こんにちは、DEKAEです。
ベルギーの観光地ブルージュから自転車で30分ほどのところに、ダムという名の小さな町があります。
この町にはなぜか博物館が1つあるのですが…そのテーマは、かつてヨーロッパを騒がせた不世出のいたずら者ティル・オイレンシュピーゲル。
その展示内容がまた驚くほどシュールなのですよ。早速覗いてみましょう。
ダム(ダンメ)の町 Damme
美術館のあるダムへは、世界遺産の街ブルージュから自転車で30分。ダムに向けて川沿いを走る爽やかな道のりは人気のサイクリングコースとなっています。
私たち一行もブルージュからレンタサイクルで向かいました。その時の様子はこちらの記事にまとめています。
こぢんまりとした町の一角にある『Uilenspiegelmuseum』が今回の目的地。Googleマップではダムは「ダンメ」の表記になってますね。
オイレンシュピーゲル博物館 Uilenspiegelmuseum
この博物館、その名も『オイレンシュピーゲル博物館』。
知らない方には何のこっちゃという感じですが、ティル・オイレンシュピーゲルという人物について展示されています。
彼は14世紀の北ドイツに実在したと言われる伝説の奇人。
「伝説の奇人」という字面だけですでに笑えるのですが…
どうもこの方はトリックスターとして村人にいたずらを繰り返したために怒りを買い、挙句に処刑されたと信じられているようです。
ペストに斃れたというのが史実(?)のようですが、言い伝えの中で話に尾ひれがつくのはお決まりの展開ですね。
原作は未読ですが、けっこう社会風刺のきいた内容らしいですよ。
彼が活躍していたと伝えられる北ドイツの、メルンという町にも同名の博物館があります。が、なぜベルギーのこんな小さな町にも建っているのかは謎。
まぁ細かいことは気にせず入ってみることにしましょう。
私が彼の名を知ったのはR.シュトラウスの交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』がきっかけでした。それについてはこちらの記事で触れています。
シュールすぎる展示の数々
小さな町の小さな博物館のわりには非常にきれいで、ちゃんとチケット売り場にも係員が常駐しています。それなりに人が入っているので驚きました。
ま、そうは言っても空いているのでゆっくり見られますし、記念写真も撮り放題です。
さて、この博物館はティル・オイレンシュピーゲルのいたずらの数々を紹介する施設なので基本的にコミカルな感じ。
前半は童話チックな絵画が並び、パッと見は子ども向けの展示内容のような印象をいだかせます。
しかし後半に進むにつれ、だんだん大人でも理解するのが困難なエッヂの効いたものが増えていき…
左は幼児洗礼の絵でしょうか。全然ハッピーな感じがしないのはなぜ?
右の絵にいたっては泣き叫ぶ赤ちゃんを川に放り込んでいるようにしか見えず。もはやティルとか関係ない気がしますけど、教育上よろしいのでしょうか…
この絵の前で記念撮影する我々もどうかと思いますけどw
これはひどい。
逆さ鏡もありました。
このように基本戸惑いながら見学することになりますが、ティルについての古い文献のコレクションも展示しています。
結論としては「アカデミックさと遊び心のバランスが絶妙な博物館」ということにしておきたいと思います…
おわりに
ヨーロッパの素敵な町で童心に帰れるオイレンシュピーゲル博物館のご紹介でした。
この辺りには雰囲気のいいレストランやカフェもいくつかあります。サイクリングで訪れたら、少しゆっくりしてみてはいかがでしょうか。
ちょっと足を延ばして
おしまい