でもあるのです。
台南を訪れたら必ず試したい、美味しいご当地グルメをご紹介しましょう。
牛肉湯
多くの台南っ子が「台南に来たら必ず食べてね!」と言うのが牛肉湯。
台湾料理では甘辛く煮た牛肉をご飯や麺に乗っけて食べる「牛肉飯」や「牛肉麺」のイメージが強いですが、牛肉湯はよりシンプルなスープ。
新鮮な生の薄切り牛肉に、塩・生姜・ニンニクで味をつけたテールスープをかけて頂くという、しゃぶしゃぶにも近い料理です。
どうやら台南における牛肉湯は朝食のイメージが強いみたい。夕方になるとほとんどのお店が閉まってしまいます。
で、私台南で朝食を食べられるタイミングが火曜日しかなかったんですけどね。
なぜか台南の有名な牛肉湯のお店って、軒並み火曜が定休なのですよ。
一体なぜ?と悲しみながら宿から近いお店を必死に探した結果、見つけたのが潘家牛肉湯。
お店があるのは國華街三段です。小さな通りの両側にこれでもか!と小吃が並ぶので、つい目移りしてしまいますが…
アルミのテーブルに、おもちゃみたいなプラスチックの椅子が並ぶだけのシンプルなお店。
軒先でスープがコトコト煮込まれており、注文するとすぐに出してくれました。
スープを投入された牛肉は適度に熱が通り、ほんのりピンクに。柔らかく、噛むほどに肉の旨味をしっかり感じられます。
小サイズにしたので、一瞬でたいらげてしまいました。調子の悪い朝でも喉を通りそうな優しいお味です。
魯麺
台南の有名ビンロウ店「馬路楊檳榔會社」にお邪魔した際、老板のマルヤンさんから教えてもらった「魯麺」。
それまで全く聞いたことのない料理でしたが、非常に歴史のある郷土料理で、台南以外ではめったに食べられないとのこと。
マルヤンさんおすすめのお店のショップカードを頂いたので、行ってみました。
阿浚師魯麵というお店。有名観光地の赤崁樓からすぐ近く、民族路二段沿いにあります。
魯麺を注文すると、優しい笑顔のお母さんがささっと作ってくれました。
どんな食べ物か全く想像できないまま待っていたのですが…
すごい好きなやつでした!!!
まずは具だくさんのスープに感動。とろみのあるスープです。
一口すすってみると、強い酸味にびっくり!ベースは醤油で日本人にもなじみ深い味ですが、この酸味とパクチーによって東南アジアっぽさが出ています。
エスニック好きにはたまンな~い!←
辛みこそないものの、コショウが全体を引き締めているのも不思議な感覚。
そして、魯麺で最も大事なのがプリップリの魚のすり身団子(魚丸)です。濃厚な魚介の風味が加わって、さらに奥深い味わいに。
こちらの魯麺には魚丸のほかにタコ団子もたっぷり入っており、コリコリの食感も楽しめます。
私が食べている間にも、テイクアウトを求めるお客さんが次々とバイクでやってきました。
椪餅(ポンビン)
これまた台南特有の、摩訶不思議なお菓子です。
自強街の「旧来発餅舗」というお店が有名とのことで、買いに行ってみました。
いかにも老舗です!な店構え。大きなワンちゃんが二頭、のんびり寝ています。
初日の閉店間際に行ったら、すでに売り切れ。お姉さんに「明日の朝来てみてね」と言われて再訪すると、別のおじさんが「今日は無いよ」と。
しーん…。
諦めきれずにGoogleで調べてみると、國華街三段でポンビンを売る菓子屋を発見。潘家牛肉湯もある通りです。何でもあるね、國華街三段!
富川麻糬というお店でした。おだんごやどら焼きも売っています。
見た目からして不思議です。メロンパン?饅頭?それとも座布団?←
中身は何なのかというと…
まさかの何も無し!見事に空洞です。持ってみると異様に軽いのも納得。
皮の食感はめちゃくちゃ奇妙です。「パキ」でも「サク」でも「フワ」でもない絶妙な歯ごたえ。そのまま口の中でスッと溶けていきました。
ほんのり感じる甘みはサトウキビかな。材料、成形と焼き方、赤字の印の付け方など、全てにおいて謎だらけの生地。
よく見ると、内側に焦がした砂糖が塗ってありました。たまにジャリっとなる感じが結構ハマりますよ。
何というか、初めてなのに懐かしいお菓子ですね。小さなときに食べさせてもらった「たまごぼうろ」みたいな素朴さがあって、ちょっと胸にジ~ンとくる。笑
台南でもあまり多くは見かけませんでしたが、林百貨店などにもあります。見つけたらぜひ買ってみてください。
ただしこのお菓子の特性上、鞄に入れて長時間持ち歩くとボロッボロになりそうなので要注意です。
担仔麺
台南といえば、やっぱり担仔麺(タンツーめん、ターミー)でしょう!
代表的なのは林百貨店近くにある高級店、度小月。担仔麺の発祥店で、台北などにも支店を構える有名店です。
実は、屋台スタイルの度小月が民族路二段にあります。でも何か…偽物の気がするけど…笑
小さなお椀に入ってくるのが担仔麺の特徴のひとつ。「食べ飽きないように」この量で出すことが定着したそうですよ。
注文すると、日本語で「パクチー大丈夫ですか?」と聞かれました。笑
パクチー嫌いの日本人と一悶着あったのかなぁ、とか邪推してしまいますね。笑
お腹いっぱい食べたら、同じく民族路二段にある謝家八寶冰で締めのデザートはいかがでしょうか。
こちらは美味しい八寶冰(台湾のかき氷)が食べられると評判のお店。フードコートのように、複数のお店が一つの区画に入る場所の一角です。
私かき氷が苦手なので、温かいデザートを頂きました(名前忘れた)。いかにも健康そうな具材、優しい甘さに癒されます…。
大東夜市
台湾の美味しいもの探しで外せないのが夜市でしょう。
台南で有名なのは、四大夜市と呼ばれる四つの大きな夜市(そのまま)。とりわけ台南最大の「花園夜市」が人気です。
定休日をローテーションしており、私が滞在した月曜の夜はちょうど花園夜市が休み。てなわけで、二番目に大きな「大東夜市」に行ってきました。
かなり混雑していますが、そこまで広くないため楽に一周できます。
まぁ、個人的にあんまり魅力的なものが無く、ちょっと味見してすぐ街に戻っちゃったんですけど…。
杏仁豆腐の原料で作られる杏仁茶は、台湾で一般的に飲まれているお茶です。
まさに飲む杏仁豆腐といった感じで、とろりと甘くて美味しい。咳や喉の不調に効くそうなので、冬に自宅でも作ってみたいと思います。
みんな大好き蛤仔蛋(牡蠣のお好み焼き)。
皿ごとビニール袋に入れて、その上に料理を盛ってます。かなり斬新で笑っちゃいましたけど、極めて合理的ですよね。笑
この鉄板焼きの店は行列ができてました。
大東夜市へはバスでもアクセス可能です。「0右」と「70右」の二つの系統が便利で、いずれも台南駅前のバスターミナルから発車しています。
悠遊卡などのICカードを使えば無料で乗車できる区間なので、かなりお得!
ただし本数が少ない&到着までに時間がかかるので、タクシーのほうが圧倒的に速いです。
おまけ:清吉水果行
台南特有ではないものの、めちゃくちゃ美味しいフルーツジュースを飲ませてくれた果物屋をご紹介。
府前路一段の清吉水果。孔子廟、林百貨から歩ける距離です。
お店に並ぶ果物を切ってもらうのも魅力的ですが、いずれもジュースにしてくれます!
こちらでパイナップルジュールをお願いしてみました。
贅沢な量のパイナップルをその場で生絞りにしてくれる、まごうことなきフレッシュジュースです。
しっかり甘い中にほんのり酸味があり、絶品でした!これで200円しないっていう極楽…。
おわりに
古都らしく緩やかに流れる時間の中で、独自の食文化を守り続けてきた台南。
多様な美食の存在はもちろん、親切な方が多い台湾の中でも、特に笑顔の素敵な人が多かった印象です。
笑顔で食事を出してくれたら、それだけで美味しさが何倍にも増すことを改めて感じました。
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おしまい