你好(リーホウ)、DEKAEです。
台湾の首都台北からもアクセス容易な台中市は、高雄市に次いで台湾第三の都市。人口ベースではすでに高雄を追い抜いています。
昔ながらの街並みとトレンドスポットがごちゃ混ぜになった、ミックスカルチャーが魅力の大都市圏。
そんな台中の「昔ながら」の部分、地元民の集う茶藝館をめぐります。
台中で見た茶藝館の実態
茶藝館とは、文字通り茶を供する場所。
国内外から選りすぐった良質の茶葉を販売するのみならず、こだわりのお湯で淹れたお茶をお店で飲ませてくれます。
その文化の発祥の地は台中とも言われているようですよ。
日本人が一般的にイメージする「茶藝館」とは、まさにこのような場所かと思います。
しかし実際に台中の茶藝館を覗いてみると、そうやってお茶を楽しむ人は少数派。
むしろ家族や仲間たちとおしゃべりしながら、気軽に食事を楽しむ場所と化していたのです。
よってこの記事では「茶藝館=お茶にこだわる軽食屋」というイメージでとらえ、ローカルな茶藝館をめぐってみたいと思います。
なお、こちらでご紹介する茶藝館はいわゆる台中都市圏のものです。台中駅からのアクセスがあまり良くありませんが、ご了承ください…
1. 三本茶藝館
最初にご紹介する三本茶芸館があるのは、台中市北屯区。
駅から歩ける距離ではないため、台中駅からバスでアクセスするのが最も簡単。最寄りのバス停は「正覚寺」です。
けっこう多くの路線が通っています。各路線の便数は多くありませんが、待っていればどれか来るでしょうという感じ。
ただ、たまに交通系ICカードが使えないバスがあるので要注意です。
大雨の中を到着すると、お店の外に傘置場が!
中に入ってびっくり!ものすごく賑わっているではありませんか。
かなりの大箱のため、待たずに案内してもらえました。
メニューはこんな感じ。
別途メニューが書かれた紙と鉛筆を渡され、欲しいものに印をつけて店員さんに渡す形式です。
かろうじて漢字が読める身としては、この形式は大変助かりますよね~。
そして、メニューを見てお気づきでしょうか…。このお店、台湾としては驚くほど値段が高いんです!!
大半のお店では100TWD以内のメニューがほとんどなのに、こちら単品でも200TWD前後っ。
「簡餐」と書かれた定食メニューに至っては300TWD…まさか台湾で1,000円を超えるランチをするなんて…と震えながら簡餐を注文しました。
ごましおさんの振り方適当すぎではw
注文した簡餐、塔香羊肉飯(320TWD、およそ1,150円)です。
値段に見合った豪華スペシャルです。おしぼりまで付いてますし、セットのスープも小どんぶりほどの大きさ。
特に左下の干し豆腐と左上の仙草ゼリーは、んんんっと声が出るほど美味しかったです…。ゼリーにはシロップ漬けの甘梅も付いてました~。
あッお皿をよく見ると!
塔香というのは台湾風バジル炒めのことらしいですね。醤油ベースの甘辛な味付けですが、鼻に抜ける香りがあったのはそういうことか。
原型のままのショウガ、にんにくもたっぷり入って身体に良さそうです。ショウガにもしっかり味が入っていて美味しくいただけました。
真昼間からガツガツにんにくを食べちゃいましたよ…。完全に火が通っていたとはいえ、ヤバそう
これは定食を食べ終わる頃を見計らって別に提供されました。
用途は不明です。にんにくの臭い消しかなぁ?とりあえずかじっておきました←
このお店では日本語・英語ともに通じませんが、全体的に接客が素晴らしかったです。
「店長」の札をつけた小姐はもちろんのこと、学生さんらしきバイトたちもしっかりしています。
注文を取るとき、食事を提供するときに必ず「謝謝」と言ってくれて好印象。
でも、やっぱり値段にはびっくりしました。笑
そしてこんな辺鄙な場所にある高級店なのに、客足が途絶えないのもすごいなと…
茶藝館らしくお茶も売ってますよ~!カウンターのおじさまが実際に淹れてくれて、試飲できるようです。
ただ、こんな立派なお茶売場まであるにもかかわらず、伝統的なお茶はお店で楽しめないんですよ…
お茶メニューもサイズを選ぶだけで、ポットのオプションがありませんでした。そこだけ残念かなぁ。
土日は11時から21時までの通し営業ですが、平日は14時から17時まで休憩に入るのでご注意を。定休日はありません。
2. 古都茶藝館
続いての古都茶藝館は台中市豊原区。最寄駅は栗原または豊原で、台中駅からは少々距離があります。
こちらの素晴らしい点は、なんと朝9時から翌朝5時まで営業している点!
というわけで、夜の10時ごろ豊原駅から歩いて行ってみました。
道中しばらくはお店が並んでいたので良かったんですが、途中から真っ暗な住宅街を歩くはめになり…いくら台湾の治安が良いとはいえ、二度と歩きたくない感じ。
そもそも店を出る頃には終電も無くなっていたので(←)帰りは店から台中市街までタクシーに乗りました。
30分以上乗ってましたが、それでも600TWDには届かない程度。台湾はタクシーが安すぎて、何だか申し訳なくなります。
さて、こちらも行ってビックリ!
夜10時だというのに店内はほぼ満席で、なおかつ次々とお客さんがやって来るのですから!
テラス席(?)まで大賑わい。店の周りには何にも無いんですけどねぇ…謎。
で、超忙しそうな店員さんを捕まえて「入れますか?」と聞くと、2階ならOKとのこと。
おお、2階席があるのですか。意気揚々と階段を上ります。
あら、個室が並んで密会っぽい雰囲気じゃありませんか。ちょっとした食事会や飲み会に良さそうですね。
メニューを眺めてギョッとします。「2階席では、3時間ごとにおひとり様最低200元のご注文をお願いします」
何だか立派なお店に来てしまった気分。
そんな料亭じみた古都茶藝館ですが、「接客」というものには期待しないほうがいいようです。
雰囲気が良いのにバイトが残念な店って日本でもたまにありますけど、あんな感じ(笑)
食事を注文するも、担当の店員さんに私の言葉が通じなかったらしく、別の店員さんを2人呼んできました。
私は中国語(台湾語)が全く分からず、3人の店員さんは英語と日本語が全く分からず…途中から4人で爆笑。
挙句に店員さんがスマホで翻訳し始め、画面を見せられたらハングルです。「これ韓国語!ワタシニホンジン!」となり、もう全員でずっこけました。
楽しかったですw
泡沫紅茶。字面を見るとめっちゃマズそうですけど、台湾の冷茶ってとりあえず泡立ってますよね。
「紅茶」「甘さ控えめ・氷なし」のオーダーがちゃんと通じていたー!笑
牛肉麺。これはちょっとチェーン店風な味でしたが、まぁ美味しかったですw
200元分注文せねばならなかったので、数合わせで適当に頼んだら玉子焼きでした(笑)
とまぁ色々なことがあった古都茶藝館ですが、こちらはお茶がポットで頼めます。
メニューの写真を見る限りでは、ちゃんとした茶器で出してくれる…はず。
意外とハイテクなUber Eats加盟店。
3. 春水堂創始店
ええ、行ってきましたよ。今さら感満載の春水堂創始店。
すっかりおなじみ春水堂さんの創業の地であると同時に、タピオカミルクティーが生まれた地ですね。
日本でもそうですが、ただのティースタンドではなく軽食を食べさせる店です。そういった意味で「茶藝館」と呼んで差支えないでしょう。
台中駅から徒歩10分ちょい。この程度なら下手にバスを使うよりは歩いたほうが速いかな~、という絶妙な距離感です。
日本家屋風の屋根に提灯がかかり、江戸時代っぽい軒先。
入ると地下に案内されました。
通常は座席で紙にオーダーを書いて店員さんに渡すようですが、地下だとあまり店員さんの目が届かないみたい。
てなわけで、1階のレジで先に注文・会計をしてから降ります。
お~、シックで良いですね。
店員さんたちも皆キビキビとして気持ちいい。先の二つの茶藝館と比べると、随分クールで都会的。笑
そして日本人は一角に固められがちですwww
モーニングメニューのピーナッツバタートーストと、タピオカ烏龍ミルクティーにしてみました。
私タピオカを飲むとオエッとなりがちですが、春水堂のは粒が小さくて飲みやすいんですよね~。
普通の紅茶ならセット価格で頼めるみたいです。
モーニングには洋風のセットが付きま~す。
このオブジェだけはどうにかしてもらいたい
タピオカが有名すぎる春水堂ですが、茶藝館らしい正統派な中国茶もちゃんと楽しめますよ。
おわりに
今回はローカルな茶藝館を中心に攻めてみましたが、モダンなお店も増えているようですね。
他にも注目していた茶藝館がいくつかあるので、再訪の必要ありありです。
また、茶藝館文化の発祥の地である台中では、茶葉料理なるものも名物だそう。今回は出会わなかったので、こちらも併せて探さねば。
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おしまい