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中華フードコート付書店「食府書苑」の雲南料理【池袋西口】

你好、DEKAEです。

素敵なチャイナカオスを提供してくれる池袋西口。有象無象のお店が現れては消えていきますが、またもや気になる場所を発見しました。

食府書苑と名付けられたそこは、中国各地の料理がそろう魅惑のフードコート。

その中でも、日本ではとりわけ珍しい雲南地方のお料理に挑戦します。

食府書苑

概要

食府書苑があるのは池袋駅のほど近く、大和産業ビルの2階。2021年6月にオープンしました。

やたらとめでたいエントランスがもう、中華街を彷彿とさせます。

本屋併設。というか「食付書苑」というネーミングを見ると、書店にフードコートが併設されている感…?

それもそのはずで、もともとここにあったのは「聞聲堂」という中文書籍を扱う書店です。

そのオーナーが腕自慢の料理人たちを集め、店内で食事ができるようにしてしまったんだとか。

さっそく中を覗いてみると、中国発「世界最大のファストフードチェーン」との呼び声高い沙県小吃もありました。

世界最大のファストフードチェーン・沙県小吃の拌麺(バンメン)【高田馬場】

他のお店はいわゆる「町中華」とかけ離れた、がっつり本場の中華料理。

いえ、「中華料理」と括ることさえ憚られるような地方料理の専門店が並びます。

注文は前会計で、書店のレジで食べたい品を伝えます。冷静に考えるとものすごくシュールな仕組みですよね。

一応こちらにもメニューはありますが、やはり先に各店舗を物色し、決めてから会計に来る人が多いです。

各店舗でも注文の仕方を教えてくれるので安心。

私の場合、会計係の方が飲食店スタッフとの会話を聞いていたようで「これですか?」と確認してくれたので非常にスムーズでした。

雲南料理

さて、フードコート内を一通り見てみると、一番手前にあったのがビャンビャン麺。

私ずっとビャンビャン麺の「びゃん」の意味不明な漢字が好きで(←)、かつ作り方も美味しそうで気になっていたんですよね。

というわけで「君に決めた!」と考えていた折、隣のお店のお姉さんに「雲南料理だよ!」と激しく営業をかけられてしまいました。

私かねてより雲南料理というものに非常に興味がありまして…何なら雲南省に行きたいとまで思っているほどで。

あっさり雲南料理のほうに浮気してしまいました。

う~ん、ビャンビャン麺も珍しいとはいえ一応食べられるところはあるし…それ以上に雲南料理の専門店には出会えないんですよねぇ。

んで、そちらのお店のイチオシ料理がこちらです。

薬膳汽鍋鶏むしろメニューはこれしか無かったかもしれん

名前の通り薬膳食品がたっぷり。見るからに身体が喜びそうな鍋料理です。

単体では1,280円(税込)ですが、+100円で白米、+200円で米線がセットにできます。

いかに食べるべきか見当もつきませんが、食べ方の説明書きがバッチリもらえるので大丈夫ですよ~。

この鍋の形状からしてすでにテンションが上がっている。

これ、どうやら突起部の穴が下までつながっているようです。

下から蒸気を吹き込むことで鍋を加熱して具材の水分を引き出し、それが蒸気の水分と合わさってスープになる…というような料理なんですって。

なるほど、それで「汽」が付くわけですか。

ただ、いかんせんフードコートなのでそんなものすごい設備があるようには見えず…これが伝統的な製法で作られたものなのかは分かりませんw

雲南省といえばきのこ!らしく、こちらのスープからも濃厚なきのこの出汁を感じます。

都内にいくつかある高級きのこ鍋店も雲南料理をベースにしているようです。

鶏肉からも油が出るため、旨味と旨味の相乗効果。お料理の真髄を地で行っておりますね。

やや地味なスープのビジュアルに華を添えるのはクコの実。甘酸っぱさが味わいにも奥行きを与えてくれます。

もやしのお皿も汽鍋鶏には欠かせないもののよう。こちらに鶏肉とスープを入れていただきます。

上に乗っかっているのは青山椒。うっかり食べてしまいましたが、ドッヒャーとなるほどのシビ辛ではありませんでした。

本来はこの青山椒、そして下に隠れる赤青唐辛子もすべて食べるようですが、さすがに全部は恐ろしくて無理ダッタ…

セットに含まれる真っ黒な液体も少しずつ混ぜながらいただきます。

食べ方の説明には「青山椒スープ」と書かれていました。辛いというよりは山椒の香りが鼻に抜けていくような爽やかな仕立て。

なお、本気の汽鶏鍋にはすっぽんが入っているそうです。

セットは米線をお願いしました。米線とはその名の通り「ライスヌードル」ということですが、これも雲南省の特産らしいです。

地図で雲南省を調べるとベトナムなどと接しており、なるほどといった感じ。

肉味噌のようなものが乗っかっています。かなりの発酵みを感じる…と思ったら高菜の酸味だったみたい。

こちらにもスープを入れて。

米線がすぐに汁気を吸ってしまうため次から次にスープを入れないとすぐに消えてしまいますw

食府書苑 → 食べログ

営業時間が謎めいていますが、4階の友誼食府が10:00~22:00の通し営業のため似たようなものではないかと思われます。

おわりに

あまりの国土の広さから、知り尽くすことなど到底できない中国の地方料理。

その奥深き世界にフードコートで気軽に触れられるとは、便利な世の中になったものです。

池袋ディープ中華探索はまだまだ続きます。

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おしまい