こんにちは、DEKAEです。
個人経営のレストランは、特にその地域の名物になることもあります。祐天寺の住宅街で確かな存在感を放つ「ナイアガラ」もそのひとつ。
コックとして長年の経験を有したご店主の、鉄道趣味全開のカレー屋さんに潜入します。
祐天寺/カレーステーション ナイアガラ
概要
祐天寺駅を出て中目黒方面に向かっていると、踏切があるわけでもないのに「カンカンカン…」という音がすることに気付きます。
少しいぶかしみつつ、住宅街への角を曲がると現れるのがナイアガラ。
「ひっそり」と言いたくなる立地ですが、いかんせんこの存在感です。初めてこの道を通る人は一様に足を止めてしまうという…
踏切のカンカン音が鳴っているだけでも異様ですが、見た目のインパクトも尋常ではありません。
あまりにも「鉄道的」な外観ゆえに何の店かしばらく考えてしまいますが、よくよく看板などを見るとカレー屋ということが分かります。
そう、ここは鉄道大好きな料理人が営むカレー屋、もといカレーステーションなのです。
自分で「祐天寺名物」といってしまうのもいい味を出していますね。
店内の様子
電車内のトイレについているような扉を開け、おそるおそる店内に入ると…
もうね発狂。
店内は鉄道関連グッズで埋め尽くされています。
古い車両の放出品をコツコツ買い集めたと思われるレトロな備品の数々…
中目黒駅長のサイン色紙まであるw
南福岡~下関間なんて、下関出身の私でも見たことのない列車です。
シベリア鉄道の表示板がある~。
私、ロシアはイルクーツクからウランバートルまでこの鉄道に乗ったことがあり、コーフンのあまり店長さんに話しかけてしまいました。
シベリア鉄道で国境越え ~ ロシアからモンゴルへ(イルクーツク→ウランバートル)
なんか、中国とロシアで軌間(線路の幅)が異なるため、完全な直通運転ではなく車両が変わるんだそうです。
その他にもいろいろ教えてくれたのですが、駅長(ご店主)はガチヲタなので私のようなミーハーでは理解できない部分も多々ありました←
注文
券売機で乗車券ならぬ食券を求めて駅員(店員)さんに渡します。
クレジットカード・電子マネーにも対応しており、これらを利用の際は席で注文します。交通系ICも使えるところが抜かりないw
入店記念にはオリジナルの硬券に鋏を入れて渡してくれるそうなのですが…
私が訪れたときはいつも大忙しで、実はもらったことがありません(笑)
カレー
さて、ひとしきりテンションが上がったところで肝心の食事にうつりましょう。
チキンカレー(950円)。
洋食屋とインドカレー店の両方でコックの経験があるという店長のレシピは、なんともいえない香りとコクが魅力です。
辛さは鈍行(甘口)・急行(中辛)・特急(辛口)・超特急(極辛)から選びます。
福神漬け・らっきょうはご自由にどうぞスタイル。細かく刻んであるらっきょうが何気にウマいのです
カレスパ(950円)ミニコールスロー付き。いかにも洋食屋的、かつジャンキーな一品です。
勝手にカレーライス+スパゲティだと思っていたため、文字通りのカレースパが登場して面食らいました(笑)
ビーフカレーがかかっているため、ミートソース的感覚で頂けます。たっぷりかかったチーズでコクもアップ。
カレーもスパゲティも、かなりお皿がデカくボリューミーです。
お子様向けには新幹線のお皿に乗った少量メニューもありますよ。
私も新幹線カレーを頼みたいんですが、確実に量が足りないのが悩みの種です。おやつにすればいいのかな?
SLによるお運び
こちら、ただの鉄道ヲタクの店ではありません。壁に沿って線路が敷かれ、料理がSLで運ばれるという徹底っぷりなのです。
料理が出来上がると、制服を着た店員さんがこのSL模型の向こうで何やらアナウンスを始めます。
間もなく、料理をけん引するSLが出現!
このように軌道を通り、料理を待つ人のもとに届けられます(上の写真は帰ってきたところなので空ですが)。
メインのカレーのみならず、付け合わせやサイドメニューもこの方式で届くのがなかなかシュール。
一点問題がありまして、SLで料理を運んでもらえるのはテーブル席のみです。
テーブルは3卓しかないため、食事時はだいたい良い具合に満席になってるんですよ…
いまだカウンターにしか着座できたことのない私は、テーブル席のカレーがSLで運ばれるのを寂しく眺むるばかり。
私もSLで運ばれたい。てなわけで、数か月おきに通っております(笑)
窓がないので、外から混雑状況を確認できないのがギャンブルなんですよね~。
いつかは新幹線カレーをSLで運んでもらうのが夢…。その夢が叶った日、私は祐天寺で涙することでしょう。
カレーステーション ナイアガラ → 食べログ
運転時刻は11:00〜21:00の通し営業、月曜定休です。
ランチやディナーのピークを外せばテーブル席につけそうですが…常にSLサービスを提供しているのかは謎。
※禁煙です。
おわりに
ハード面・ソフト面ともにあまりに徹底されたコンセプトから、はじめはメイド喫茶的なざわざわ感すら覚えますが…
慣れるとこれが非常に楽しく、鉄道好きにとっては夢の空間です。
何より、企画倒れではなく味わい深いカレーもぜひ堪能してみてください。
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おしまい