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吉田博展でまたポストカード爆買いしたので成仏させる【東京都美術館】

こんにちは、DEKAEです。

東京都美術館へ吉田博没後70年を記念した大回顧展を観に行きました。

Postcrossingを趣味とする者として、目新しいポストカードを見るとつい手に取ってしまう習性がある私。

毎度美術館に行くとけっこうドン引きする量のハガキを仕入れるのですが、またしてもやらかしました。

吉田博展

私、川瀬巴水をきっかけに近代浮世絵というものに非常に惹かれております。

この吉田博という方、恥ずかしながら本展覧会のポスターを見るまで名前も知らない人でした。

しかしその絵を見た途端、これは間違いなく好きなやつ!と感じ東京都美術館へと出かけていったところ…もう大っ満足っ

もともと西洋画家だった吉田博は齢40を超えてから浮世絵の可能性に気付き、そこから驚異的な速さで浮世絵の技術を習得していきます。

従来の浮世絵師が表現したようなダイナミックなスタイルではなく、自然をありのままに描こうとするリアリズムの精神。

とても版画とは思えない精細な筆致?彫り跡?に何度もため息が漏れました…。

幸いにも作品やスケッチが大量に残されているため、展示そのものもグッズ展開も充実。見るものも買うものも山のようにあったわけです←

企画展のグッズ

早速爆買いしたポストカードを見ていきましょ〜

登山家でもあった吉田博は山にまつわる多くの作品を残しています。

富士山ばかり3種類!これでもたくさんある富士山の中から厳選したのですよ

水彩画のような透明感もありつつ枠線がはっきり見えるので、どこかバンドデシネのようにも見えるところが魅力的に映るんですよねぇ。

薄雲がかかった光景を版画でやろうという試みも驚異的。私なら上からしゅしゅっと描くかな←

ハガキにはなっていませんでしたが、頂上からの景色やご来光の様子など、登山家だからこそ描けた作品群が強烈な個性を放っていました。

ひとつのことを極めるのも大事ですけど、本当の天才は異なる分野を極め、かつそれを組み合わせる才に長けているというのが私の持論。

そんな天才・吉田博は山だけでなく、海の表情も巧みに切り取っています。

瀬戸内海に浮かぶ帆船。

同じ版木を使って異なる色で摺ることで、さまざまな時間帯を表現。5つほどあった時間帯の中から特に気に入った2種類をゲットです。

夕陽や水面の表現が圧巻ですよねぇ…木の板に彫る線でこんな繊細なニュアンスが出せるものかね…

続いても同じく帆船ですが、こちらは少々特別なもの。

故ダイアナ妃が来日の折、画商から吉田博の版画を2点買い付けになられました。

そのうちの1点がこちら。水平線に沈む光が水面に反射する様がこのうえなく美しく表出しています。

2枚の版画は居室に飾られていたそうです。近代浮世絵が日本より先に海外で高く評価されていたことを示す一例のようですね。

東京拾二題。

光が反射しまくってよくわからなくなってますが、夜の神楽坂の描写が趣いっぱいなんですー。じっと眺めていたら絵の世界に入り込んでしまいそうでした。

「神楽坂通 雨後の夜」というタイトルも秀逸。

上野の五重塔も凝った構図ですし、右の藤棚も細かい!

吉田博は山に限らず旅行好きで、日本各地を旅したようです。

金閣は金ピカじゃないのね。調べてみると、1950年に焼失する前はほとんど金箔が残っておらず、非常に地味な建物だったそう。

彼の活動時期とも重なるので納得しました。これって「義満公の金閣」オリジナル版を描いたものとしてかなり重要な資料なのでは…

右の陽明門は吉田作品の中でもとりわけ摺り重ねが多く、96回の工程からなるそう。一般の浮世絵が十数回と言われているので、その狂気じみた細かさがよく分かります。

ここまで日本の風景を見てきましたが、吉田博の素晴らしいのはコスモポリタンの思想を持っていたらしきところ。

自身の絵画作品もはじめからアメリカ合衆国の市場を視野に入れていたようで、そこで受けそうな題材を盛り込むというマーケティングの感覚もあったようです。

さらに1930年代からは世界中に画題を求め、アメリカ・ヨーロッパ・東南アジアを旅しています。

その作品群も大変魅力的。海外の風景に題をとった浮世絵は極めて珍しいのでは?

ツェルマットの村から望むマッターホルン。これも昼夜の比較ができて非常に面白いです。

アメリカ合衆国の大自然。

左がヨセミテにあるエルキャピタン。車を走らせているとヌッと現れるあの奇岩ですね。

右上はナイアガラの滝です。うん、確かに写真とか見るとこういう水しぶき感ありますよね。笑

右下がマウントレーニア。シアトルあたりに住んでいた日系人が、その姿と地名から「タコマ富士」と呼んでいたそうです。

これらは1925年ごろの作品。一方、日本で庶民にまでカラー写真が普及したのは70年代だそうです。

当時の日本人がこれほど鮮やかでリアルな外国の風景をどう見たのか、とても気になります。

長男を連れての東南アジアへの旅(1930年ごろ)の終着点はインドでした。

その当時のインドを知れる資料というだけでもかなり貴重なのに、それがこの魅力的な版画だなんて泣いちゃう←

彼は人物描写をあまり得意としなかったようですが、風景や建築物の描き込みには凄味すら感じます。

左はイスラムの宗教施設内部ですが、アラベスク紋様の透かしが美しい。

タージマハルの球体の表現も圧巻。これは日中ですが、やはり同じ版木を使った夜バージョンもあり、神秘的な美しさを湛えていました。

富士山をはじめとした各国の大自然、そしてインドの宗教施設。

どれも現代とその姿を変えていないことが分かり、なんだか時空の歪みにいるようで立ち眩みがしてきました。

余談ながら吉田博は福岡の久留米の出身で、晩年は新宿の下落合に居を構えていたそうです。

久留米ってけっこう荒めな地という印象(ごめんなさい)の一方で、下関出身の私にとっては懐かしさを感じる場所でもあります。

しかも10年近く新宿区に住んでいた私、下落合は歩いてすぐのところ。

勝手に親近感を覚えるとともに、そのような人が20世紀初頭に世界を舞台に活躍していたというのがとても眩しく思えました。

ミュージアムショップ

続いて、おなじみミュージアムショップです。

東京都美術館には半年に一度くらいのペースで通ってますが、ポストカードの品揃えも微妙に変わるんですよね…んでついつい買っちゃう。

剣の稽古。ポスクロに格闘技好きがたまにいるので、そういう方に良いかと…これって格闘技に入るのかしら

まさかの富嶽三十六景にスヌーピーが…かわいすぎでは。すみだ北斎美術館のグッズなんですね〜。

蝶々シリーズと称して仕入れたもの。

左はよく分かんないんですけど(笑)隅田川沿いの倉庫かな?

浮世絵だと思いますが、なんだか珍しい蝶の表現ではありませんか。モンドリアン…とはちょっと違うけどそういう無機質さを感じる

右のは花札モチーフのデザインです。猪鹿蝶とそろってましたが、とりあえず蝶だけゲット。

大好きな現代画家・山口晃氏の作品です。

バイク好き用に仕入れとこ~♪と思いましたが、これはバイクにカウントしていいのか?

同じく山口氏の作品。

左のは有名人がズラーッと並んでかなり豪華…なんですが、皆さん私服(?)だし人物紹介が日本語なのでポスクロで使うには難易度高め(笑)

右は「注文・会田誠」と書かれております。二人ともミヅマアートギャラリーに所属しており、よく一緒に仕事もしているようです。

ガイコツ好きという方もポスクロでたま~に見かけるので、こたつという日本文化の説明も兼ねていいかな、と…。

これはマジでやらかしでしかないやつ。

ポストカードとして送れて、切った貼ったの工作でおもちゃができますよ〜というものなんですが…

ポスクロのオフィシャルで「作ってみてね♪」って送るのかね?知らんがな

いくらクラフト好きが多いとはいえ、切り刻む前提のカードが受け入れられるとは到底思えないwww

おわりに

戦利品をすべて並べると壮観です〜♪

ドン引き。まぁ合わせて数千円程度の出費だし、いずれ使うものだからいいの…。

しかし一般人の爆買い紹介ブログって需要あるのかね?完全に書いている本人の自己満足です。

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おしまい