(最終更新:2020年10月12日)
こんにちは、DEKAEです。
スリランカという国については、「アジアにある」「島国である」こと以外、正直ピンとこない部分が多いですよね。
その食文化の中心を担うのはカレー。インドやネパールのように、おかずとスープを混ぜながら食べるスタイルのカレーライスです。
とはいえ、独特のスパイス使いは他の国のものと一味違います。本当にカレーというのは不思議な食べ物ですね…
そんなスリランカカレーの奥深さを味わえる、東京都内のお店をまとめてみました。
- 1. 中目黒/セイロンイン CEYLON INN
- 2. 西早稲田/アプサラ APSARA
- 3. 水道橋/セイロンドロップ CEYLON DROP
- 4. 青山一丁目/タップロボーン Taprobane
- 5. 信濃町・四谷三丁目/バンダラ ランカ BANDARA LANKA
- 6. 中野/アチャラナータ Acala naatha
- おわりに
1. 中目黒/セイロンイン CEYLON INN
1991年創業の老舗で、日本におけるスリランカ料理店の走りといえるでしょう。
のみならずグルメ激戦区の中目黒でずっと愛され続けており、その美味しさもお墨付きです。
とあるお昼時に訪問。スリランカ人の店長と思しき方がフロアを回してました。厨房は覗けませんでしたが、コックさんも現地の人かな。
小ぢんまりとしたお店ですが、現地風の調度品が所狭しと置いてあります。
各テーブルにはカラフルなスパイスが!理科室の標本のようでテンションが上がります。
テーブル数はあまり多くないので、夜は予約がベターですよ~。昼でも多少待つことがあるかもしれません。
ランチセットのカレーの具は数種類の肉、魚またはエビから選べます。これに日替わりの野菜カレーも付いてきます。
主食はライスのほか、ナン・ロティ・パラタといったパン類も選べるのが特徴。
セットのサラダは、ほんのりカレー風味のドレッシングが面白い!
魚カレーとロティのセット(税込980円)。
さまざまなスパイスの香りが鼻腔をくすぐる…。最も強く感じたのはショウガだったような気がします。
中辛で身体のあちこちの穴から汁が…。それにちょっと苦味をも感じるスパイス使いが絶妙。
魚はおそらくカジキかな?風味がしっかり残り、フワフワで美味です。
日替わりの野菜カレーはインゲンたっぷりで優しい味わいでした。いずれのカレーもテクスチャーはしゃばしゃばです。
デザートも付いてきますよ〜。
ミーキリ(ヨーグルトのキトゥルハニーがけ)です。キトゥルハニーとは椰子の花蜜のことらしく、甘酸っぱい黒糖風の不思議なテイスト。
カレーセットのほかにプレートランチもあります。
映画とタイアップしての期間限定メニューだったものがレギュラー化したのかな?
これを注文するお客さんがけっこう多いので、気になって私も試してみました。珍しいものが食べられそう…
いわゆる「カレー」ではないものの、カレー風味のチキンがメインのおかずでした。
おかずがわりとピリ辛なので、一緒に乗っているサラダやフルーツでちょくちょく口をさっぱりさせながらいただくとグッドです。
サラダは、なんとパクチーサラダです!なんという幸運
上のほうにある、さやいんげんのような見た目でちょっとグニッとした食感の野菜が何だったか思い出せず…店員さんに尋ねようと思いましたが、忙しそうでタイミングを逸しました。
一皿でいろいろな料理を少しずつ楽しめるので、お得感があるかもしれませんね。
デザートはカレーセットと同じでした。
日曜ランチ・月曜ディナー定休。
2. 西早稲田/アプサラ APSARA
ついアスパラと読み間違えてしまうAPSARAは、2017年に早稲田通り沿いにオープンしました。
東京メトロ東西線の高田馬場駅と早稲田駅の間、どちらかというと早稲田駅寄りかな…という、なかなか足を運ばない場所です。
カフェか軽食屋だった場所の居抜きのようで、店内もわりとざっくりとした雰囲気。ですが、かなり本格的なカレーを食べさせてくれるので客足が絶えません。
スリランカカレープレート(税込1,000円)。
ご覧ください、到着した瞬間「ひゃあ」と声が出てしまうような、この美しい一皿を!
もはや「カレー」と呼んでいいのかも分かりませんが、強いて言うならご飯にかかっている茶色のソースがいわゆるカレーですね。
手前の黄色いソースは豆(ダル)カレー。他にも豆や野菜を使ったおかずが彩りを添えます。
右のカラフルなものはパプリカと思いきや甘酸っぱかったので、果物かもしれません。
いずれもスパイスの香りを感じるものの、味付けはいたって優しい。それぞれが異なる味わいで、混ぜて食べることにより複雑な奥行きが生まれるのですっ。まさに至福…
ランチメニューには、このほかビリヤニ(1,000円)やバナナリーフに乗った豪華なプレートセットも。
より手頃なカレーランチもありまして、それがこちらです。
具材をチキン・ポーク・マトン・魚から、主食をライスまたはロティから選びます。
こちらはポークカレーとライス。パッと見はなんてことのないカレーのように見えますが、やはりスパイス使いが絶妙なのです。
必要以上に辛さを感じないのにじんわりと汗をかくことで、身体が温まっていることが分かります。
平日ランチは800円でウーロン茶付き。
定休日なしで、11:30から22:30まで通し営業みたい。
高田馬場駅、早稲田駅、西早稲田駅、いずれからも徒歩10~15分ぐらいです。
最寄り駅は都電荒川線の面影橋駅ということになっていますが、そこからでも10分近くかかるんじゃないかな…
3. 水道橋/セイロンドロップ CEYLON DROP
水道橋駅東口を出て白山通りを神保町方面に歩くこと3分ほど、落ち着いたエリアに構えるお店。
スリランカ料理店というより、もともとスリランカ産紅茶の茶葉を取り扱う専門店兼カフェです。
というわけで品数は多くないものの、カレーを始めとしたスリランカ料理も提供しています。
とある週末のランチに伺ったところ、値段の異なるカレーセットが2種類と、カレーじゃない料理のセットがありました。
その中から1,300円(税込)のカレーセットを注文します。
このお皿に書いてあるシンハラ文字ってのがたまんないですよねぇ、まるで呪文。
ライスは日本米ですがサフランライスになってますね。チキンカレーと豆(ダル)カレー、そしておかずを混ぜていただきます。
チキンカレーはほんのりピリ辛。追加料金で辛さも加えられるようです。
個人的にはこの「優しいのに身体が温まる」スパイス使いこそが真髄だと思うので、あえて辛くする必要もないかなという感じですが。
右側の赤いおかずは、第一印象で鮭フレークかな?と思いましたが…
これはポルサンボルというもので、ココナッツやスリランカの鰹節から作られたものだそうです。鮭フレークはあながち間違いでもなかったということですよ←
そして紅茶専門店というだけあり、ランチには数種類のセイロンティーからセットドリンクを選べます!
暑い日に伺ったので水出しアイスティーをお願いしました。すっきりして食事に合わせやすいです。
ティータイムにデザートとお茶だけしに来るのもいいですね。
もちろん物販コーナーではたくさんの種類の茶葉が売られていて、ティーバッグや水出し専用のものもあります。
この水出し緑茶を買ってみました。ノンカフェインということで、寝る前にがぶがぶ飲んでもよさそうだな~と思って。
賞味期限が近づいているということで少し値引きしてくれました。25パック入りで元値が1,500円だったかな。
お茶を物色していると、スリランカ人の名物店長がやって来てグイグイ説明してくれました(笑)
茶葉は通販でも買えます。
お持ち帰り用のアイスミルクティーも気になる…デザートメニューもいろいろありそうで、通うごとに発見がありそうです。
月曜定休。ランチは11:30~15:00、ティータイムは15:00~17:00、ディナーは17:00~22:00。
土日祝の夜は早じまいするようなので要確認です。
4. 青山一丁目/タップロボーン Taprobane
地下鉄・青山一丁目駅を出て、帝国データバンクの建物脇の路地をテクテク歩いて行くと現れるのがこちら。
パッと見何てことのないお店ですが(失礼)、あの石原さとみさんがお気に入りのレストランとして紹介したことで広く知られるようになったみたいですね。
タップロボーンとは、スリランカがセイロンだった頃よりもっと前の国名だそう。
スリランカに住むオーナーのお母さんがスパイスをブレンドして、定期的に日本に送ってくれるものを使っているそうです。
本格的でありながら家庭的なスリランカ料理が楽しめるのが人気で、都内に3店舗も構えています。
名物は「ランプライス」と呼ばれるバナナリーフ包みのカレーですが、ランチメニューが豊富なので迷ってしまうんですよねぇ…
ビーフンや中華風炒め、日本風カレーなんかもありバラエティ豊かです。
その中から発見したのがチキン・コットゥ・ロティ。これがランチで頂けるお店は珍しいのではないでしょうか。
こちらは薄焼きパンのロティを刻んで、多様なスパイス・野菜・チキンと炒めたもの。
ランチタイムはサラダ付きで税込1,200円。ディナーより少しお得です。
ロティが太い麺のようなムニムニっとした食感で面白い!
時折ホールスパイスが口の中で弾けて、ふあっと華やかな香りが広がるんです‥幸せ‥
最後まで飽きずにペロリと食べられたんですが‥やっぱり酒飲みの食い物ですよね、これ。ランチビールもお手頃価格で頼めるのでご安心ください♪
他のメニューも眺めていると、スリランカカレーの食べ方指南が書かれていました。
これによると、「おかずとご飯を混ぜながら食べる」というのは正しいものの、一度に混ぜるのは1種類または隣り合うおかずまでが基本。
「全部混ぜる」のはスリランカでは縁起が悪いんですって!!
今までずっとそうしてきたんですけど…衝撃的←
ランチは11:30~15:30、ディナーは17:00~23:30(ラストオーダーは22:30)。日曜定休。
※夜は喫煙OKのようです。
5. 信濃町・四谷三丁目/バンダラ ランカ BANDARA LANKA
信濃町と四谷三丁目の間の閑静な住宅街に、「アートコンプレックスセンター」という不思議なビルがあります。
レンガ作りの重厚な建物は、オフィス兼モダンアートギャラリーなのだとか。
2018年、その1階にオープンしたのが雰囲気バツグンのバンダラ ランカです。
なんかもう都会的すぎてテンション上がる←
入口でメニューを眺めていたら、めちゃくちゃスマートなオーナーのバンダラさんが登場。予約の有無を聞かれ、1時間程度ならOKとのことで入れてもらいました。
店内に足を踏み入れると、スリランカ人とおぼしきシェフたちが丁寧にご挨拶してくれます。こんなレストランめいた愉悦は久しぶりである…
もともとランチビュッフェだったそうですが、訪れた時期はコ○ナの影響で休止中。ランチプレート(税込1,650円)の提供のみ、とのことでした。
おおおおお何と美しいっっっ
恐らくシェフたちが盛り付けてくれたのでしょう。自分で盛ったらこんなに美しくならんわ!写真映えは断然こちらのほうがいいですよ←
ご飯は2種類あり、上がイエローライス、下がスリランカの赤米(玄米っぽいもの)。
そしておかずが8種類もあるのです!この日はサンボル、ビーツ、豆、大根、かぼちゃ、失念(←)、ケール、スパイシーなチキン。
ビーツとケールが珍しかったな~。どれも異なる風味をもつ野菜たちなので、少しずつ混ぜていただくと毎度味わいが変わります。魔法のような絶品…
え、本当に美味しすぎて秒で胃袋に消えた。
呆然としていたら、セットのデザートとお茶が運ばれてきました。
ワダラッパン(左)と、セモリナ粉を使ったケーキ。
ワダラッパンは黒糖とココナッツを使ったプリンのようなものでしょうか。ナツメグが香ってリラックス気分になれます。
ケーキもココナッツ風味です。むちむちした不思議な食感!きりたんぽみたい。
紅茶はディンブラ産のアールグレイ。香りがもう‥うっとり
お会計はテーブルにて。
設えも美しいし、ちょっと贅沢にレストラン使いするのに向いてそうですね。一人だと若干気後れする。笑
13時前に店を後にしましたが、けっこう待ち人がいました。
アートコンプレックスセンターなる建物にスリランカのお店が入っていることもびっくりですが…
その場にふさわしいアーティスティックな料理が出てくることにさらに驚かされました。
ランチは11:00~14:00、ディナーは17:00~21:30。月曜定休。
※予約推奨です!
6. 中野/アチャラナータ Acala naatha
中野駅の北口を出てまっすぐ歩くこと5分ほど、中野郵便局の手前で左に曲がり、怪しい路地に入ります。
雑居ビルの3階に入るのがこちらのお店ですが、ビルがとにかく怪しい。
「アチャラナータ」と書かれた看板が出ていますが、僧侶のような謎の絵が描かれておりさらに怪しい。
螺旋階段をぐるぐる回って3階まで上がります。意外としんどいし、降りるときは特に要注意ですw
お店は店長がお一人で切り盛りされていました。コワモテですが丁寧にメニューの説明をしてくれます。看板の怪しい僧侶は店長の似顔絵だったのね
ランチはカレープレート(税込950円)のみですが、メインのカレーをチキンとポークから選べます。
スパイスがきいたポークにしてみました。
まったく待たされることなく提供されましたが、この盛り付けの美しさ!テンション上がっちゃう
豚肉、ブロック肉でしたがトロットロに煮込まれてめっちゃ柔らかい!
ご飯に乗っかっているのがポルサンボル。豆のカレーにも隠し味的に入っているとのことです。
デザートはミーキリ。
さて、ランチのメインはプレートのみですが、珍しいサイドメニューもいくつかありました。せっかくなのでひとつ頼んでみましょう。
エッグアーッパ(税込450円)。
アーッパとは、米粉とココナッツミルクから作る生地を発酵させ、半球状に焼きあがるスリランカの軽食らしいです。
サクサクしたクレープ生地の中心に目玉焼きが鎮座するという、実に不思議な食べ物。
十字に切って、玉子を包むようにして頂きました~。カレーと一緒に食べても美味しい。
ランチは11:30~14:30、ディナーは18:00~22:00。火・水定休。祝日の振替休日になっている月曜もお休みです。
夜はアラカルトですが、カレーも10種類ほどあるらしく気になる…。1人で来ても楽しめる量で出してくれるそうです。
おわりに
すべてのお店に異なる個性があり、かつもれなく美味しいという…推しが決められないっ。
気分や用途に応じて使い分けるのがいいかもいれませんね。
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おしまい