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刑務所ホテル!? ニューオーリンズで泊まった素敵すぎるB&B - Inn at the Old Jail【アメリカ合衆国南部】

こんにちは、DEKAEです。

アメリカ合衆国ニューオーリンズで宿泊したB&Bが わざわざブログに書きたいと思うほど素晴らしかったので、書きます。

ニューオーリンズのホテル事情

ニューオーリンズに限らずアメリカ全体がそうなのだと思いますが、まぁホテル代の高さには驚くばかり。

今回は車で行くわけではないのと滞在期間が短いので、観光の中心地フレンチ・クオーターからなるべく近いことが絶対条件でした。

となると最も安いホテルで1泊4万円弱。7万円台なんてのも当たり前で…うちの家賃より高い…

滞在期間が年越しの瞬間だったということもあると思いますが。

Airbnbならずいぶん安く抑えられるのですが、一度確約するとより良い物件が見つかってもキャンセル手数料を取られてしまうのがネック。

とにかくぶつぶつ言いながらインターネット上を彷徨っていたところ、Booking.comにぴょこっと2万円強の物件が現れたのです。

Inn at the Old Jail

概要

それがInn at the Old JailというB&B。

どのサイトを見ても軒並みかなりの高評価です。キャンセルも直前まで無料だったので取り急ぎ予約を入れましたが、概要を読んでみると実に興味深い!

その名の通り、古くは刑務所として使われた建物をB&Bに改装したもの。

この建物は長きにわたって地域のコミュニティセンターとして愛されましたが、2005年のハリケーン『カトリーナ』で壊滅的な被害を受けて打ち棄てられてしまいます。

それを2013年に現オーナー夫妻が買い取り、コツコツと改装。ついに2017年、二人の夢であったB&Bとしてオープンしたとのことです。

写真を見ていたらどの部屋も素敵すぎて…期待に胸躍らせて訪れました。

アクセス

実はこちら、絶対条件だったはずの「フレンチ・クオーターから近い」には合致していません。

トレメ歴史地区と呼ばれる場所にあり、フレンチ・クオーターまでは車で10分ほどでした。

Uber/Lyftどちらも5分以内に来てくれ、片道7ドル程度だったので許容範囲かな…

エントランス

玄関に着くとオーナー夫妻が扉を開けて迎え入れてくれました。とても穏やかで感じの良い50代ぐらいのご夫婦です。

そしてB&Bに足を踏み入れた瞬間、思わず声が漏れました。

▲これはB&Bの中から入口のドアを見たところ

レンガ作りの重厚な建物。他にいくつもあるスペースとつながっており実際はかなり解放感があります。

"刑務所らしさ"を残した建物は鉄や石によって支えられていますが、温かみのある調度品の数々から醸し出されるのは柔らかい空気。

クラシックな照明の横ではシーリングファンが静かに回っています。

"刑務所に泊まろう!"的な安易なコンセプトではなく、かと言って"親戚の家に遊びに来たような"アットホーム感とも違う唯一無二の雰囲気。

チェックインを済ませると奥様から「時間のあるときにでも、この建物全体をご案内しますよ」とツアーの申し出がありました。

早速案内してもらいましょう。

刑務所ツアー

前述の通り、ここはかつて刑務所だった建物をオーナー夫妻がリノベーションしたもの。

ほぼ廃墟になっていた物件をオークションで格安で(!)手に入れ、内装は主にご主人が手がけたのだとか。

リビング。各部屋にテレビはなく、ここにあるのが宿唯一のテレビです。UNOやチェスなどのゲーム類も置いてありました。

奥に自転車が数台あり、恐らく借りられるのだと思います。

警察官の褒章などが飾られています。

実はここ、"刑務所"とは言っても牢獄ではなく交番のようなところであり、さらには地域のコミュニティセンターの役割も果たしていたとのこと。

警察官が子供たちに自転車の乗り方を教えたり、悪いことをした子供を閉じ込める部屋もあったのだそうです。当時の写真も飾ってあります。

またアメリカ合衆国で初めての女性警察官(黒人!)の写真も。彼女は奥様の知り合いだそうで、非常に誇りに思っているとおっしゃってました。

階段下のスペース。リビングにもここにもピアノが…。ニューオーリンズのガイドブックをはじめ、本もたくさん置いてあります。

ここでは木の床が見えますが、宿全体はコンクリート床がメインです。じめじめしたニューオーリンズの気候に対応するためと言っていたような気が…。

「でも、この方がより"刑務所"らしいでしょう?」

この後上階にも案内していただきました。基本的に家族の居住スペースですが、客室もあるのかな?

階段はけっこう急なので荷物が多いと大変かもしれません。

雨が降っていたので写真を撮りませんでしたが、ご主人が絶対必要!と言って作ったテラスもあります。辺りは背の高い建物がないので良い景色。

『カトリーナ』が来たときは1階部分がまるまる浸水したそうで、もし同じくらいひどいハリケーンが来たら上階に避難するとのこと。

部屋

さて、いよいよ私の部屋を見せていただきましょう…

1階のRoland Houseという部屋です。B&Bの各客室は警察官の名を冠していますが、うち数名は殉職した方の名前だそうです。

あわわわわわ…

ちょっと想像より遥かに素敵すぎて絶句。

クイーンサイズのベッドが1台置いてあるだけのシンプルな部屋ですが、ソファや机は共有スペースにあるので特に不便は感じませんでした。

バスルーム

嬉しいバスタブ付き。シャワーの湯温・水圧とも問題なし!まだ新しい宿ということもありピカピカの水回りです。

タオルは十分用意されていましたし、アメニティは一通りそろっておりドライヤーや化粧落とし用タオルもありました。

ただシャンプーが全く泡立たなかったのと、ソープ類は小さい固形石鹸のみだったので気になる方は持参した方がいいかも。

あ、歯ブラシは無いです。

キッチンと朝食・飲み物

キッチンも自由に使って大丈夫。

ホットコーヒー・紅茶はいつでも飲み放題!また冷蔵庫に水など色々入っており、自由に飲めたのがすごく良かったです。

以前の宿泊客が飲みきれなかったリキュール類も置いてあります(笑)

ここにあったダイニングテーブルでおやつを食べたり日記を書いたり、かなり好きに使わせてもらいました。

朝食について注意点です。B&Bと銘打っているものの温かい朝食はなく、シリアルと果物の提供のみです。

近所に24時間営業の商店や評判の良い食堂もあるのですが、後述の通りあまり出歩かない方がいい地区なので…そこだけ考えておいた方がいいかも。

駐車場

駐車場は設けられておらず、宿の前に路上駐車だそうです。

これについて低評価している人は見当たりませんので、特にトラブルはないのではないでしょうか。

Jail Cat

この宿ではJail Catと称して2匹のネコを飼っており、タイミングによってその辺を歩いています。

チェックインの際、オーナーに「ネコは好き?アレルギーは無い?」と聞かれます。ここでネコはちょっと…と伝えれば出てこないようにしてくれるそう。

私本当はネコアレルギーなんですけど(笑)ぜひ会いたかったので「好きですよ」と答えました。

Inn at the Old Jail付近の治安

このB&Bがあるトレメ地区は『カトリーナ』で特に深刻な被害を受けたエリアで、一時期はニューオーリンズでも屈指の治安の悪さを誇っていたそうです。

最新情報によると「以前より落ち着いてきている」とのことですが 今でもあまり評判が良くないのは確か。

実は私、初日のチェックイン時は荷物を抱えたまま路面電車の駅から20分ほど歩いたんです。

その際は特に嫌な感じもなく、B&Bの近所に住んでいるのはわりと品の良い人が多かったです。ただ日が暮れてくるとちょっと胸騒ぎのする雰囲気でした。

また夜に宿からフレンチメン・ストリートのジャズクラブまで出かけた際、Uberのドライバーに「フレンチメン・ストリートって危ないんですよね?」と聞いたのです。

すると「全然。君がいた所の方がよっぽど危ないよ」と断言されました…。

まぁここに2泊している間に物騒な物音を聴くことはなく、たまに爆音で音楽をかけている車が通るくらいだったので…

日が暮れてから出歩くのを避ければ無法地帯ってほどでもないと思いますw

おわりに

以上、どうしてもブログに書きたかった素敵宿でした。

年末年始で1泊$222(サ・税込)でした。

まさかの外観写真を撮るのを忘れていたので、そちらはホームページや予約サイトで見てみてください…

ニューオーリンズ情報

www.niche-dekae.com

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おしまい