¡Hola! DEKAEです。
よく語学の勉強に慣れてくると、その言語の歌をリスニングしてみようとか言われますよね。
私もスペイン語学習者の端くれとしてスペイン語圏のポップスは定期的にチェックしております。
最近、そんな目的にぴったりな歌手を発見したのでご紹介。
Álvaro Soler(アルバロ・ソレール)
Álvaro Solerは91年生まれのシンガー・ソングライター、スペインのバルセロナ出身です。
最近芸能人を調べているとありがちなんですけど、こう何げなくプロフィールを見て「えっ年下っ!?」っていちいち衝撃を受けるの、そろそろやめにしたい。
アルバロさん、スペイン人と言ってもお母さんはスペインとベルギーのハーフ、お父さんはドイツ人。
そのお父さんの仕事の都合で、多感な時期である10歳から17歳までの間を日本で過ごしたんだそうです。
そこで音楽が彼の扉を開いたと。歌は日本のカラオケで練習したという話も。
このようにグローバル転勤族の一員として生活する中でたくさんの世界に触れ、幼い頃からイタリア語も含む多言語を操っていたのだとか。
あるインタビューでは「この世界では全てが複雑だ」という発言も見られます。アイデンティティが曲作りに反映されるタイプですね。
彼の楽曲数はまだあまり多くありませんが、これまでのところ大きく二つの特徴があります。
・韻を踏んだ歌詞
・木琴、アコーディオン、ボンゴなどを用いたエスニックなアレンジ
これによって非常に耳あたりが良く、かつ歌詞も聞き取りやすいのでリスニング・シャドーイングにとても役立っています。
El Mismo Sol(2015)
2015年、イタリアで大フィーバーを巻き起こしたデビュー曲。
なぜか大御所ジェニファー・ロペスと一緒に歌っているバージョンも出しています。
世界は小さい。みんな手を取り合って愛し合おう、同じ太陽の下にいるんだから。
という洋楽には極めて珍しいメッセージソング。
世界中を渡り歩いて"複雑"な何かを感じていた彼が、これをデビュー曲に持ってきたというのはなかなか粋ですな。
前述の通り、フレーズ終わりの韻を踏みまくり。
曲のテーマ的に主語がほぼ「僕たち」なので、動詞が活用して「~mos」に。
また小さな世界を表すのに「enano」という見慣れない単語が出てきます。
これはドワーフ(小人)という意味らしいですが、恐らく前後と韻を踏むためのチョイスでしょう。
フラメンコ的と言えなくもないクラップに乗せて、やや物悲しいメロディに木琴とアコーディオンの音。旅愁を誘いますね。
Sofia(2016)
2016年、El Mismo Solの次に発表したこの曲で、ヨーロッパにおける成功を不動のものにしました。
この年、オーディション番組X Factorのイタリア版の審査員に抜擢。
スペイン語の曲を歌うスペイン人が、本国よりイタリアで人気というのも不思議ですが。
さて このSofiaという曲、一度聴いただけで普通の洋楽とは何か違うという印象を受けます。
少し歌謡曲風というか、民俗音楽やジプシー音楽のような雰囲気もあります。
歌詞をじっくり読むと、フレーズの頭の子音の種類が少なくて面白い。
この人は工業デザインの勉強もしていたようなので、けっこう理系的な発想で歌詞を書く人かもしれません。
サビに出てくる「Mira, Sofia」は、ソフィアという別れた(?)女性への呼びかけ。
Mirar(見る)という単語の命令形ですが、非常に便利な単語です。
「ほら、これ見て」という本来の意味の他に、「ねぇ」という呼びかけにも。
また言い方によっては「ほら~!だから言ったじゃん」みたいなニュアンスも出せます。
ミラ~!と「ミ」を強めに、下降調子で言う感じです。笑
La Cintura Feat. Flo Rida, TINI(2018)
2018年5月に発表。私は初めて聴いた彼の曲がこれだったので、レゲトン歌手なのだと思っていました。
本人いわく「どんな音楽にも偏見はないけど、僕がレゲトンをやることはありません」とのこと。
フロー・ライダー氏のラップとか入ってくると完全にレゲトン風なんですけど…。
アルバロのソロバージョンが先に発表されてますが、アレンジはフィーチャー版とほぼ同じです。
アコースティックバージョンもありますね。
プログラミングでアコースティック楽器を鳴らすあたり、めっちゃ技術屋っぽい。
歌詞は「俺の腰は君の助けを必要としてる」「踊ろうよ、遊ぼうよ」みたいな…やっぱレゲトンじゃん?←
サビを中心に動詞の現在形「~ando」が多用されているのが特徴です。
すでにライブでは沸き曲(※)になっているようで、みんなサビを歌って踊れるんですって、特にイタリアでは。
※アイドルのコンサートでヲタクの盛り上がりが頂点に達する曲のことです
なお、SofiaとLa CinturaはMVがキューバで撮影されているのも個人的なグッドポイント。
おわりに
そんなÁlvaro Soler、2018年9月14日にセカンドアルバム『Mar de Colores』をリリースしました。
何かこの人の回し者みたいになってますが、これからもスペイン語の教材を提供していただきたく応援したいと思います。
日本にもまた遊びにきておくれ。
※2020年4月20日追記
2019年にLocaという楽曲を発表しましたが、このMVが東京で撮影されています!
もうちょいアダルトなスペイン語を学びたい方にはこちら
おしまい